難しい「適度の距離」 | 介護の誤解

介護の誤解

いま苦しんでおられる介護者のために

このブログは義父と義母を介護した過去の経験をもとに書いたものです。

思いつくままに書いており時系列順ではありません。

あらかじめご了承ください。

 

「ヤマアラシのジレンマ」

ご存じでしょう

 

哲学者・ショーペンハウアーによって

創られた寓話です

 

 

 

ヤマアラシが

寒いので体を寄せ合おうとします

 

ところが寄せ合うと

互いのトゲが刺さり合ってしまう

 

心理的距離が

近くなればなるほど

互いに傷つけ合うという

人間関係のジレンマのことをいいます

 

 

他人事ではありません

 

高齢者のなかで

普通に見られる光景です

 

 

 

代表的なのが

定年で「通う場所」がなくなった夫

 

 

 

「ちょっと休憩して

また仕事を見つけよう」

そして家に居続ける

 

 

 

職場では

ずっと人と一緒

 

その生活を引きずります

 

つまり細君にべったり

 

 

一方でにとって

子供が独立した後の自宅は

独りで過ごす時間が長い

 

夫と二人の生活には

違和感を覚えます

 

 

 

ですから夫は定年後も

出かける生活が望ましいのかも

しれません

 

 

 

例えば

畑を借りて野菜を作る

 

とにかく家の外に出ることです

 

 

義父がそうでした

 

畑仕事をしている間は

夫婦関係は保たれていた

 

 

 

しかし

義母が畑を勝手に返してから

破綻が始まったと推察されます

 

 

結局義父は

施設生活になりました

 

ご用心