野鳥を呼ぶ庭づくり | 家づくりのススメ

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人は住まいによって変わります。理想の住まいを創るということは                 描いた自分に変わっていくための大事なプロセスです。                       消費者がわかりやすく理解しやすいブログにしていきます。

http://booklog.jp/asin/4106035464

藤本和典さんの本です 。ステキな生き方をしている人だと思います。
何というか私はファンです

以前、藤本さんの案内で明治神宮を歩きました。

明治神宮には5つの泉があり、流れを作り、雨水も含め、
林内で浸透させているそうです。たくさんの樹木の落葉は、
毎日掃き清められ、そのすべてが森に還されています。
渋谷という都会の中で数少ない自然の生態系が残る森です。
真夏でも多くの緑と泉が涼しい空気を作ってくれます 。
また、鳥などの動物から微生物、そして植物までの生態系が出来ているため、
バランスの悪い繁殖をした生物が少ないのも特徴です。


明治神宮は何十万人という初詣のイメージが強くて、
私は正直、近寄りたくない所でしたが、
藤本さんの話を聞いて明治神宮の素晴らしさがわかりました。
東京でも自然を感じる非常にいいチャンスです。
少しでも多くの人が参加してみて欲しいと感じます 。

http://www.sharing-earth.com/fujimoto/
(注:私は主催者側ではありませんので、念のため)



「野鳥を呼ぶ庭づくり」ですが、
簡単にいうと鳥が喜んで訪れる実、花をつける樹木を植え、
鳥の餌になる虫がつく植物、それらの虫の食料となる・・・という
小さな生態系をつくることにあります 。

街路樹によくあるイチョウは20~30種類の生物を養うそうです。
ドングリのなるクヌギなどでは300~800種といわれるそうです。
桜の代名詞でもあるソメイヨシノは実がつきづらく、
毛虫の被害に遭いやすく、品種改良によって生まれてきたため
寿命も60年といわれます。
一方、山にも咲く、山桜のサクランボは枝からぶら下がったりせず、
上や横を向いて結実し、鳥が枝に止まった時に食べやすい
丁度いい高さになっているといいます。また山桜の花には蜜があり、
メジロの大好物だそうです。



これらは何の事かというと、日本で昔から野山で自生してきた植物と、
国際化の波に乗って入ってきたり、人間の都合によって
品種改良された植物との違いの事なのです 。

古くから自生してきた植物は、当然にその地方の気候風土になじみやすく、
健やかに活き活きとした成長が見込めます 。

また、日本にいる生物の種類は他国に比べ極端に多いため、
ヨーロッパで300年かかる自然を100年足らずで生み出す
生命力があるのが、日本の自然なのです。
しかし外国から入ってきた外来種は、園芸などの分野で
非常に強い影響力をもっており、マリーゴールド、コスモスなど
色も派手で、香りも強い花に蝶や昆虫が集まり、ノギク、スミレ、
ギボウシなどの日本の在来種である野草が、受粉する事が出来ずに
その数を減らしているそうです 。


こういった人為的な生態系の歪みが与える影響は不明確ではありますが
少なくとも豊かな日本の自然の生命力を、削りとっているのだと思います。
藤本さんの「鳥を呼ぶ」というのは、庭づくりに際し、
鳥が好んで訪れる樹木を選定し植えることで、
生き物に触れ合う機会を生み出し、その声に癒されたり、
健やかに成長する植物と生き物達の生命を感じ、
その地方の在来種を育てることで生態系に寄与していこう
という取り組みなのです。


ハナミズキを植えるならヤマボウシを。
モクレンを植えるならコブシを。
シマトネリコもいいですがソヨゴも負けずにいい木です。
健やかに育ち、鳥や蝶も喜ぶ日本の在来種。
色や香りは強いが病気に弱かったり、虫の被害に遭いやすい外来種 。



私はこれからも家を建てる人すべてに伝えて行くつもりです

「一本でもいいから日本の木を植えましょう」と

建築家は創ったものを公衆の面前にさらします。(少なくとも外観は)
クライアントの意向はもちろん重要ではありますが 、
街並みへの配慮、自然環境への配慮など、果たす役割は多いはずです 。

自らの利得のために構造計算を偽るという、
残念な事件の余波はまだまだ続くのでしょうが、
環境という観点での建築の分野はどんどん拡大すると信じています。




住建築LABO一級建築士事務所