GW、土日ぶっ通しの再生案件が一段落。まさに修羅場だった。契約調整、利害者調整、パブリック、資金繰り、再生戦略、数値計画と再生現場で最も難しいイシューを全て同時遂行。

経験豊富で最も難しいエンゲージメントを任せられるプロマネを自負していただが、これは本当にきつかった。
でも、やりきって振り返ると面白かった。

修羅場はやってるときは辛さとプレッシャーで押しつぶされそうになるが、使命感で乗り切れば堪らない経験として還ってくる。

修羅場最高。
再生現場に入ると必ず直面するイシュー。計画の立て方が甘いのか計画実行能力が低いのか。当然両方に問題ありなのだが、計画実行をリアルに体験したことのないコンサルタントは十中八句前者に原因を求める。

そりゃ当たり前だ。こちらは計画策定のプロなのだから何かしらの穴は見つかる。それをもって計画策定能力に難ありと結論を下すわけだ。後者に原因ありと指摘できるコンサルタントは意外と少ない。経営管理能力と業務遂行力の両方を精査して初めて理解できることと、リアルな計画実行をやったことがないと計画の本当の意味が分からないからだ。

計画とは達成すべき数値ぐらいの定義しか出来ていないと、絶対に計画実行に考えが及ばない。計画とは目標であり、実績との乖離を把握する羅針盤であり、そのための打ち手を検討するツールである。よって計画とは数値ロジックを立てて普通に業務を運営していれば達成できる代物ではないのだ。

計画を実行した方ならわかると思うが、計画とは数字を詰めて詰めて突き詰めて実現するもので、極端な話策定精度は多少甘くても目標が適正に設定されていることの方がよっぽど重要だ。計画精度が高いということは達成しやすい目標設定になっている可能性が高く、成長志向が低いことを内包している。

つまり計画とは策定するものではなく、実現するものなのだ。再生現場でリアルを体験していないコンサルタントにはいつも強く指摘する。なぜ、計画達成できなかったかの原因追求は、策定精度ではなく、実行能力がかけている可能性をまず疑えと。実行能力が優れていれば、計画精度が多少粗くてもハイパフォーマンスを残せるはずだからと。

計画精度が高ければ、好業績を残せると考えるのは完全な誤りである。論理的には穴のある言い切りだが、これまでの累積経験からそう確信している。
プロジェクトデリバリ以外のもう一つの本業であるPD(コンサル業界で言う営業)の比率を高めている。特に新規開発は己の実力が真っ向から試されるため、外部セミナーを企画することとした。

過去のプロジェクトでどれだけ新しいことに取り組み、その過程で新たな知見を洞察できたかを研修資料を作成しているとよくわかる。クライアントには評価されたが、パターン認識で結構乗り切っちゃったプロジェクト、成功とは言えないものの新しいフレームワークを生み出し、次につながる成果が得られたものなど。

これは新しい発見と同時に、いかにプロジェクト完了後に知見整理をサボっていたかも突き付けられる。PDCAを回せてないなと。

プロジェクト知見を開示する場を強制的に作り新規開発も同時に行うことが緊急課題として浮かび上がってきたと認識。