浮気性?関係依存?セックス依存?不倫に該当するのはどれ? | 日本心理教育院 www.jip.ac

 

<質問>不倫する人はみんな関係依存だと言えるでしょうか。もともと浮気性の人もいると思いますが、結局浮気性も関係依存の一種ですか?

不倫するすべての原因が関係依存に限られるのではありません。過去は不倫の原因にセックス依存もありました。過去は人間関係が限られた環境の中で生きてきましたが、今は女性の社会進出やネットなどの発展によって広範囲の人間関係ができるようになりました。過去の時代は現在より顕著に少ない範囲の人間関係の中で生きてきたため、関係依存よりはセックス依存が発生する場合が多かったです。



しかし、現在は他人との交流が非常に活性化され、これによって人間関係も非常に多様になったため、セックス依存よりは関係依存がはるかに容易に発生するようになりました。セックス依存はセックス依存が発生するまでは長い時間がかかる反面、関係依存は瞬時でも発生するものです。

しかし不倫がセックス依存によるものなのか、関係依存によるものなのかについて、表の現象だけを見ると判断しにくい部分が確かにあります。なぜなら関係依存による不倫をしていても、そこには性行為が含まれているからです。

不倫する人に対して、「あの人はもともと浮気性の人だ、浮気性は治らない」と考える人も中にはいると思います。これは事実ではありません。 つまり生まれつきの浮気性というものは存在しないのです。

また不倫と浮気の区別ができない人がほとんどです。不倫と浮気を同等のレベルで考えて、不倫を軽々しく話し大したことないと話している人は不倫を正当化して合理化しているだけであって、また不倫の原因を夫婦間の問題、性的な問題、愛の問題、性格の問題、その他の問題だと話している人たちも同じです。すべて不倫する人たちの自己合理化にすぎません。

まず浮気というものは、正常な心理の状態で情熱と愛が歪曲される時に現れる心理の問題です。しかし不倫は単なる心理の問題ではなく、重度心理障害である関係依存によって現れる現象です。つまり心理が問題を起している段階を越えて、問題の心理が固着している心理障害です。ですから不倫と浮気は異るものです。したがって不倫と浮気を同等な格付けをしてはならず、浮気性というものは言葉の概念を考えると関係依存ではありません。これは非常に重要な概念です。



不倫をする人たちは自分たちの不倫関係を描写する時に「禁じられた愛」「許されぬ愛」と表現することもあります。 それだけでなく、自分の不倫について色々な理由を挙げながら不倫を正当化する人もたくさんおり、機会さえあれば不倫したいと不倫を夢見ている人もいます。あるいは自分とは関係がないことだから面白がって他人の不倫を煽る人もいます。このような人たちすべてが不倫と浮気を混同しています。

また、他人の不倫問題に対して「配偶者が浮気をした時の解決法」などと情報を発信する人たちは、自分自身が不倫をしている人だったり、他人の不倫を煽ったりしながら不倫を利用してお金を稼ぐ目的を持っている人たちです。彼らは不倫の原因と本質を全く知らずに配偶者の不倫によって苦しむ人たちの心理をさらに悪化させていますが、もちろん本人は本質を知らないので自分がすることがどんか結果をもたらすのかについてはまったく自覚がありません。

関係依存は、ストレスと傷に対する強迫の中で生きながら人間関係を破壊する心理疾患です。そして依存症が悪化した時に自分の依存現象を合理化するために意識障害が伴われます。意識障害は考え方が歪むことです。そのため、彼らは人間関係と性に対する意識がすべて歪んでいます。これを自己合理化、自己正当化といいます。

そしてこのような人たちが不倫を浮気だと表現しながら、自分の不倫の原因は外部の特定原因によって不倫をするしかなかったと話すのです。 心理問題である浮気と重度心理障害である不倫はまったく異なるということをご参考ください。