夏ですね!浴衣を見ると思い出す、我が家が体験した怖い話。
2年に渡る話なので長文のため分けて書いてます
第一話&最初からはこちら→本当にあった怖い話。その1
前回のお話はこちら→本当にあった怖い話。その3
本当にあった怖い話。終盤に差し掛かってきました。
それではその4をお楽しみください
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その日のうちに引越しは終了し、これでやっと終わったと思った。
引越してから新しい環境に慣れるまでお互い大変で、お兄ちゃんのことなんかすっかり忘れていた。
というより、考えないようにしていた。怪しげな(?)行動もなくなったし「引越ししたから離れられた」という謎の安心感が凄くて確認しようとしなかった。
今考えると、引越しを言い訳にお兄ちゃん騒動から私自身が逃げたかったんだと思う。引越ししたからもう大丈夫!みたいな。
引越しから3ヶ月経った頃、新しい保育園で初めての保育参観が行われた。
子どもの保育園の様子を見れるのがとても楽しみでウキウキしながら行ったのを覚えてる。
玄関でスリッパに履き替え、長男の教室までの廊下に子ども達が書いた絵がたくさん飾ってあるのを見て、自分の子はどんな絵を描いてるんだろう?人間に髪の毛くらい描けるようになったかなぁ〜なんて長男の名前を探し、やっと見つけた息子の絵には人間らしきもの5人の中に……
あの名前が書いてあった。
作品名「みんなであそんでいるところ」
実際の絵↓※それぞれの名前は先生が書いたもの
この絵が描かれた時、まだ妊娠中で実質3人家族なんです。
この絵は5人。
真ん中にぼく。
左はおとうさん。
右はまま。
右端にいるお兄ちゃん。
そして、わざわざ空に描かれた赤ちゃん。
「亡くなった赤ちゃんはお空にいる。長男が言うことは全部本当なんだよ。お兄ちゃんはいつもそばにいて、引越しなんてただの気休めだよ」って言われてるみたいで、背筋が凍るのと同時に絶望感がすごくて。
その作品以外にも隅っこの方にお兄ちゃんが描いてある絵が数枚あった。
「家族でお出かけ」も「おさんぽ」にも混ざっている。
そうか、ずっと居たんだ。
やっぱり逃げられないのか。
と、頭が真っ白になり保育参観の内容は全く頭に入ってこなかった。
帰って来た長男には何も聞けなかった。
聞いても無駄だと思ったし、もしここにお兄ちゃんが居たとしたら…
私が苦しんでることを悟られたくなくて。負けを認めたような気分だった。
しかしこの後、お兄ちゃんと長男は意外な形でお別れをすることになる。
次回→→→