息子の利き足論の記事で、「利き足と同じレベルで蹴れるようにする」と論じた事で、思いのほか反響があり、DMでこのような質問がきた。
以下引用
コメントするには勇気がいったのでDMで失礼します。
利き足と同じレベルで蹴れるという事は、両利きにならないとダメって事ですか?
グッチさんの息子さんは両利きとの事ですが、うちの子は今小学2年生なんですが、生まれつき右利きなんです。
今から左利きのようになれますか?
うちの子はグッチさんの息子さんのように上手くはありませんし、生まれつき両利きではありません。
お忙しい事とは思いますが、ご教示よろしくお願い致します。
引用終了
質問主様には記事にする事を了承済みである。
DMで回答したが、同じように思っている読者様がいると思い、記事で補足させて頂く。
まず、利き足と同じレベルと言っても「両利きになれ」という意味ではない。
ここに一つの誤解が生じているので、もう一度説明させて頂く。
まず、記事でも書いているが息子は元々右利きである。
その息子は、ジュニア時代鈍足でスタミナもなくドリブルも得意な方ではなかったが、唯一武器に出来たのがキックだった。
その武器であるキックを誰にも負けないように磨きに磨いて来た中で、逆足である左足も利き足の如く使えるようになっただけである。
よって、息子が両利きになったのは、自分がサッカーの世界で生きて行く為に、自分の武器を磨き続けた事による稀なケースであり、両利きになる必要はない。
息子と私が言いたいのは、サッカーにおいて利き足で蹴るのと同じように逆足でも、シュートを打ち、パスをし、トラップが出来、ロングキックが蹴れるようにしなさいという事。
どっちの足でも蹴れるようにというのはそういう意味であり、両利きという意味ではないのである。
当然そのようになるには、普段から逆足でも蹴る練習が必然なのは言うまでもないし、なんなら両利きになったらなったでそれもいい。
また、こういう話しを記事にすると、利き足が〜とか逆足はいらない〜とかの論争になりがちなのだが、私と息子は鼻で笑っている。
“まあ、わかる時が来るって。両足を小さい時から練 習してきた俺が、今困るどころか両足練習の弊害な んて全くないしなぁ。
ただ、わかる時が来た時にやっときゃ良かったで はもう遅い、後悔せんようにせんとな。”
息子からすれば、ジュニアの時にどんなプレーや技にこだわって練習しようが、後々サッカー人生でプラスになる事はあってもマイナスになる事はないという。
やってきた事は全て自分の技術として身に付き、かけがえのない財産になる。
それはジュニア以降、ジュニアユース、高校、J2のプロチームの練習参加、大学練習で感じてきた経験から言える。
自転車と同じである。
身に付いた技術は忘れない。
体が覚えている。
逆足でリフティングしたりドリブルしたり、キックしたりするのはコーディネーショントレーニングにもつながる。
逆足でボールを触り、やりにくさを感じる事は脳に刺激を与える。
ゴールデンエイジと呼ばれる年代で、そういう刺激を脳に与える事は非常にいい効果をもたらす。
脳トレは息子がジュニアからやってきた事だ。
無駄ではなかった。
やりゃわかる、経験すればわかる。
息子はキックにこだわりを持ってやってきた。
左右合わせて18歳まで100万回蹴るつもりでやってきている。
キックにこだわってこだわり抜いてきた結果、高校の時、国体の監督に「キックだけなら世代別代表になれる」と言わしめた。
だから、ドリブルにこだわったっていいんじゃない?
ストライカーにこだわったっていいんじゃない?
体の強さを生かして対人デュエルにこだわったっていいんじゃない?
だってジュニア世代だもの。
ジュニアに、意味のない無駄な個人技術の練習なんてないよ。
やる全てに意味がある。
やれるなら全部やった方がいい。
しかし、全部やるには時間的余裕がないので、得意な技や好きなプレーを伸ばしていこうとなる。
ジュニア時代はね、サッカー理論がどうこうじゃない。
ボールを蹴って触って追いかけて経験して、”サッカー楽しい”ってなるだけで育成なんだ。
ジュニアの時は細かい理論はとりあえず置いといて、とにかくボールにたくさん触れて上手くなればいいんだよ。
話しが少しずれたが、それはDMで
「◯◯でこんな事言ってる人見かけまして、グッチさんと真反対の理論ですが、グッチさんはどう思われますか?」
というような質問がちょくちょく来るので、余談が多くなってしまったが、基本どうも思わない。
他人様のブログにケチをつける気は全くない。
共感出来る良いブログには自らコメントするし、興味のないブログはスルーする。
しかし、来た質疑にはしっかり対応する。
わざわざ私のブログを読んでくださっているのだから、最低限のマナーだと考えている。
ただし回答する時は、当然息子と私のサッカー理念が基になる。
息子のサッカー理念は私が1番信頼し信じているので、そこはぶれないかな。
長くなってしまったが、色々なサッカー観がある中で、とにもかくにも良いサッカーライフを満喫していきましょう。