「次、どんなプレーをするか」
これが決まったらQBとして考えることは
たくさんあります。

オフシーズン企画第二弾として、
「ランプレーのとき、QBってなにする?」
について書いてみたいと思います。


第一弾はスローイングについての
「体の使い方」
でしたが、

今回はどちらかというと
「頭の使い方」
てす😁

ブログ後半では、
Xリーグの超大物QBからお寄せいただいたご意見を参照させていただいています。

相変わらず長文ですがお付き合い下さい🙇


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QBとして、次のプレーで何をやるかが決まった瞬間からいろんなことを考えますよね。

パスプレーのときは
プレスナップでDLの数やディープゾーンの
カバレッジ、ブリッツの有無、コーナーバックの深さなどを確認し、
ポストスナップではプレスナップでの予測と
違いがないか、どう違うかをチェック。
それを元に
「誰に、どのタイミングで、どう投げるか」
を決めますよね。

浅いゾーン・深いゾーンへの投げ分けが
あるので当然LBやDBの位置を確認しながら

「直前の脅威」
であるDLの配置にもそれなりに気を配ります
よね。

パスプロで守ってもらいながらパスを投げる
わけですから当たり前のようにディフェンス全体を見ますよね。

スナップで受け取ったボールがQBの手から離れるまでに時間がありますし、
QBとして考えるべきこと・やるべきこと
がたくさんありますね。

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「じゃあ、ランプレーのとき、なにする?」
ちょっとこれを考えてみますか..........

なにします........................?

基本的には
センターからスナップを受け取って
RBにボールを渡せば終了ですよね。

スナップを受け取って、
ルートに走り込んでくるRBにハンドオフ。

ボールを持っている間はプレーチャート通り
「決まった動きを確実にやるだけ」
なので考えないといけないことは特にないです。

ハンドオフのあとゲインするか・ロスするかは
「RBと他のオフェンスメンバー次第」
ということになります...................

確かにランプレーでQBがやることはそんなにないような気もしますがどうなんでしょう........

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「スナップを受け取ってRBに渡す」

ほんとにQBがやるべきことがこれだけだとすると
「ランプレーにおけるQBの存在意義は薄い」
ということになってしまいますね。

「QBはオフェンスの司令塔」
と呼ばれるからには
「スナップもらって渡すだけ」
ではない、なにかもっと付加価値の高いことをやらなければいけません。

そうでないと他のオフェンスメンバーに、
「お前、楽でいいよねぇ😏」
と言われてしまいますよ!

---

ランプレーに限らずですが、QBの役割は
「プレーのリスクを最小化すること」
「プレーのゲインを最大化すること」
です。

各プレーに定められた
「予想獲得ヤード」
を達成するのはもちろんですが、

予想を超えて
「少しでも多くゲイン」
できるようにプレーにいろいろと工夫を加える能力がQBにとって大切になります。

これが出来てこそQBの価値を示すことができ、
「あのQBはすごい!」
「あいつがQBでよかった」
と言われるようになります!!!

ちょっと
「ランプレーでQBが出来ること」
を深堀して考えてみたいと思います。


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パスプレーと違ってランプレーでQBがボールを持っている時間は短いので
「出来ることがあまりない」
という考えもあるとは思いますが、

QBには
「ボールを持っていない時に出来ること」
がたくさんあります。
また、QBの経験に応じて出来ることが増えてきます。

「ランプレーのときにQBがやることリスト」
を作ってみようと思います。

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経験の浅いQBがやることに🟢
ちょっと慣れてきたQBがやることに🟡
もう少し慣れてきたQBがやることに🔴

をつけてプログレッションをわかりやすく
しながら書いてみると

🔴ハドルブレイクからプレスナップリード
🟡セット位置からプレスナップリード
🔴アサインメントのアジャスト
🟢センターからスナップを受ける
🔴プレーフェイクする
🟢RBにボールを渡す
🟡アフターでフェイクを入れる

こんな感じになるかなと思います。

経験の浅いQBは🟢を実行
ちょっと慣れてきたQBは🟡と🟢を実行
もう少し慣れてきたQBは🔴と🟡と🟢を実行

と、QBの経験のレベルに応じて
「やるべきことが増えていく」
と考えてもらうとわかりやすいと思います。

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【🟢経験の浅いQBがやること🟢】

ランプレーを成立させるための最低限の行為としてQBは

🟢センターからスナップを受ける
🟢RBにボールを渡す

この2つからスタートします。

スナップの受け取り方も
「ショットガンから、セットバックから」

ボールの渡し方にも
「ハンドオフかトスか」
というのはありますが、

ここからスタートして、
「QBの経験のプログレッション」
に併せて、
「スナップを受けて、渡す」
以外にいろいろやることが出来ています。

---

【🟡ちょっと慣れてきたQBがやること🟡】

ランプレーの基本的な動きにちょっと慣れてきたQBがやることはこんな感じになります。

🟡セット位置からプレスナップリード
🟢センターからスナップを受ける
🟢RBにボールを渡す
🟡アフターでフェイクを入れる

こんな感じになりますね。

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🟡セット位置からプレスナップリード

慣れないうちはサイドラインからコールされたプレーを実行するだけでしたが、

ランプレーにちょっと慣れてくると
LOSにセットした位置からディフェンスを
プレスナップリードできるようになります。

ランプレーで主に気になるのは
「タックルボックス内の人数」
で、
「DLが何人いてどのようにセットしているか」
「LBが何人いてどのようにセットしているか」
これを確認し、

コールされたランプレーがうまくいきそうか
どうか判断します。

---

ただ、ちょっと慣れてきたとは言えまだまだ経験が浅いレベルでは
「うまくいきそう」
と思えるときは問題ないですが、

「このプレー、ダメかも😱」
と思ったときに
「どう対処したらいいか」
までの能力はまだ身につけていないのでプレーデザインのまま実行をするしかありません。

「このプレーはダメだから次につなげよう!」
くらいの気持ちになるかなと思います。

ちなみに僕は経験が浅い頃は
「このプレー、ダメそう......😱」
と思ったときは勝手にQBキープに変えていました😁

当時はまだオーディブルを掛ける余裕はなかったのですが、

「でもそのままプレーしても上手くいかない」
と感じたときは突然QBキープに変えてました。

「また勝手に変えたな😒」
とよく仲間に呆れられましたが、

だいたいは結果オーライで
「まあ、出たからいいか!」
と言われてましたが😁

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🟡アフターでフェイクを入れる

RBにボールを渡したあと、
慣れないうちはついついRBを目で追ってしまいます。

本能的にやってしまいますし、
獲得ヤードが気になって見てしまうというのもありますが、

これをやると
「ボールがどこにあるか=キャリアが誰か」
がディフェンスにバレてしまいますので
QBはアフターでフェイクを入れることで
ディフェンスを撹乱します。

ボールキャリアから目線を外し、
例えばセットバックからの右ダイブのときは
オプションのフェイクでエッジに向かって
走っていったり、
ゾーンリードのようにRBと逆方向に走っていくフェイクをしたり。

ブログの最初の方で使ったタイトル写真のゴールドのヘルメットのNavyのプレー、
#32のRBがボールを持っている後ろで
#11のQBは背中を向けて右の方に走ろうとしています。

これが大切なんですよ!

QBの動きに敏感なディフェンスだったらこのQBの動きについていくのでRBの負担を軽減できる可能性が上がります。

アフターでフェイクを入れることで
「ディフェンスに的を絞らせなくする」
という効果は間違いなくあります。

アフターのフェイクは非常に大切です。

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【🔴もう少し慣れてきたQBがやること🔴】

QBとしてランプレーにもう少し慣れてくると
「コールされたプレーをより効果的に遂行する方法」
を考えられるようになります。
こんな感じになります。

🔴ハドルブレイクからプレスナップリード
🟡セット位置からプレスナップリード
🔴アサインメントのアジャスト
🟢センターからスナップを受ける
🔴プレーフェイクする
🟢RBにボールを渡す
🟡アフターでフェイクを入れる

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【🔴ハドルブレイクからプレスナップリード】

QBの仕事にもう少し慣れてくると
LOSにセットする以前の
「ハドルをブレイクした瞬間から」
プレスナップリードするようになります。

ディフェンスはオフェンスがハドルをブレイクするころには
「だいたいの位置にセット」
していますので、

QBとしてはハドルをブレイクしてLOSにセットするまでの間に
「だいたいのプレスナップリード」
ができるようになります。

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「ハドルをブレイクしてLOSにセットするまでの間に」
と書きましたが、

実はハドルをブレイクする以前からQBは
ハドルの中からディフェンスのパーソネルをなんとなく見て、
「DL何人・LB何人・DB何人」
「誰が入っているか」
を確認してディフェンスの傾向を探って

「ハドルの中からプレスナップリード」
をなんとなく開始しています。

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ハドルの中から
「なんとなくプレスナップリード」
して、

ハドルブレイクからセットまでの間に
「だいたいのプレスナップリード」
をしますが、

この時点ではまだ
「プレスナップリード確定」
はできません。

プレーデザインのままイケそうかどうかは
「ほぼスナップ直前」
で決めます。

というのは、
セットしたあとからスナップするまでの間に
ディフェンスがいろいろと
「いらんこと」
をやってくるからです😁

セットしてからスナップするまでの間、
ディフェンスがそのままじっとしておいてくれればいいのに、

けっこう動き回るんですよ、ここから😁

DLが横に動いたり、左右を入れ替えたり、
LBがチョコチョコつつきに来たり。

また、スナップ直前で面倒くさくなるのが
「DB陣」
で、

コーナーバックがサーッとLOS付近まで
詰め寄ってきたり、

ストロングセイフティがLBがの位置まで降りてきたりしていや〜な感じになることがあります。

LOSにセットしてケイデンスを始めたあとでも
QBはなにか気になることがある時、
”Easy, Easy!(待って待って)”
と声をかけて、

「オフェンスを一旦リセット」
することはNFLではよく見かけますね。

それくらい、QBはギリギリまで
「リスクを最小化する術」
「ゲインを最大化する術」
を考えています。

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【🔴アサインメントのアジャスト】

ちょっと慣れてきたくらいのQBでは相性の悪いディフェンスへの対処法がまだよくわからないですが、

もう少し慣れてきたQBだと、対峙するディフェンスに対しての
「アサインメントのアジャスト」
が出来るようになります。

先ほど上で書いた
”Easy, Easy!(待って待って)”
と声をかけているときは
「ディフェンス、なんか変!気に入らん!」
とQBが思っていて、
このあとなんらかのアジャストをするのが
普通です。

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アジャストの方法としてひとつ、
比較的簡単に出来るやり方は
「RBが走るサイドを変える」
というのがあります。

例えば、
右ダイブのコールを左ダイブに変える。
これは比較的簡単にできますね。

QBがLOSで"Red Over!"と声を掛けてプレーサイドをひっくり返すことはよくあります。

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ラインやRBのブロッキングアサインメントを変えるというのも一つの手ですね。

NFLのゲームを見ているとQBがLBを指さして
"#50 is the Mike!"
とか、ジャージナンバーを叫んでいることがよくありますよね。

パスプレーのときにやってる印象が強いですが、ランプレーでもやります。

オフェンシブラインは5人いますので、
通常はディフェンシブライン4人に加えて
「LBをもう一人ブロック」
出来ます。

ディフェンシブラインが3人の場合は
「LBをあと2人ブロック」
する想定で準備します。

コールされたランプレーを実行するうえで
「一番嫌な位置にいるLB」
「絶対にブロックしておきたいLB」
を"Mike"に指名し、

コールされたランプレーのリスクを少しでも減らして、
「少しでも前に出る(ゲインできる)ように」
プレーデザインをアジャストします。

以前パスプロについて
「Mikeはどこ?」
というブログを書きましたが、
ランプレーにも使える考え方です。
よろしければ参考までにご一読ください。


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もうひとつは、プレーを積み重ねるごとに集まった
「ディフェンスの傾向データ」
を元にアサインメントを変える方法です。

例えば、OLの動きをキーにしてLBが積極的に動いてくるとき、
右ダイブなのに右ガードをプレーと逆サイドにプルさせて
「ミスディレクション」
の状況を作ったりするのも一つの手です。

「データの積み重ねによる判断」
もQBとしての経験が進むとできるようになってきます。

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【🟢🔴RBにボールを渡す】

ランプレーに慣れてくると
センターとのエクスチェンジにも慣れて
「ハンドオフをする動作にも余裕」
が出てきますので、

「ただボールを渡していた初心者時代」
「ダメだとわかっていてもなにも出来なかった中級者時代」
から一歩二歩進んで、

「ディフェンスの反応に応じて
ハンドオフのやり方を変える」
というのが出来るようになります。

例えばセットバックからの右ダイブのときは
通常は体を右に回すようにしてハンドオフしますが、
ILBがQBの動きに敏感なときは
「体を左に回して右ダイブ」
をやったり、

パスへの反応が早くLBの下がりが早いとき
などはドロップバックのふりをしてちょっと体を起こすようにしてからハンドオフしたり、

と、
「ディフェンスの反応に応じて
ハンドオフのやり方を変える」
が出来るようになります。

ディフェンスをほんの一歩動かせるだけでも
ブロックはかなり優位な立場に立てますし、
一歩動かないまでも、
「プレーと逆サイドに体重移動させるだけ」
でも大きな効果があります。

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セットバックからのハンドオフではQBはディフェンスを背を向けていることが多いので、
プレーとプレーの間に他のオフェンスメンバーに
「LBの動き、どんな感じ?」
と聞いたりしながらどんなふうにハンドオフを工夫するかの参考にします。

ショットガンの場合は
RBへのハンドオフのときQBはディフェンスの方を向いているので自分の目で状況を確認できるというメリットはありますね。

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【🔴プレーフェイクする】

ランプレーに慣れてハンドオフをする動作にも余裕が出てくると、

「ハンドオフフェイク」
も上手くなってきます。

「ディフェンスに的を絞らせない」
という意味でもハンドオフフェイクは非常に大切です。

フェイクには
・ハンドフェイク
・ボールフェイク
の2種類があり、

この2つは
「だますタイミング」
が違います。

ハンドフェイクは
いかにもRBにボールを渡したかのように
ボールを持っていない手を見せることで
「ハンドオフしたよ!」
とだますフェイク、

ボールフェイクは
いかにもRBにボールを渡すかのように
ボールを持った手を見せることで
「ハンドオフするよ!」
とだますフェイクです。

---

ハンドフェイクは文字通り
「手でフェイク」
することで、

ボールを一方の手に隠しておいてもう一方の手で行うフェイクです。

ひとつすごくわかりやすい動画がありますので見て下さい。


QBは右手にボールを持って体の後ろに隠し、
ボールを持っていない左手でRBにハンドオフ
フェイクをしています。

ディフェンスから見ると、RBが通り過ぎたあとのQBの手にボールがないので
「ハンドオフした!!」
と思いこんでしまいます。

この動画でもディフェンスはほぼ全員だまされてますよね!

ちなみに、このQBのフェイクでもうひとつ注目すべき点は右に走るRBへのハンドオフフェイクの前に
「左に回っているところ」
です。

そのまま右に回ってハンドオフフェイクしてもいいのですが、
わざわざ左に回ってディフェンスに背を向けることで
「ディフェンスから一旦ボールを隠す」
という効果があります。

これがあるから、
続くハンドフェイクが活きてきますね!

---

ボールフェイクは
「ディフェンスにボールを見せるように
しながらフェイク」
する方法です。

ショットガンからハンドオフはだいたい
「ボールを見せるように」
になりますね。

ボールをディフェンスに見せているので
ディフェンスの食いつきが良くなります。

---

ボールフェイクとハンドフェイクを組み合わせたやり方もありますね。

この動画を見て下さい。


この動画の最初の部分ではQBは左手にボールを持ってハンドオフしようとしていますね。
これがボールフェイクです。

実はこれ、よく見ると
ボールフェイクのあとボールを右手に持って
「左手でハンドフェイク」
している非常に珍しい動きです。

ボールフェイクは
「ハンドオフの前にディフェンスをだます」

ハンドフェイクは
「ハンドオフのあとにディフェンスをだます」
のですが、その両方をやっていますね。

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【🟡🔴アフターでフェイクを入れる】

すぐ上で書きましたが、
プレーフェイクとアフターフェイクを組み合わせることが出来たらQBとしては最強です!!

ディフェンスが的を絞れなくなります。

例えば上で紹介したブーツレッグの動画で
QBは見事にハンドフェイクを決めてディフェンスを騙しドフリーの状態で走っていきましたが、

このプレーのあとはディフェンスは
「QBが持って走ること」
に対する警戒心MAXの状態です。

この心理状態のディフェンスに対して
同じデザインのプレーを、
今度はRBにハンドオフして
「QBがブーツレッグフェイクする」
動きにすると、

QBへの食いつきが良くなったディフェンスは
QBのフェイクに騙されやすくなり、
RBが走りやすくなります。

プレーフェイクを入れる
アフターでフェイクを入れる

これがきっちり出来ると、
ディフェンスは面白いように踊ってくれます😁

僕は割とフェイクが得意なQBだったので
RBにハンドオフしたのにタックルされたり、
ハンドオフフェイクのあとドフリーで走った経験もけっこうあります。

性格が悪いとフェイクは上手い、
と思います😁

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【目でフェイク👀】

ところで、もう一度あのブーツレッグの動画の
QBを見てほしいのですが、

RBにハンドオフフェイクした後、
「RBを目で追っている」
のがわかると思います。

「慣れないQBはキャリアを目で追ってしまい
ディフェンスに誰がホールを持っているかバレる」
と書きましたが、

かなり慣れたQBになってくると
「フェイクしたRBをわざと目で追って」
ディフェンスを騙したりもします。

常にキャリアを目で追うわけではないですが、
このQBブーツレッグのように
「ここぞという状況」
で目でフェイクしディフェンスを欺きます。


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今回のブログを書く前に、
僕以外のQB経験者がどのようにランプレーを展開しているか、訊いてみたくなってSNSで質問してみました。

ご回答いただいた中には上で書いた
スナップを受けてRBに渡す以外に
「アフターでフェイクをしっかり入れる」
という意見が多くありました。
たしかにこれは大切ですね。

また、その他頂いたご意見の中には、
プレーを重ねてディフェンスのデータを取り、次に同じプレーをやるときに活かすという意見もあり、
「経験を積んだQBが考えることは共通」
というのがわかりました。

中には、
「ディープゾーンをガン見していかにも
『パス投げ込むぞ!』
の雰囲気を醸し出す」
というのもありました!

これはたしかに、僕もやってました。

「目でフェイクする」
に通じるところがありますね!

これも大切です!

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ひとり、超大物QBからご連絡をいただきました。

Xリーグで活躍するアメリカ人QBの方から
です。

お名前は伏せておきますが、
送っていただいたコメントをそのまま掲載します。

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In my opinion there are 3 priorities a QB must do when a run is called.


1. Make sure the run play called works against the defense. If it's man blitz it should be the qbs job to get out of the called run and into a man beating pass

2. Make sure the run is going to the best side based on number of defenders. If you're running into a blitz and can identify it change the run to go the other way

3. Must make the fake after handoff look just like your Playaction steps to keep the defense honest

---

日本語に訳すとこんな感じになると思います。

1.コールされたランプレーが対峙するディフェンスに対して有効かどうか(ゲインできるかどうか)を確認する。

もし、マンカバーでブリッツが予期できるときはQBの責任においてマンカバー対策のパスに切り替える

2.「ディフェンスの左右のバランス」
に基づいて、オフェンスが数的優位を保てるサイドにプレーを展開する。

ブリッツが予期されるサイドは避け、
その反対側にプレーを展開する。

3.ハンドオフのあとはプレーアクションと同じ動きのフェイクを必ず入れて、
ディフェンスに的を絞らせないようにする。

---

1.については
「オフェンスとディフェンスの相性診断」
をして、
ランが不利な状況では無理をせずパスに切り替えるということですね。

例えば、Cover1やCover0の状況でブリッツが
1枚2枚入ってくることが想定できるときに無理やりランプレーをするのではなく、パスプレーに切り替えるということです。

オーディブルを伴うので難易度が上がります。
「かなり慣れたQB」
「経験値の高いオフェンス」
がやる仕事になると思います。

ハドルの中でプレーを2つコールしておいて
「ランがダメそうだったらパスに切り替える」
を事前に準備しておくことは出来ますね。

NFLもQBがLOSで
"Alert! Alert!(アラート!アラート!)"
"Kill, Kill! Kill, Kill!(キルキル!キルキル!)"
とコールするシーンははよく見かけますね。

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2.について、
意外と忘れがちというか、
「考えがすっ飛んでいる」
ことが多いですが、

アメリカンフットボールの基本のひとつに
「数的優位を作って攻める」
というところにあります。

1チーム11人ですから
単純に考えても
「6対5」
と、左右どちらかに人数が偏ります。

ディフェンスの戦略・戦術に応じて
「7対4」
「8対3」
も考えられるかもです。

全く左右均等の
「5.5 対 5.5」
もありますが、

要はこの人数よりもオフェンスの人数が多い方を攻める、ということですね。

プレーサイドにディフェンスが偏っている場合
そちら側にブロッカーを増やす手もありますが、それでは後手後手になってしまいすでに負けの状態ですので、単純にプレーサイドを変えるという選択肢は有効ですね。

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3.について、
英語の
"Keep the defense honest"
という表現はあまり聞き慣れないと思います。

直訳すると
「ディフェンスを正直に保つ」
と意味がまったくわかりませんね。

アメリカでも一般の人には通じない、
「フットボールの業界用語」
みたいな感じのようです。
多分対戦型のスポーツ界では全般に使っていると思います。

調べてみると、
「オフェンスがなにをやっても対応できる状況にディフェンスを追い込む」
という意味になるようですので、

「ディフェンスに的を絞らせない」
と訳しました。

RBが持つか、QBが持つか
ランプレーか、プレーアクションパスか
....etc

ディフェンスにとって
「ボールがどこに行くかわからない状況」
を作り出すのはオフェンスとしては大切ですね。

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ランプレーにおいては確かにQB自身が体を動かしてできることはあまりありませんが、

「頭を使うことでプレーを活かすこと」
はできますね。

オフェンスメンバー全員が
「いい仕事が出来るように環境整備をする」
のがQBとしての大きな仕事です。

これが出来たうえでQBが自ら動くオプションを決めたり、フェイクからQBキープしたり、が出来ると

「11人で攻める!」
ができるようになり、
オフェンス全体としてのランプレーの強みが上がります!

僕自身、現役時代はランプレーが大好きでした。

ランプレーはパスプレーと同じくらい魅力がたくさんあり、
オフェンスユニット全体で状況を把握したうえでプレーを遂行する、また、その様子をLOSの後ろから見ているのは非常に気持がいいです!

「ランプレーの充実」

これが出来るとアメリカンフットボールの面白さを十二分に味わうことができるようになりますね!

今回はこのへんで。
ありがとうございました。

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次回は、ランプレーつながり(?)で
「走ること・止まること・曲がること」
について書いてみたいと思います。

僕の前職は
「雪上滑走指導士=スキーインストラクター」
でした。

雪の上を滑ることを専門に教えてきた、
走りの専門家ではない僕の目から見た
「陸の上を走ること」
を中心に、止まること・曲がることについても考えてみたいと思います。

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あいかわらず細々と続けています、

俳優・タレント活動のご報告です。


今回はサントリー九州熊本工場20周年を

記念した企画の動画

「ひまわりの乾杯」

にお父さん役で出演させていただきました。

 

九州在住の方の

「プレモルの思い出」

を一般公募し、

最優秀賞を2点選出したうちのひとつが

「ひまわりの乾杯」

です。


 「ひまわりの乾杯」 


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2024年5月10日(金)より

渋谷シネクイントで公開、順次全国上映!!


ポカリスエットのCMでおなじみの

若手注目の俳優中島セナさん初の

単独主演映画に出演させていただきました。

今回は有田焼の師匠役です!


焼き物の街「有田町」を舞台に、

「芸術とはなにか?」

「個性とはなにか?」

「作家として打ち出すべきものはなにか?」

を感じながら、大人の事情に翻弄される少女の葛藤が見事に描かれています。


ぜひ劇場でどうぞ!