簡易CB用アンテナチェッカー | JL7KHN/ミヤギKI529のブログ

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飛んでけ しょぼ波 どこまでも~

CB無線ではアマチュア無線と違い、簡単にアンテナマッチング状態を確認することが出来ません。

「このセッティングで本当に良い状態になっているのか?」と不安になったりすることはありませんでしょうか?

無論、私も例に漏れず気になってしまい、手間をかけて測定をしています。ただ、正直 クソ面倒ではあります・・・

 

今日は、そんなCB機のアンテナマッチングのお話です。

 

 

■どうやってベストセッティングを出すのか?野良的チャレンジ方法

良く言われるのはアース。アマチュア無線の2級以上の試験では接地抵抗と放射効率が出題されますので、知っている方も多いかと思いますが、アースが直接取れないCB無線では、擬似的なアースを取ることで接地抵抗が下がり、放射効率を上げられるのは良く知られています。

ただ、接地抵抗を下げただけでは、アンテナ系と終段回路とのマッチングが取れているわけではありません。

 

では、受信時にSが一番振れる状態がベストか?と言うと、受信時は送信時の”電力出し”とは違い、”電圧受け”となりますので、どちらかといえばアンテナインピーダンスが高いほうが有利だったりします。

つまりは、「受信Sベスト≠送信ベスト」(受信が良くても飛ぶ条件とは限らない)なんですね・・・。

 

だから困るんです。

 

じゃぁ、電界強度計で測ればいいじゃん、とも思いますが、一般的に用いる電界強度計の針が確認できる距離はせいぜい1m程度。

逆に、理論上近似的に平面波として扱える距離は、R(m)>2(D+d)^2 / λ (*1)なんて式で求め、結構な距離を離さなければなりませんが、実際には大地反射の影響でハイトパターンも出てきてどんどんややこしくなってきます。

*1:測定ANTのセンターとエッジでの伝搬長差がλ/16以下の時に適用可

要は、電界強度計ではどのくらい離れてどの高さで測れば実際のQSO時と合ってくるのか・・?、”ドツボにハマる”と言うやつです。

 

 

■もっと簡単に見たい

アマチュア無線機の様にSWR計でも付いていてくれればまだしも、CB機にはそんなものはありません。アマチュア無線機のSWR機能に限りなく近い計器を?と考えたのがこれ。

ようわからんと思いますが、LEDが一発付いています。

 

 

■実際にやってみた(原理実験)

使い方は簡単です。アンテナの根本らへんに”ぱっちん”し、ひたすらLEDが一番明るくなる状態を作るだけ。

 

まずは、アンテナを縮めてマッチングの悪い状態・・・LED消灯

次は完全に伸ばした状態・・・LEDが明るく点灯

単純にこれだけですが、アンテナを伸ばすに伴い LEDはどんどん明るくなっていきます。

マッチング状態に比例している動きです。

 

 

■材料と作り方

・ぱっちんコア

・ビニール線

・LED

・収縮チューブ

以上。

 

作り方は、ぱっちんコアにビニール線を数ターン巻いて、そのビニール線の先にLEDをはんだ付けして終りです。

まだ検証はしてませんが、LEDのVfは少し高めの方がフィールドで確認する時に輝度が上がり、かつ微妙な輝度明暗差が出やすいと思われます。

 

 

■もちろん検証が必要

これは、今取り組んでいるICB-770の技適機に組み込もうかと検討中のQRPマッチング計を作っている今さっき、ふと気づいたアイディアです。

ですので、フィールドではテストをしておらず、あくまでも原理実験のみです。

恐らく、最後は微妙な明るさの違いを追い込んで行く為に、巻数だったりLEDを再考する必要があると思います。

とは言え、簡単に送信ベストの状態を作り込むチェッカーとしては有用なのかな?と思いました。

 

これを使うことで、ハンディー機であれば握り方、ポーダブル機であれば外部電源BOXの置き方などの違いでどうなるのか?が分かったりすると思います。

 

 

(編集後記)

実はこのアイディア、NCB-8で起きた不具合検証を行うツールとして思いついたものです。

今はコロナ禍で大変ですが「ピンチはチャンス」、こんな時こそアイディアは生まれるんだと感じました。