1人暮らしの息子と2人で久しぶりに飯を食べに行った。
夜の9時頃。
食事は2人で15分程で食べ終わったが、それからサッカー談義が始まる。
約2時間、今の日本のサッカー育成論と戦術論を息子から話を聞いたが、まさかの息子からサッカー講義を受ける形になってしまった。
息子は、15歳から今に至るまでの4年間、プレーヤーと並行して現代サッカー戦術と育成論について勉学に励んできた。
サッカーが好きで、サッカーをもっと深く知りたい、日本がサッカーで世界を取れるようになるには、今何が足りないのか等、個人的に興味を持ち独学で勉強している。
息子とのサッカー談義をブログで話すと、内容が専門的な話しになってしまうので、息子の講義で心に残った興味深い話しを2つ披露する。
◯ 育成について
息子が大学練習に参加して感じた事は、監督やコーチが選手に細かい指導をする事は基本的にないという。
どういう事かというと、監督やコーチが何か要求する時に、
”当然理解している前提で作戦や指示を与える”
という事だそうだ。
それは、「ジュニアユースからユース、高校でその類いの戦術はやってきただろ?当然知ってるよな?」
という感じで、知ってて当然の如く課題を与えられる。
試合中、練習中、構わず知ってる前提で。
もちろん、戦術を実行するのに必要な技術も、
「ジュニアの頃から今まで散々個を磨いて来ただろ?
当然出来るよな?しかし、ここ(大学)では上手いだけじゃダメなんだよ。
その技術あって当然、今のレベルからさらに突き抜けた個がいる。」
知らないと動けない、どれだけ上手くても味方と連携も取れず動けない。
しかし指導者側は、わからない動けない選手に1から丁寧に教えたりしない。
わからなければ、選手自身がどうすればいいか考えなければならない。
そうでないとついて行けないのである。
考えない選手、動けない選手は淘汰されていく。
どれだけ上手くても。
ではどうすればいいか。
年代別に説明する。
◯ ジュニア年代〜
ひたすら個を磨く。
戦術はいらない。
個の技術にフォーカスし、ひたすら磨く時。
ドリブル、キック、トラップといった足元の技術。
足が速い、体が大きい、高く飛べる、めちゃくちゃ動くスタミナお化け、これら身体能力も個の一つ。
•足の速い子がガーッと走ってボールに追い付き、ボールをチョンと蹴ってゴール。
それでいいんだよ。
•ドリブル得意な子が、ドリブル無双して単独でゴール。
それでいいんだよ。
• 体の大きい子が体格を生かして、ヘディングゴール。
それでいいんだよ。
全て個の技術と個の身体能力で獲った得点。
ジュニア年代はそれでいい。
得意な事、秀でた能力を磨け。
サッカーを楽しめ、好きになれ。
この考え方がジュニア年代。
◯ ジュニアユース年代〜
本当のサッカーの世界へようこそ、これから戦術というものを勉強していこうね。
サッカーには戦術というものがあるんだよ。
3年かけて知っていこうね。
引き続き、個の技術は磨き続けてね。
この考え方がジュニアユース年代。
◯ ユース年代〜
本格的にサッカーを知っていくぞ。
サッカーとは何か。
戦術とは何か。
サッカーは1人では出来ない、いかにして頭を使い、戦術を巧みに駆使して闘いに勝利するか。
その上で個の能力は絶対必要だから鍛錬を怠るなよ。
この考え方がユース年代。
◯ 大学以降〜
ジュニアの頃からこれまで散々個の技術磨いてきたよな?ユースで散々戦術やってきただろ?
当然知ってるよな、だったらこれやれ。
その上で、今の個のレベルは当たり前。
個は今よりさらに突き抜けろ。
そうすれば、ちっとは上の世界が見えてくるはず。
これが大学以降プロまでの域。
これが1つ目の話し。
ユース年代までは大体予想はついたけど、大学以降は放任というかシビアな世界になるんだということがわかった。
続きはまた今度。