冬のストーブとバタートースト | Thanks cherish now ♡

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(●´ω`●)ゞ




このあいだ
実家がある 山形の友達と電話していて
『 あ、そうだ! あのときは ありがとう 』
と言われた

あのとき?なんて
彼女とは高校から一緒なのだから
いつが あのときなのか?
さっぱりわからなかった 笑

聞けば、、彼女は ここ数年前から
部屋の暖房とは別に 石油ストーブを買って
リビングで使っているという

そこでお湯を沸かし、コーヒーを入れ
トーストを焼いて、たまにお芋なんかも
焼くのだとか


へぇ〜そうなんだ、いいね
震災の時とか石油ストーブを買っておいたら
いいよとか、そんな話をしたことかな?
覚えてないけど

答えは、全然違っていた!
彼女の話は こうであった



私達が昔、山形で高校生だった頃
越境で、わりと遠いところから
高校に通っていた彼女は

学校が早く終わった日の帰り、
自分の家とは反対方向にある
私の自宅に 遊びに来たことがある


季節は冬だったので
部屋の暖房にはファンヒーターを使っていたが
私の部屋では、セラミックヒーターを
使っていたという
そこら辺、当の本人はさっぱり覚えてない 笑

すると、となりに 小さくて可愛い
丸い石油ストーブが置いてあり
私が最近、親に買って貰ったと言ったそうな

自分の部屋で
石油ストーブを使うなんて危ないと言われたが
ちゃんと気をつけて使うから お願い!買って!
と頼んだと言うのだ

そこらへん、あー、そんなことあったね!
と、本人も覚えている 笑



そこで、遊びに行ったときに
ヤカンでお湯を沸かし、珈琲を入れてくれて
トーストを焼いてくれたのだという

私はそこで、これで焼くトーストが
すごく美味しいんだ、と語ったらしい


ストーブの天板に食パンを置き
ふわふわと柔らかい生地の真ん中に
たっぷりのバターをのせる
バターをのせたところが じゅわっと溶けて
パンがペコっと凹み、とろけたバターが
黄金色に溜まっている

バターの海を スプーンで広げて
バターがこぼれないよう、流れないよう
水平に保ちながら(どんだけバター使うのよ)

ピンクの丸いお皿の方を
ストーブの天板と同じ高さに持っていき
あつッ、と言いながら
パンをスライドして お皿に乗せ
そこに茶色いお砂糖を少し、パラパラと
かけたというのだ




『 これがやりたくて、このストーブ
     買ってもらったんだから〜 笑 』
と私は、楽しげに笑って お皿を渡したという

柔らかい アツアツのトースト
パクリと頬張ったときの美味しさは
一生忘れられない、とまで言うのだ

私がやっぱり 食いしん坊だという 
友達の記憶じゃないのォ、笑



彼女は、自宅に帰ってから
両親にそのことを話し、
自分も反射型の石油ストーブが欲しい!と
言ったけれど、あなたはそそっかしいから
家が火事になったら大変だからダメ!と
絶対に許して貰えなかったという

友達は何故か、それをずっと守っていて
それ以降も 自分の部屋に
石油ストーブを置くことはなかったそうだ



いま、彼女は 自由気ままな一人暮らし
誰にダメと言われることもない、と
石油ストーブを買って 冬には大活躍らしい

そして
このストーブを、引っ張り出してくるたびに
カシのことを思い出し、にっこりする、と。


こんがりサクサクなトーストに 
バターをのせて食べるのも美味しいけれど
ストーブで焼くと、生地がふわふわで
バターが染みた お布団みたいよ
と、当時のワタシが言ったらしいが

本人、そんな
まるで低レベルな彦摩呂みたいなことを
言ったとは、さっぱり覚えていない 



カリカリサクサクじゃない
ストーブの天板で焼いた ふわふわな生地に
バターがじゅわっと染みたトースト
冬になると、無性に食べたくなるんだそうな


そして、それを教えてくれてたカシに
ずっとそのことを、ありがとうと伝えたかった
けれど、、なんかトーストの話を
今更改まって言うのも変かな と思ったとかー。

しかしながら、毎年冬になるたびに 
そう思うので、やっぱり ありがとうを
言っておこう!と思ったんだって




そうやって、今も昔も私は、人様の
食べ物の記憶に残ってゆくのだナァ、と
ちょっと嬉しいような、、うーん
ま、やっぱり、嬉しいしかないな
と思ったわけですヨ 笑(*´艸`)

友達が私に、そのことを 
伝えてくれたことも 嬉しく思ったしさ


今のマンションは、一応
反射型の石油ストーブは使用禁止なので
使ってないけれど

食いしん坊の記憶というのは
そりゃもう、すごいものがあるナと 笑
天板で焼いた バターたっぷりのトースト♡
味も食感も よく覚えているのだから、ね 笑



あ、そうだ
今度、友達とまた話す時には
そのことで 言っておくことがあるナァ。


この、ストーブの天板で焼いた食パンを
私が 初めて食べたのは
幼稚園の頃 仲良しだった
近所の友達のお宅に 遊びに行った時だった

約束の時間よりも 少し早く遊びに行ったので
友達がまだ帰ってきていなくて
待たせてもらったのだ
( その友達は、何処に行ってたのだろう 笑 )


友達の おばあちゃんが、また
ぽたぽた焼きお煎餅の イラストのような
可愛いおばあちゃんでね

寒いでしょう
こっちに来て あったまりなさいと言われ
ストーブで、そのときに
パンを焼いてくれたのだ



ストーブのそばに行って
上から天板を覗き込むと
あったまった空気が ユラユラと揺れ
冷たい両の頬と 目に染みてきて 
じんわりと、、

トーストの上のバターの良い匂いが
ふわんと鼻をくすぐった


おばあちゃんが にっこりして
なかなか帰って来ないね〜
待たせてごめんね、と
友達が帰って来ないことを謝ったが

首を横に振り、私はそのおかげで
あー。このパンを知ってしまった。
と思ったのだ

そう記憶していた


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