「いいQBはレシーバーを育てる」

という言葉を聞いたことがあります。


手が届くかどうかかわからないようなギリギリの厳しいボールを投げることでレシーバーを鍛える?


鋭い取りにくいパスを投げてレシーバーを鍛える?


そういうことなのでしょうか?🤔


今回は

『QBのスローイング

「どこに投げたらいいの?レシーバーを育てるボールの投げ方」』

について考えてみたいと思います。



-----


パスはQBが投げたボールをレシーバーが取ることで成立します。


QBとしては投げるボールのスパイラルの良さへのこだわりが強いところですが😁、


スパイラルがいいかどうかよりも投げられたボールが

「レシーバーの手の届く範囲にあるかどうか?」

のほうが実は大切です。


正直スパイラルの悪いヘロヘロ球でもレシーバーが取ればコンプリートですからね!


ひとつ、興味深い動画があったのでちょっと見てください。短い動画なのですぐ見れます。


「Did he just catch the ball with his body?」


「こいつ、今、体で取った?」

というタイトルですね😁


「NFLの二刀流(かも)!」

で話題のトラビス・ハンターです。


元動画には3,000件近いコメントが挙がっていてけっこう話題の動画のようです。


何が話題かというとこの動画のタイトルにある通り、

「ボールを体=胸で取ったこと」

が話題のようですね.............🤔


こんな感じです。



手を下から出して、
手のひらを上に向けるようにして、


胸に大事に抱え込むようにしてキャッチ!


「なんか問題?」

と思うのですが、


この動画のコメントの反応を見ると

「胸で取ることに何か違和感があるのかな?」

という疑問が浮かびました。


ちょっとこの辺を掘り下げてみたいと思います。


---


この動画のようにボールを胸で取るシーンはよく見かけます。


よく見かけるというより、この高さに飛んできたボールは胸で取って当たり前のようにも思います。


が、動画のコメントを見ると

「ボールの取り方、知らないの?」

と言っているのがけっこうありますね。


逆にこのコメントを受けて

「ボール取ったことないんじゃないの?」

という返事も上がっています😁


コントロール的には若干バックショルダーというか、ちょっと逆リード気味なので胸でとっても問題ないような気がしますが..........


レシーバーを経験された方、

この感じのボール、どう取りますか?


手で取る?胸で取る?成り行き次第?


状況にもよると思います。

QBとしては取ってくれるのであればどっちでもいいですけどね😁


疑問視するコメントが多いということは

「このボールは胸で取らない」

「このボールは手で取るのが普通」

ということになるように思いますが........🤔


「ボールは手で取るもの」


という考え方が前提なのでこのような疑問のコメントが多いのではないかと思います。


---


もうひとつ動画を紹介します。


「Antwane Wells Jr.」


アントワン・ウェルズJr.がマシンを使ってキャッチング練習している動画です。


こんな感じのキャッチングです。



手のひらを前に向けるようにしてボールを手でキャッチしようとしています。


ボールが少し横にそれたときも体をちょっと倒して腕を伸ばし、手のひらを前に向けてボールを手で取ろうとしていますね。


その他、飛んでくるボールはすべて手で取っています。


「So satisfying!」

というタイトルになっていますので

「見てて気持ちいい!」

ということだと思います。


やはり

「ボールは手で取るもの」

という見方が基本にあるようですね。


--- 


【ボールは手で取るもの】


どうやら

「ボールは手で取るもの」

という前提がありそうですが、

どうなんでしょう?


先程も言いましたが、QBとしては取ってくれればどっちでもいいです😁


最初に上げたトラビス・ハンターの

「胸でキャッチ」

をちょっと考えてみたいと思います。


体でボールを取る場合、ボールの尖ったところが体のどこかに当たることになりますね。


勢いのついたボールの先端が体に当たるとけっこう痛いです。


胸の真正面で受ければ先端が突き刺さるように飛んできますし、体をちょっと斜めにして脇の下に滑り込ませるようにしながらキャッチしても腕にあたります。


上腕にアザができることもあります😫


---


体に当たって痛いということ以外に、


楕円形のボールが体に当たると

「どう跳ねるか、どう転ぶかかわからない」

というのがありますね。


特に胸だと硬いショルダーパッドに当たりますのでボールは強く跳ね返ります。


一度胸に当てて、どこに、どれくらい、どのように跳ねるかわからないボールを大事に抱え込むようにして取る感じになります。


「大事に抱え込むようにして取ること」

自体は悪くないと思うのですが、


そもそも、楕円形のボールを

「どこにどのように跳ねるかわからない状況」

にしなければ大事に抱え込む必要はないわけですよね。


ボールを揺らさずに取るには......

ボールを揺らさなければいいですから、


「手で取ればいい」

ですよね😁


飛んできたボールをそのまま手で取ってあげればどこにどのくらい跳ねるとか揺れるとか気にせずにボールを取ることが出来ます。


「ボールは手で取る」

これがアメリカンフットボールをキャッチする基本と考えていいと思います。


これがあるから胸で取ると文句言う人が多いんでしょうね😁


---


胸でキャッチするにしても、

跳ねるボールを確保するその手段としてはやはり手を使うことになると思います。


「大事に抱え込むようにして取る」

と上で書きましたが、


大事に抱え込む時は結局は手を使ってボールを確保する、ということになります。


こう考えると、やはり

「ボールは手で取ることが基本」

と考えて良さそうですね。


---


実はこのブログのはじめの方ですでに半分くらい答えを書いていましたね😁


『投げたボールが

「レシーバーの手の届く範囲にあるかどうか?」

が大切です。』

と書いてました。


レシーバーの手に届く範囲にボールを投げていれば取ってもらえます!

QBとしては
「レシーバーの手の届く範囲」
を外さずに投げていればいいですね!

この範囲に投げて落とすのはレシーバーのせいです😁

---


余談ですが、


カナダで長く暮らしていたときに思ったのは

「北米人はモノをよく投げる」

ということです。


シェアメイトが

「ポテチ買ってきたぞっ!」

と袋をポイッっと投げてよこすんですよ!


日本人としては

「食べ物を投げるなんて!」

と思ってましたが😁


食べ物であれ何であれ、モノを投げるということは

「投げられたものを取る」

ということが日常に起こるわけです。


ポテチの袋のような四角い袋がキリキリとガメラのように飛んできても北米人は見事に手でキャッチしますよ!

それもポテチの袋を潰さないように柔らかくキャッチ🙌


モノを取ることに慣れてる感じです。


最初、僕は投げられたポテチの袋をうまく取れませんでした。

「おぉ、ジョー。しっかり見ろよ!」

とよく言われました😁


"Bad hand🙌"

ともよく言われました😁



---


【レシーバーの手が届く範囲とは?】


レシーバーの手が届く範囲は下の図の緑の円内です。


腕の長さを40cmくらいと考えるとおよそ
「直径1ヤードの円」
の大きさになります。

もしレシーバーが普段から普通に手で取るクセがついていればこれだけ広い範囲でボールを取ることが出来ますね。

直径1ヤードですから的としてはかなり大きいです。QBとしても投げやすいです!

やはりボールは
「手で取ること」
を覚えてもらったほうがメリットが大きいと思います。

---


【レシーバーに手で取ってもらうには?】


とにかく手で取ることを徹底的にレシーバーに覚えてもらおうと思ったら
「胸では取れないところ」
に投げていればいいですね。

胸で取る範囲は下の図の赤い円の範囲です。

レシーバーにボールを手で取ってもらおうと思ったら
「緑の円内で赤い円をはずしたところ」
に投げていればいいですね。




---

【どっちで取ってもいいところ】

上でも書きましたが、
胸で取れるのは下の図の赤い円の範囲です。



この赤い円は
緑の円の内側にありますよねぇ............

緑の円内は
「ボールを手で取る範囲」
ですので、

緑の円内にある赤い円内に飛んできたボールは
「胸で取る範囲、かつ、手で取る範囲にあるボール」
ということになりますね。

赤い円に飛んできたボールに限っては、
「手で取るか胸で取るかの選択肢がある」
と考えていいです。

赤い円以外のところに飛んできたボールはすべて
「手で取る」
ということになります。

顔の高さに飛んできたボールを飛び上がって胸で取ろうとするレシーバーもいますが、手で取れば飛ぶ必要はなくなります。

やはりボールは手で取ることを基本としながら、例外的に
「胸でとってもいい」
とするべきだと思います。


---

【基本は顔めがけて】

QB経験のある方、
普段キャッチボールをするとき相手のどこをめがけて投げますか?

ボーっと相手を見てなんとなく......😁

まあそれでもいいですが、せっかくのキャッチボールをもっと実戦に活かそうと思ったら、
「相手の〇〇に投げる!」
と決めて投げたほうがいいですね!

相手の顔に投げる
相手の右肩に投げる
相手の左肩に投げる
相手の喉元に投げる
相手のみぞおちに投げる
相手の右胸に投げる
相手の左胸に投げる
.....etc

どこに投げるべきかは上で既に答えを書いていますが😁、
「相手の顔めがけて投げる」
を基本にすべきだと思います。

普段のキャッチボールでQBが
「レシーバーの顔めがけ投げる」
を基本にするとレシーバーは
「自然と手で取るクセ」
がつきますね。

顔の高さは飛び上がって胸で取るには高すぎます。手で取るのにちょうどいい位置です。

---

【普段のキャッチボール】

手で取る範囲の緑の円の中に投げていればどこでもいいのですが、

QBとしてコントロールよく投げる上でレシーバーのどこを基準にして投げるべきかを考えると、

厳密に円の中心という意味では鎖骨と鎖骨の間になりますが、

およそ
「レシーバーの顔」
でいいと思います。

僕はレシーバーのコーチングを受けたことがないので経験からではなく、ちょっと違った観点から考えても
「レシーバーの顔めがけて投げる」
のがいいと思います。

顔の位置は
「人間が本能的に手を出しやすい位置」
だからです。

突然何かものが飛んできたとき、
人間は防御本能で手で顔や頭を隠します。

どんな姿勢からでも咄嗟の動きで自然と手が顔の前に上がります。

この自然の動きを考えても、
「顔の前」
は手を出しやすい位置だと思います。

そう言えば、前回のブログでトム・ブレイディが
「レシーバーの鼻を触りにいくようにボールをリリースする」
と言っていましたが言い換えると
「レシーバーの鼻めがけてボールをリリースする」
と言っていいと思います。

これを考えても
「レシーバーの顔めがけて投げる」
はよさそうですね。

キャッチボールのときにコントロールよく投げる基準を
「レシーバーの顔」
と定めておく。

顔の前に慣れてきたら右肩や左肩に投げるとか、右上や左上、右下や左下など
「緑の円ギリギリのところ」
に投げて、
「腕をいっぱいに伸ばして手で取ること」
を身に着けてもらったらいいと思います。

腕を伸ばして取ることに慣れてきたら、
例えば走りながらスラントのルートの時は
「レシーバーの顔が進んでいく方向に投げる」
と腕を伸ばして取りやすいちょうどいいところにボールが飛んでいくと思います。

---

【レシーバーの顔に投げるデメリット】

「顔の前には本能的に手が出る」
と言いましたが、
レシーバーにとってはデメリットもあります。

ひとつは
「手が視界を遮ること」
です。

顔めがけて飛んできたボールを取ろうと思ったら、ボールと顔の間に手を置くことになります。視界が遮られてちょっと取りにくさは感じると思います。

もうひとつは
「ボールの遠近感がつかみにくくなる」
というデメリットです。

顔の真正面をちょっと外れていれば
「ボールがどんな軌道で飛んでくるか」
を確認できますが、

顔の真正面にボールが飛んでくると距離感がつかみにくくなるだけでなくボールの尖った先端が自分の顔めがけてどんどん大きくなって飛んできますので恐怖感が上がります。

この辺は
「日々の練習の繰り返し」
で慣れることが一番だと思います。

---

【ボールを手で取るもうひとつのメリット】

意外と気づきませんが、
ボールを手で取れる範囲は上下左右だけでなく
「前にも」
拡がります。

前にも......?

例えば胸に飛んできたボールを手で取る時
「手を前に突き出すようにして取る」
ことができるようになると胸で取るより40cmくらい前で取ることができます。

40cmくらい前でということは
「0コンマ何秒か早くボールを確保できる」
ということになりますよね。

ショートフックなどの短いタイミングパスではボールがレシーバーに到達するのと同時くらいにDBのタックルが来ます。

胸で取っていてはDBにヒットされて落とすようなタイミングの球でも手を伸ばして体の前で取れるようになると確保できる可能性が上がります。

ボールを取ったあとヒットされても腕をうまく使って衝撃を吸収することも出来ますし、
ボールを取ったあとヒットされる前に逃げることもできます。

「一瞬の差」
がコンプリート・インコンプリートの差になります。

「手で取ったらボールをはたかれる」
という考えもありますが、
胸で取ろうとして取ることが出来ないよりも
ひとまず手で取ってそれをはたかれることもある、と考えたほうが成功率は上がります。

もちろん、完全な確保後のファンブルは論外ですが。

---

【ボールを指先で握って取ること】

ボールを取るときには
「ボールをしっかり握って取ること」
です。

10本の指でボールをしっかり握るようにしてボールの動きを止める。

よく
「親指と人差指をくっつけて両手でかごを作るように」
と教えられると思います。

キャッチングの基本としてすごくいいやり方ですが、

かごにすっぽり収めて取るというより
「両手のかごの中に入ってきたボールを握りしめる」
と言ったほうがいいと思います。

勢いのついたボールが手のひらに当たると、
ちょうど胸に当たってハネるように両手の中でハネますので落球の確率が上がります。

---

指先でボールを取るという感覚は薄いかもしれませんが実際トップレシーバーは指先でボールを取るというのが実験結果から証明されています。

アメリカの
「Sports Science」
というテレビ番組の中で往年の名レシーバー、ジェリー・ライスに圧力センサーのついたグローブをつけてキャッチしてもらう実験がありましたが、手のひらには圧がかからず
「指先で握りしめてボールを取っている」
と言っていました。

面白い動画なのでリンクを貼っておきますね。

NFLのQBが投げる球は時速80kmくらいにはなると思います。
それを手のひらに当てていては弾いてしまう可能性が上がります。

「指先でしっかり握りしめてボールを確保」
これが一流レシーバーの取り方です!!!

先ほど上で
「DBにヒットされても腕で衝撃を吸収できる」
と書きましたが、これも
「ボールをしっかり握っていれば」
が前提になりますね。

ボールをしっかりと指先で握っていれば、
少々のヒットくらいではボールは落としません。

手先・指先にしっかり力を入れて腕の力を抜いていれば腕が衝撃を吸収してくれます。

しっかり取ることが大切であるのと同時に
柔らかく取ることも大切ですね。

これに関連した面白い動画をもうひとつ見てください。

「昔のレジェンドはみんなこうやって練習していた」
と言っている動画です。


重たいですからしっかり握らないと取れません。角が立っているので柔らかく取らないと手を怪我します。

股の間でキャッチするのは
「ボールをよく見て取る練習」
ですね。

レンガは長い辺と短い辺がありますので、
よく見て両手のかごをその形に合わせる必要があります。

これを考えても、
「手に当ててボールを取るなんてありえない」
ということになりますね😁

実はJerry Riceの動画でも冒頭で
「昔はレンガで練習してたけどね!」
と言ってましたね😁

今の時代、
「レンガで練習」
はなかなかおすすめしにくいので、

例えばちょっと大きめのペットボトルに水を入れて練習するのはいいと思います。
いろんなサイズ、いろんな形がありますのでいい練習になると思いますよ!

---

【手の向きはどっち?】

胸の高さに飛んできたボールを取るとき、少なからず
「手のひらを前に向けるか、上に向けるか」
で迷うことがあると思います。

どちらでも取れますが、出来れば手のひらを前に向けて取るほうがいいと思います。

すぐ上で書きましたがボールを指で握るようにして取る場合、手のひらが前を向いている方が力が入りやすいです。骨格としても手のひらが前を向いている方が自然ですね。

また、
手のひらを前に向けて取ることを考えているとボールが高めになってもジャンプせずに取ることが出来ます。

手のひらが上を向いていると手を上に上げても肩の高さくらいが限界ですし、
すでにその高さでは手でうまく取れる気がしないと思います。

胸で取ることを基本にしていると胸よりもちょっとでもボールが高くなると飛び上がって取るようになります。

走りながらちょっと高めに浮いた球を飛び上がって取るもの悪くはないですが、
空中にいる間は減速していますし、無防備でディフェンダーが迫ってきてもどうすることも出来ません。人間が自由に思い通りに方向を変えて動くことができるのは
「足が地面についている時」
です。

この意味でも、
手で取ることを基本にしていれば足は地面についたまま取ることが多くなりますので都合がいいですね!

---

みぞおちの高さのボールを取る場合はちょっと別の難しさがあります。

みぞおちの高さは手のひらを前に向けるには手首が窮屈な感じになりますし、かといって手のひらを上に向けるようにしても今度は手が肘より上がってしまい、これはこれで窮屈に感じます。

こういう時は少し姿勢を低くして
「胸の高さで取るように」
調整してあげるといいと思います。
手で取りやすくなります。

---

【左右のボール】

QBの投げた球が右に来れば右手を基本にして
左手を添える
QBの投げた球が左に来れば左手を基本にして
右手を添える

ようにして握りしめて取るといいと思います。

野球のグローブをどう使うかを考えたらわかりやすいです。

みぞおちの高さくらいまでであれば手のひらを前に向けるようにして手が出ると思います。
これが自然な動きですので、この手の位置にもう一方の手を添えてあげるようにボールを取ればいいと思います。

一つデメリットとして、
目線より下に飛んでくる左右のボールは
「添える手に一瞬隠れる」
ことになりますので慣れが必要なのは確かです。

ボールが一瞬見えなくなるのを恐れて下からすくい上げるようにして胸で取る気持ちもわかります。

このやり方はこれはこれで一つとして、

添えた手でボールが隠れても取れるように練習するのは必要だと思います。

添えた手で一瞬ボールが隠れても取れるようにするためには
「ボールをしっかり見ること」
です。

ボールが手の中に収まって
「レースがどっちを向いているか」
確認できるくらいしっかり見ることです。

添えた手に隠れる時だけでなく、ボールを取る時はいつでも
「ボールをしっかり見ること」
です👀

---

ちなみに、
右利きのQBが投げる球のスパイラルはレシーバーから見て反時計回りに回転しているので、

レシーバーの右側に飛んできたボールを右手で取ろうとして右手の指先に当たると手のひら側に転がってきますので取りやすいです。

逆に、
レシーバーの左側に飛んできたボールを左手で取ろうとして左手の指先に当たると手のひらと反対側に転がっていきますので取りにくいです。


---

【山なりのボールを投げる】

QBもボールを投げるのに慣れてくると
「ズバッと弾丸ライナー🚀」
を投げることが多くなりますね。

わずかなディフェンスの隙間を通すように寸分狂わずコントロールして投げるパスは気持ちいいものです。

弾丸ライナー自体もレシーバーにとってはなかなかチャレンジングなパスです。
ディフェンダーを気にしながら、全速力で走りながら、全力で投げられた球を取るのは簡単ではないですのでこれはこれでいいトレーニングになりますね。レシーバーを育てることにもつながります。

弾丸ライナー以外に
「山なりのボール」
もレシーバーを育てる上で大切です。

「フワッと浮かした優しいボールをとっても練習にはならない!」
という見方もあるかもしれませんが、
山なりのボールはフワッと浮かせた優しいボールだけじゃないですよね。

例えばフェイド。アウトサイドリリースでコーナーバックを抜いた瞬間飛んでくるボールはライナーではなく山なりです。

「山なりボールを投げれるか・取れるか」
はパスユニットとして大切な課題です。

---

山なりボールで大切なのは
「落下地点予測」
です。

QBとしては、
レシーバーとディフェンダーの位置関係を見ながら
「ボールをどこに落としたらいいか」
を予測、

レシーバーとしては、
走りながら見上げたボールがどれくらいの高さにあってどれくらいのスピードかを見極め、
「どのへんに落ちてくるか」
を予測しなければなりません。

「走ってたらボールが自然と手に降りてきた」
という奇跡のような奇跡でないボール※もあります。
(※)一応QBとしては狙って投げてますから、奇跡ではないです😁

多くの場合QBがここに落としたいという意図と
レシーバーが
「ここらへんに落ちてくるはず」
という意識のすり合わせの一致で山なりパスが成立します。

---

ボールの落下地点予測だけでなく、
「ディフェンダーとの関わり」
もレシーバーを育てる大切な要素になります。

キャッチボールではオーバーヘッドのボールを上手く取れてもディフェンダーが絡むとうまく取れないことはよくあります。

フットボールは
「相手に邪魔をされる状況で何ができるか」
が大切なので邪魔されながら取る練習を繰り返しやることは非常に大切です。

山なりボールにしてもやはり
「手で取ること」
が大切になりますね。

「手で取れれば上下左右だけではなく前でも取れる」
と書きましたが、頭越しに自分の後ろに飛んでくるボールも取れます。

やはり手で取れることは大切ですね。


-----

ボールは手で投げて手で取る。

楕円形のボールをハンドリングするうえではとにかく
「手でボール扱う技術を上げること」
です。

フットボールは
「中途半端に大きいボール」
だと僕は思っています。

テニスボールや野球のボールを体で取ろうとする人はいません。必ず手で取ります。

ドッジボールくらいの大きさになると体で取るのが普通です。

フットボールはサイズ的にはドッジボールくらいですが、
「楕円形」
という特殊性から、

その大きさに反して
「手で取るべきボール」
です。

また、アメリカンフットボールの競技特性で
「手で取ることから生まれるメリット」
が非常に大きいです。

普段の練習でQBが投げるボールを一生懸命取る以外にこんなやり方でも
「手でボールを扱う技術が向上する」
というのを消紹介した動画があります。

「ボール遊び」


練習前にこれをやるだけでもキャッチ能力が上がるかも、です😁

今回はこのへんで。
ありがとうございました。

-----

次回は
QBのスローイング
「軽く投げて、なんで失敗するの?」
について書いてみたいと思います。

40ヤードを弾丸ライナーで投げれるのに
5ヤードのスクリーンパスが届かない.........😫

こんな経験ないですか?
僕はあります😁

なんでこんな事が起こるのか?
どうしたら解決できるのか?

これについて考えてみたいと思います。