さて、広島の夜を満喫した私…
(本当はおね~ちゃんのいる店でも行ってもっと「満喫」したかったのだが、コロナに感染して帰るわけにもいかず…(笑))
翌日身支度をしてホテルの前でバイクの準備をしていると、このホテルに温泉水を運んできているトラック運転手のオジサンが声をかけてきた。
「でかいバイクですね~!」
「いえいえ!250ccですよ!」
という定番のやり取りの後、そのおじさん…
「いやぁ、僕もバイク乗りたかったんですよ~、今もね~、知り合いの社長さんが大型取って一緒にツーリング行こうって随分誘われてて…」
「今からでも全然遅くないですよ!僕なんか去年56歳で免許取ったんですから!」
「えっ!今、僕56歳なんですよ!」
「じゃあ、僕より若いじゃないですか(笑)まだまだ大丈夫ですよ!(笑)」
そうさ!何事も遅すぎるということはないんだ!
トラックのオジサン(私より若いけどw)に別れを告げて目的地に向かう。
やってきたのは「広島平和記念公園」
やっぱり広島に来たからにはここを訪れないわけにはいかない。
ここを訪れるのは実は3回目、最初は2015年9月の資料館改修前。2回目は資料館改修中の2017年の10月。
改修中はかなり限られた展示だったのでリニューアルが完了すれば再度来たいと思っていたのだ。
目星をつけておいた市営のバイク駐輪場がまさかの満車!
さて、バイクをどこに置こう?
公園の周りをグルグル(笑)
バイクは車と違ってちょっとしたスペースがあれば停めようと思えば停められるんだけど、この平和公園の厳粛な空気が安易な路上駐車を許さない雰囲気を醸し出している。
正面にまわると駐輪場のような場所があったのでそこの脇に停めさせていただいた。
先客が2台、
こ、これは!
つぎはぎだらけのカウルに雑な塗装、そしてシートが座布団!
本当に動くのか?
イヤ!動くからこそここにあるんだろうけど、一体どんな人が乗ってるんだろう?
見てみたい気もするが…(笑)
公園内はコロナ禍ということもあってかいつもは沢山訪れているはずの修学旅行生や外国人観光客の姿はなく閑散としている。
どちらかと言うと今見頃の桜のお花見に来られた地元の方の方が多い印象か?
早速「平和(原爆)資料館」に入館する。
入場料は大人200円。
この資料館は営利を目的にせず、核兵器の恐ろしさを広く知ってもらうためにこのような安価な料金になっていて以前は大人50円!だったそうだ。
被爆後の広島、原爆ドーム(広島県産業奨励館)が見える。
注意⚠️これ以降は原爆によるショッキングな画像が掲載してあります。ご注意下さい!
以前はこのような「被爆再現人形」が展示され、そのおどろどろしさに当時小学生だった息子は正視できずにいたのだが、賛否両論の末2018年のリニューアルをきっかけに撤去された。
今回リニューアルされた資料館の印象はその「被爆再現人形」の撤去もあり、原爆の悲惨さを直接的に伝えるというより、亡くなった方の写真と遺品などを対比して展示することによって、亡くなった方一人一人の無念さに思いを馳せることができるようになっている。
展示物自体は以前と変わらないのだが、見せ方で印象はかなり変わってくる。
いくら原爆の悲惨さを伝えようとしても、実際の悲惨さは決して伝わらない。
で、あるなら、それをいたずらに強調するのではなく、見る者に想像させるような見せ方が最善ではないか?という運営側の意向であろう。
もちろん、眼をそむけたくなるようなむごたらしい写真もある。
プーチンよ、これを見るがいい!
これが核兵器の恐ろしさ、戦争の残酷さなのだ!
全く罪のない、無関係の人々が突然命を絶たれたり、一生消えることのない傷を負うのだ
そしてこの平和記念公園でもう一つ再会したいものがある。
それは「被爆アオギリの木」
「被爆アオギリ」とは爆心地から1300mmのところで被爆し、幹半分が熱線と熱風によって焼けえぐられたが、翌年に新芽を出し、傷ついた部分を包むように成長を続け、被爆して疲弊した人々を勇気づけたという木である。
これは5年前にここに訪れた際書いたブログで紹介した動画であるが、再びここに紹介するので是非見ていただきたい。
広島出身のシンガーソングライターがこの「アオギリの木」をテーマに創った歌である。
「アオギリの木」の歌が生まれるまでのドキュメント番組。VTR自体は古いがぜひご覧いただきたい。
今から77年前の昭和20年(1945年)8月6日、原爆の熱線で焼かれた人々は水を求めて次々とこの川に飛び込み、川は何千もの遺体で埋め尽くされたという。
もう、そんな戦争は過去のものだと、もう起こることはないと思っていた。
しかし、今また同じ過ちを犯そうとしている人々がいる。
なぜ、なぜ、わからない?
わかってくれないのか…
安らかに眠ってください、過ちは繰り返しませぬから…