1970年代後半結成されたスイスのハードロックバンド、Krokus 。
スイスと聞いてヨーデルを思い出したあなた、スイス人が全部あんな声じゃありません(当たり前か)
しかし、ボーカルのマーク・ストレイスがヨーデル歌ったらどうなるんだろう?
やたらハスキーなヨーデルになりそう(笑)
このバンドはたびたび音楽性を変えるバンドとして有名で、ジューダスばりの「Headhunter」を出して鋼鉄音楽の仲間入りかと思われたら、次作1984年の「The Blitz」では一転、アメリカンハードポップに転身して一部ファンを落胆させたりもしました。当時の「BURRN!」でも確か酷評されてた記憶があります。
その路線で1986年発表されたのが本作「Change of Address 」
このアルバムタイトル、直訳すれば「住所変更」つまり「お引っ越し」
アルバムジャケットにスタンプが押されたようなアートデザインから読み取ると
「俺たちはもうそっちにはいないんだよ」とでも受け取ればいいんでしょうか?
- Change of Address/Krokus
- ¥1,118
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しかしこのアルバムはなかなか聴かせます。
パンチの効いたファーストナンバー「 Now 」で幕を開けると
アリス・クーパーのカヴァー「 School's Out」 、 ミドルテンポの一風変わった佳曲「Say Goodbye 」フェルナンドのトリッキーなギターが印象的、 ライブではめちゃ盛り上がりそうな「 World on Fire 」これもいい曲です。
そしてラストの「Long Way from Home」これもなかなかいい曲ですが、この曲のギターソロをとるのはなんと「御大」アランホールズワース!
Krokus とアランホールズワース、この取り合わせ、なんとも奇妙ですがどういういきさつでアランホールズワースがKrokus のアルバムに参加する事になったのかは知りませんが、曲を聴く限り全く違和感がないばかりかなじんでいるところがすごい!常人には想像できないギターワーク、堪能してみて下さい。
それで思い出したんですが、以前アマゾンのこのアルバムのレビューで、熱烈なアランホールズワースマニアの人間がその部分だけを目的にこのアルバムを買い、「このギターソロ以外は全く価値のないB級アルバム、こんなアルバム買う人ってどんな人なんだろ?(笑)」などと言う書き込みがあって、たいそう腹が立った覚えがあります。
そういうヤツが一番許せん!
誰でも自分の好きな音楽のジャンル、アーティストはいます、だからといってそれ以外のジャンル、アーティストの事をけなす権利がどこにある!
例え、そう思っても自分の中でそう思ってればいいだけのこと、それをわざわざ不特定多数の人が見るサイトのレビューに音楽通ぶって書いてるのが余計に腹立たしかったんです。
僕はpink floydも大好きですが全く同じくらいにPraying Mantis も大好きです。
「音楽」はどれだけ難しい事をやっているかじゃなく、どれだけ「感性」に訴えかけて来る力が強いかどうかだと思うんです。だからオーバーミックスされた分厚い音に何も感じないこともあれば、路上の弾き語りに魂を感じることもある。
ちょっと自分は高度な音楽のファンだから、と言って聴きやすいサウンドをバカにするというのは極度に幼稚な行為であり本当の「音楽ファン」としては全くその資格はありません。
僕も基本ロックなんで、正直ダンスミュージック、ヒップホップ、ラップなどはやはり得意ではありません。
しかしこないだ店の子と彼の車でスキーに行った時、彼はラップみたいなのが好きみたいでそういうグループのPVが車のテレビで流れていました、他に見るモノも聴くモノもないんで仕方なく見ていると、確かにロックの格好良さとは全く違うんだけど確かに「カッコイイな」と思えるトコロってあるんですよ、聴ける部分もあるんです。
好きな人やファンがいるのも分かります、もちろん自分から聴こうとは思いませんけど(笑)
前にも書いたことあるけど、色んなジャンルの音楽の聴き所を見つけて楽しめるのが本当の「音楽ファン」だと思います。
もちろん僕の基本線は「ロック」 これが揺らぐことはないですけどね。
Krokus - Say Goodbye
Krokus - World On Fire
ちなみに現在Krokus がどちらに「お住まい」かは存じ上げません(笑)