幾度となく"直感"というテーマでブログを書いているけれど、本日も"直感"にしたいと思います。
先日、大学時代の親友のご主人から画展のお便りが届いた。
これまで、ご案内を頂いても、一度も伺うことができずに失礼を繰り返してきている。
そして、今回も遠方へ出かける予定とピタリと重なってしまい、残念な気持ちになった。
ところが、ふっと、「行かなくいいの?」と、どこからともなく問いかけの声が湧き出した。
考えてみたら、親友とは文字では対話していても、10年は対面していない。ましてやご主人とは、30年以上のご無沙汰。
「本当に、行かなくていいの?」…出発前日になって、やけにその声が拡大していく。
そもそも本当に行けないのだろうか?
行けない理由って何?…遠くに行くから。
誰が行けないと決めた?…私。
行けないと思い込んでいる自分の決めつけを一旦保留にして、もう一度、考える。
行けないと思い込んでいるのは、私で、そもそも行こうとしているのか?行きたいと思っているのか?行きたいなら、300キロのハイスピードを誇る新幹線がある国に住んでいるわけで、こういう時こそ、その恩恵に与るべきなのでは?…等々、自分の体内で問答の繰り返しをした。
無意識に身につけた習慣とは、こんなもの。
脳内自動運転で、無理と決めこんでいた自分に気がついた。
…というわけで、昨日の早朝、新幹線に乗って、日曜画家・近藤正樹 「思い出の旅と映画 風景画展」へ向かった。
自分の習慣を一つ手放せた嬉しさが、差し込む朝日を一層清々しく感じさせ、
「人生は、毎時が旅。人生の主役は、私で、
全ての時の選択は、主役の私がする。1秒先も未来。過去は変えられないが、未来は変えられる。」と、
当たり前でありながら、当たり前にしていないリフレインをリピートしながら、新しい時へ胸を膨らませた。
さて、個展の場所は、横浜のエリスマン邸。
偶然にも、建物はチェコ🇨🇿の建築家、アントニン・レーモンドの設計建築によるもので、チェコ🇨🇿とのご縁を感じつつ、「もしかして、この建物が導いたのかしら?」と、あの時の直感を思い返した。
しかし、直感がいざなったものは…まだその先にあったのです。
まさかのサッドヒル❣️
個展開催の地下ホールへ入るや否や、続・夕陽のガンマンの決闘シーンとなった、あの場所が目に飛び込んできた。
モリコーネの♬黄金のエクスタシー♬と共に、トゥーコ(イーライ・ウォラック)が広大な墓所を駆け巡り、クリント・イーストウッド、リー・ヴァン・クリーフ、イーライ・ウォラックの3人の目の動きが印象深く心に残る、円形の決闘場。
更に、"サッドヒルを掘り返せ"での熱い思いが集結した感激シーンの場所。
遂に叶った親友夫妻との対面が、予期せぬ夕陽に染まるサッドヒルのお出迎えもあり、直感から繋がった時の造形に感謝した。
映画と関連づけた風景画のアイデアにすっかりのめり込み、豊かな時を過ごした。
復路には、「本当に行かなくていいの?」が「本当に行ってよかった!」に変わり、改めて…直感とは、一瞬のことながら、神わざが伴う人間の長けた能力だと確信した。
2024.4.29