くろしんのブログ

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世田谷梅ヶ丘 くろしん接骨院 の ブログです。



世田谷区梅ヶ丘にある 直して治す治療院 です。

ここでは 寄り道的な話 が多いです。


☆院HP ⇒ https://jiritsudojo.com/



今回は『脳過労』について、脳神経外科医の奥村歩先生のお話をご紹介します。

 

奥村先生は認知症専門医として「もの忘れ外来」で診療しています。患者さんは従来70~80代の高齢者がほとんどだったそうですが、ここ10年30~50代の働き盛り世代の患者さんが増加しているとか。 

 

なぜか? 

 

この原因を考えた時にピタリと当てはまるのが、ここ10年で爆発的に普及したスマホをはじめとする社会のデジタル化でした。

 

情報のスピードが急激に速くなり、多大な情報処理を強いられるようになったことが脳疲労の大きな原因ではないかと奥村先生は考えています。

 

ヒトの脳には≪情報を取り入れる(入力)》《取り入れた情報を整理整頓する(整理整頓)》《最後に必要な情報を取り出す(取り出し)》という3つの役割があります。

 

ところが、スマホなど長時間使うと、情報過多となり「取り出し」ができなくなるのです。

 

現代人の1日あたりの情報量は、江戸時代の1年分とか。そりゃパンクしますよね...

 

 

奥村先生は「脳の中がゴミ屋敷のような状態」になっているので情報入力を遮断しない限り、整理整頓の機能が働かないと説明します。

 

 

「脳過労」の症状は「もの忘れ」だけではありません。

集中力の低下は勿論、情緒不安定になったり、倦怠感、頭痛、眩暈、眼精疲労、睡眠障害、腰痛、喉舌の痛み、眩暈、うつ、更年期症状などありとあらゆる症状を引き起こし得ます。

 

特に、コロナ禍を通じて情報化社会が強化されたことで、情報依存から極度の不安に陥ってしまう「サイバー心気症」や「FOMO」といった不安神経症も増えているそうです。

 

この背景には、「空気」を読み、ルールや協調性を大事にする、生真面目な日本人の国民性も関係しているだろうと奥村先生は考えています。

 

では、「脳過労」を改善&予防するにはどうすればよいでしょうか?

 

何と言っても、まずはスマホ等デジタル機器の使用を出来る限り減らすことです。

これが原因なのですから当然ですよね。脳に入力される情報量を減らしてあげましょう。

とりわけ目的が無い情報収集が危険だそうです。(次々に動画をだらだらみてしまうなど)

 

 

その上で大事なのが「睡眠」です。

近年、“脳のゴミ”と称される「アミロイドβ」というタンパク質が蓄積すると脳に悪影響を与えるということがわかってきました。

この「アミロイドβ」を排出するには熟睡以外の方法が無いそうです。

また、一定のリズムで動作を行うことも効果が期待できるようです。

例えば「キャベツの千切り」や「皿洗い」、「ジョギング・散歩」など、リズミカルな動きに意識を集中させることで、脳がリラックスできるそうです。

 

以上「脳過労」の話でしたがいかがでしょうか。

僕はアナログ仕事なので、デジタルに触れる時間は限られますが、それでも時間ある時にはついつい動画やSNSなど見続けちゃうことがあります。(反省(;’∀’))

 

近年『デジタルデトックス』と言う言葉を耳にしますが、『脳の健康』を考えれば現代人には欠かせない必須事項でしょうね。

 

気をつけよ

【7月スケジュール】についてお知らせいたします。
今月は「夏季休院」がありますのでご注意ください。
 

☆基本施療時間

 火・木・金 9時~19時(時間内予約可能)

 月・土   9時~17時(時間内予約可能)

  水    9時~12時(※不定期)

《完全予約制》

※上記時間は予約状況に応じて変動することがございますのでご注意ください。

 

※火・木の9時~9時半は「体操教室」がありますので、施術開始はそれ以降となります。

 

☆休院日:毎日曜日、7/15(月・祝)

 

☆臨時休院:7/13(土)午後、7/27(土)午後

☆夏季休院:7/28(日)~8/4(水)
 

 

 

☆スクワット部:毎木曜日 午前9時~9時半(予約不要)
        
☆可動部:毎火曜日 午前9時~9時半(予約不要)
 

         

 

※施術中など、電話対応できない場合がございます。
その際には留守電にお名前(だけで結構です)を入れて頂くか、LINEやメール等でご連絡ください。
確認でき次第返信いたします。

 

※ご相談も喜んで承ります。

 

前回は筋肉の速筋線維が加齢とともに特に衰えやすいと説明しました。

今回は速筋を鍛えるための二つのトレーニング法についてご紹介します。

 

まず始めに、筋肉を鍛える際に大事な二種類のストレスを説明しておきます。

 

「物理的ストレス」 

これはその名の通り、重りを持ったり、素早く動くなど物理的に与えるストレスです。

物理的ストレスは「微細筋損傷」を効果的に引き起こすことができます。

これがいわゆる“筋肉痛”の原因ですが、この微細損傷を修復していく過程こそが筋肉を大きくすることに繫がります。

 

「化学的ストレス」 

これは運動時に発生する代謝産物によって与えられる刺激を指します。

激しい運動などした際に筋肉内に発生する物質として「乳酸」が有名ですが、運動時の代謝産物は運動強度が高くなる程多く作られ筋肉に蓄積します。

蓄積が大きくなる程、筋肉はパンパンに張り、力が入りにくい状態(パンプアップ)になります。

当然ですがこの状態を早く作れるほど、より早く筋肉を鍛えられます。

 

 

以上の二つのストレスを効率的に活用して速筋を鍛える方法が、以下の『スロートレーニング』と『クイックトレーニング』です。

 

スロートレーニング  

これは「化学的ストレス」を活かす方法です。

やり方はその名の通り“ゆっくり”行うのですが、例えばスクワットで説明すると、「空気椅子」の状態を保ったままゆっくりと上下動する方法です。

筋肉は収縮して硬くなっていると、血流が制限されるのですが、これが持続されると酸素供給が間に合わなくなり、その結果乳酸などの代謝産物が増えて蓄積するのです。

つまり、スロートレーニングは筋肉をいち早く酸欠状態に陥らせて、化学的ストレスを増大させて、効率よく“パンプアップ”へと導く方法なのです。

 

クイックトレーニング  

「スロー」の真逆、「クイック」で行う方法です。

スクワットを例にすれば、上下動作およびその切り返しを瞬時に素早く行います。

筋肉の性質として「エキセントリック収縮(伸張されながらの収縮)」の方が強い負荷が加わります。

スクワットで言えば体重を支えながら腰を落とす時が、この「エキセントリック収縮」となるのですが、これをクイックで行うと勢いがある分「物理的ストレス」が強力に加わって、筋肉の微細損傷を起こしやすくなるのです。

但し、関節運動も負荷が大きくなるので、不安がある方は注意が必要です。

 

 以上ですがいかがでしょうか。

 

どちらのトレーニング法も速筋を鍛えるためにとても有効な方法ですが、組み合わせられればより効果が得られやすくなります。

 

その場合、「クイック⇒スロー」と「スロー⇒クイック」の順番パターンがあるのですが、もし筋肉を限界まで追い込みたいのであれば「クイック⇒スロー」で行きましょう!

私たちの筋肉は25歳あたりをピークに、年齢とともに徐々に減少していきます。

 

筋肉が減少すると、単に筋力が落ちるだけでなく、基礎代謝が落ちて、循環機能(血流)も下がるなど、様々な悪影響が出ることは皆さんご存知のことでしょう。

 

これでは健康はもとより美容にも良いはずがありませんね。

 

私たちの筋肉には『速筋線維』と『遅筋線維』の二種類が存在します。(下記参照)

 

速筋線維

・収縮速度が速く、瞬間的に強力な力を発揮できる

・「無酸素」状態でも働けるが、持久力には乏しい

・色が白っぽいので、「白筋」とも呼ばれる(白筋が多い⇒白身魚)

・普段は大して働かず温存(危険回避時など特殊な場面で働く)

・代表的な速筋競技 : 短距離走、重量挙げ、砲丸投げ

 

遅筋線維

・収縮速度がゆっくりで、発揮できる力は弱い

・「有酸素」状態であれば持久力に優れる

・色が赤っぽいので、「赤筋」とも呼ばれる (赤筋多い⇒赤身魚)

・日常生活でいつも働く(長時間の姿勢保持など)

・代表的な遅筋競技 : マラソン、遠泳

 

 

速筋線維と遅筋線維は各筋肉の中で、混ざり合ってその筋肉を構成しています。

 

両線維の割合は生まれつきの個体差(各筋肉)や個人差もありますが、すべてに共通するのは「加齢で衰えるのは速筋から」と言うことです。

 

例えば大腿四頭筋の両線維の割合は、若い時には速筋:遅筋の比率が60:40ですが、50代には50:50になり、60代では逆転して40:60に、70代では30:70にというように変わっていくそうです。そして、これに伴い筋肉量も筋力も減少します。

 

年齢とともに速筋線維の数が減り、残った筋線維も細くなってしまうのです。

 

更には、困ったことに、こうした速筋の衰えはなかなか自覚することが出来ません。

 

なぜなら速筋は普段はあまり使われないからです。

 

なので、速筋が衰えてきていても日常生活を過ごす分には不自由を感じず、自覚しにくいのです。

 

そのため気づいた時には衰えがかなり進行してしまっていて、ある時不具合に気づくのです。

 

特に足腰の速筋が衰えると、「階段の昇り降りがつらい」「小走りできない」「咄嗟の動きが出来ない」「最近転びやすい」と様々な徴候が現れ始めます。

 

こうした衰え、なんとか食い止めたいですよね。

出来ることならかつての筋肉を取り戻したいですよね。

 

大丈夫です。諦める必要はありません。筋肉は取り戻せます。

カギは「速筋を鍛える」ことです。

 

と言うことで、次回は速筋の鍛え方について。

【6月スケジュール】についてお知らせいたします。
 

☆基本施療時間

 火・木・金 9時~19時(時間内予約可能)

 月・土   9時~17時(時間内予約可能)

  水    9時~12時(※不定期)

《完全予約制》

※上記時間は予約状況に応じて変動することがございますのでご注意ください。

 

※火・木の9時~9時半は「体操教室」がありますので、施術開始はそれ以降となります。

 

☆定休日:日曜日

 

☆臨時休院:6/10(月)

 

☆スクワット部:毎木曜日 午前9時~9時半(予約不要)
        
☆可動部:毎火曜日 午前9時~9時半(予約不要)
 

         

 

※施術中など、電話対応できない場合がございます。
その際には留守電にお名前(だけで結構です)を入れて頂くか、LINEやメール等でご連絡ください。
確認でき次第返信いたします。

 

※ご相談も喜んで承ります。

 

“医療”が慢性痛の原因になってしまっていることも多いようです。

 

前回ご紹介の北村先生は「診断名」には“呪い”があると言います。

 

「診断名とは不思議なもので患者さんに決して良いものとは言えない安心感の様な不思議な感覚を与え、悪い方向に考えさせるきっかけにもなります。」

 

先生によれば、症状に「診断名」がつくことで、なぜか安堵する方が多いそうです。

 

更には、そこからインターネットなどで当てはまる症例を探し出し、「ひどくなった」「悪くなった」と言う話ばかりを集めて、自ら「絶望のストーリー」に陥っていく人が多いとか。

 

 

 また、医療(医師)側の問題も大きいと言います。

 

欧米では「心理的ストレスや抑圧状態だけでも痛みを引き起こす」と認識され、治療法も進んできているのに、日本では旧態依然で何の対策も行われていないそうです。

 

医師も「痛みがある部位にこそ原因がある」と言う思い込みが強く、その部位で何とか見つけようと無駄な検査をしたり、なかば強引に診断名をつけて、原因も分からないのに投薬してしまうことも少なくない現状だそうです。(同感する方も多いのでは?)

 

 

また、別の背景として、診断名をつけなければ診療報酬や研究費がもらえなかったりするなどの経済的理由も現実としてあるようです。

 

これまで説明してきましたが、慢性痛は脳の機能不全で起こることが多いわけですから、こうした日本の現状では治らないばかりか、薬の副作用でこじらせてしまいますね。

 

鎮痛剤、精神安定剤、睡眠剤、抗ヒスタミン剤、筋弛緩剤、胃腸薬等も大脳抑制リスクがあるそうです。以上のような診断の弊害を踏まえ、北原先生は「呪い」と評しているのです。

 

 

一連の解説の中で、「レントゲン」についても触れられています。

 

「痛みの治療、特に腰痛の場合、レントゲンはほとんど意味がありません。

レントゲンは患者さんに“植えつけ”を行うことで、心理的な効果を及ぼしている。レントゲンに映った“痛みの証拠”を自分の目で見て安心する。

これは「ここが悪いんだ」と言う悪しき思い込みを誘発してしまい、これが慢性痛に繫がっている。」と指摘します。

 

実際欧米では交通事故の時や骨折など、急を要する場合を除いてはレントゲンを撮ることはありません。

 

その理由は撮ったところで有効性が低いばかりか、医療費や被曝の問題があるからです。

 

 

 僕自身、整形外科勤務時代はレントゲンをバンバン撮るのが当たり前との感覚でしたが、画像が症状と一致しない現実、画像はあてにならないと言うことをまざまざと経験してきました。(「画像正常症状異常」「症状治れど画像変わらず」)

 

 

とにかく、このへんの日本の常識は世界の非常識であることは特筆すべきことでしょう。

 

最後も北原先生の言葉で締めたいと思います。

 

「良い医師を選んでください。そのためにもリテラシーを高めて(良い医師を)見極められるようにしてください。医師は神様ではありません。患者さんにとっての手段でしかないはずです。」  

 

以上、ご参考まで。

前回は「痛みは脳がつくりだす」と言うお話でした。

今回はその続きで『慢性痛』について。

 

前回ご紹介した北原先生は「慢性の痛みとは原因がわからない痛み」と定義します。

誤解を恐れず補足的に説明すると、「原因がわからない」というのは「医学検査では原因を見つけられない」と言う意味です。 

 

それもそのはず、慢性痛の原因は下図の様に多種多様、且つ複雑に絡み合っているのです。

 

怪我など、どこかしらを損傷して生じる「急性痛」は受傷患部の「侵害受容器」が脳へ伝達し痛みが生じるのに対し、

 

慢性痛はストレスや不安等の『心理的要因』、運動不足や過労等の『身体的要因』、そして孤独・孤立等『社会的要因』などが複雑に絡みあい、大脳皮質を機能不全に陥れることで「痛み」と認知させているのです。

 

つまり、慢性痛は、本人の日頃の“生き方”が原因になっているということですね。

 

 

これには当然、性格や精神状態も影響します。

プレッシャーを感じている時や(“自分”を押し殺して)真面目に頑張りすぎている時、「恨み」「辛み」「嫉み」等の感情を抱いている時などに慢性痛は発生しやすいのです。

 

“考え方”にも傾向があります。全ての物事はポジティブ・ネガティブ両面から捉えることができますが、慢性痛になりやすいのはネガティブに捉える傾向が強い方だそうです。

 

確かに、ネガティブに捉えている時は痛みそのものも強く感じますし、何事もやる気が起きないものですね。これは当然元々の気質もありますが、誰でも時にはネガティブになってしまうこともあるものですよね。

そんな時に慢性痛は出やすいのです。

 

 

北原先生は言います。

「病は気から、痛みも気から」

慢性痛のことをまとめていて「穢れ(ケガレ)」を思いだしました。

 

“穢れ”というと、何か汚れたように連想するかもしれませんが、本来は『気枯れ』、つまり、その方が持つエネルギーが消耗している状態を差す、日本古来からの言葉です。

 

人生山あり谷あり、懸命に生きる中で疲れてしまう事がありますよね。その状態が長引いた時など、「慢性痛」として教えてくれているのでしょう。身体が「無理しないで~」と。

 

慢性痛を治すに、まずは本人がこうしたことを受け止めることが重要です。

 

「何が気枯れを起こしているか?」生活の中で自分が無理していることをつきとめて、それを改善することが出来れば、長年の痛みからあっさりと解放されることも多いようです。

 

また、例え原因がわからなくても、「脳が痛みをつくりだす」ことを理解して、積極的に行動できれば慢性痛は出なくなります。

 

これは私自身(くろしん)の治癒経験でもあります。

【5月スケジュール】についてお知らせいたします。
 

☆基本施療時間

 火・木・金 9時~19時(時間内予約可能)(※5/2短縮)

 月・土   9時~17時(時間内予約可能)

  水    9時~17時※15、22日はどちらかお休みになるかもしれません)

《完全予約制》

※上記時間は予約状況に応じて変動することがございますのでご注意ください。

 

※火・木の9時~9時半は「体操教室」がありますので、施術開始はそのお時間以降となります。

 

☆定休日:日曜日

 

☆臨時休院:5/3(金)~5/6(月)、5/25(土)

 

☆スクワット部:毎木曜日 午前9時~9時半(予約不要)
        
☆可動部:毎火曜日 午前9時~9時半(予約不要)
 

         

 

※施術中など、電話対応できない場合がございます。
その際には留守電にお名前(だけで結構です)を入れて頂くか、LINEやメール等でご連絡ください。
確認でき次第返信いたします。

 

※ご相談も喜んで承ります。

 

今回は『痛み』についてご紹介していきます。

 

 参考にするのは、横浜市立大学付属市民総合医療センター診療教授で難治性慢性疼痛専門医の北原雅樹先生の著書「日本の腰痛 誤診確率80%」です。 では早速。

 

 皆さんは「痛み」はどこで起こっているとお考えでしょうか?

例えば腰痛の場合はどこ?腰でしょうか? 

それとも坐骨神経? 

もしくは脊髄?  

 

答えは全てNO。

そして、「脳」なのです。

 

手に怪我をしたとします。

そこで発せられた“痛み信号”が「末梢神経」に伝わります。

それは「脊髄視床路」に引き継がれ、「視床」を通り「脳」へと伝わり、脳がそれ(情報)を分析し、反応すると言うのが仕組みです。

この時、脳の「大脳皮質(中心後回)」では痛みが発生している場所や強さを識別し、「大脳辺縁系」では痛みの嫌な感じや辛さ

などの感情が引き起こされるのです。

 

以上のように、痛みは、痛いと思っている箇所が感じているのではなくて、脳がさまざまな情報を統合した結果として痛みだと認識しているのです。

 

 この痛み、面白いことに地域や民族、そしてそれぞれの文化によって特性があります。

その痛みを意味する言葉や概念がその人が生活している文化圏に存在していなければ、その痛みを感じることは無いか、または別の表現になるようです。

 

例えば、“肩こり”は日本だけにしか存在しないと聞いたことありませんか?

これは夏目漱石きっかけ説が有名ですね。

 

彼が作中「肩が凝る」と造語で表現したことに端を発していると言われています。

北原先生によると、バルト三国では“ムチウチ”が存在しないのだそうですよ。すぐ治るからと負傷することを意識されていないとか。

その方の背景にある、固有の文化によってずいぶん違うのですね。

さらに言うと、「痛みへの感受性」、つまり痛みの感じやすさは、遺伝的な要因と文化的な要因の両方によって決まるところがあることがマウスの実験で実証されたそうです。

 

また、心理面の影響を強く受けます。不安や悲しみなどの心理ストレスを受けると痛みの閾値(感じる最小の値)は小さくなり、痛みを感じやすくなってしまいます。

 

上述した大脳皮質は「痛みの想像」やうつなどに伴う“心の痛み”や幻肢痛(失った手足が“ある”かのように痛む)などでも活性化することが明らかになっているようです。

 

北原先生によれば、この痛みを感じる「脳」が機能不全に陥ってしまうと、「慢性痛」となりやすいそうです。 

 

次回はその『慢性痛』について。

 『自律訓練法』をご存知でしょうか。

これは1932年にドイツの精神科医シュルツによって創始された「自己催眠法」です。

短時間で、自分でも簡単に実施でき、高いリラックス効果が得られやすいのが特徴です。

心療内科で最も使われる技法の一つですが、使えるのはなにも臨床現場に限りません。

日頃の「ストレス解消法」としても効果が期待できます。と言うことで、今回これをご紹介。

 

自律訓練法は厳密には複数ありますが、一般的なのは「背景公式」と「6つの公式」の

計“7つの公式”で構成されるやりかたです。但し、リラックス効果は「第二公式」までやれば

十分だそうなので、今回はそこまでをご紹介しますね。

 

 

         【自律訓練法】

《準備》

   ○ 楽な姿勢(座っていても寝ていてもOK)になる

   ○ 静かに目を瞑って、呼吸を整える

 

《実施》

       順番に“公式”を心の中で唱えていく 

     (ゆっくり息をしながら三回ずつくらい)

 

①背景公式 

  「 気持ちが  落ち着いている。。  」

  「 気持ちが  落ち着いている。。 」

  「 気持ちが  落ち着いている。。  」   

 

②第一公式(重感)

  「 両手が 重たい。。 」

  「 両手が 重たい。。 」

  「 両手が 重たい。。 」

 

  「 両足が 重たい。。 」

  「 両足が 重たい。。 」

  「 両足が 重たい。。 」

 

③第二公式(温感)

  「 両手が 温かい。。 」

  「 両手が 温かい。。 」

  「 両手が 温かい。。 」

 

  「 両足が 温かい。。 」

  「 両足が 温かい。。 」

  「 両足が 温かい。。 」

 

 

《消去動作》 

※毎回最後に必ずやりましょう(眠ってしまった場合を除く)

   ○ 手のグーパー

   ○ 肘の曲げ伸ばし

   ○ 大きく背伸びする

   ○ 深呼吸して目を開く

 

 

 以上、今回はストレス解消法として『自律訓練法』をご紹介しました。

 

とても簡単ですよね。

慣れてくると筋肉が弛緩する感じが分かるそうですよ。

 

日頃多忙だったり、イライラすることが多い方は特に実践されてみて下さい。              くろしん