新たな景色〜夏のコンサートより〜 | Echo de chouette

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横山仁子の徒然日記です。
音楽の話・日々の気持ちを気ままに綴っていきます。



誰しも美しい景色や新しい景色に出会った時、心の振り子を揺らす。そして、それは自然の景色だけでなく芸術、スポーツ、人生の景色でも同様。


21日、軽井沢での夏のコンサートが終わり、私の夏の風物詩の章を嬉しく閉じることができました。



1部の日本の音楽では、篠笛(藤舎理生さん、藤舎露生さん)長唄(稀音家六茂江さん)小鼓(藤舎呂英さん)の響きが、雲がかった浅間山の景色と重なり合いながら、幽玄な世界がホールいっぱいに繰り広げられました。また、1部の終わりのコダーイの無伴奏チェロと鼓のコラボは、皆さんが、即興的なパフォーマンスを含んだ音楽の新しい景色に心酔している様でした。

2部の西洋の音楽では、スロバキア人のチェリストLudovit Kantaさんと共演をさせて頂きました。優しいお人柄だけでなく、相手の音楽を尊重し、信頼しながらその瞬間の音を聴き合って音楽を創り上げていく悦びを味わえ、とても嬉しい出会いとなりました。

毎夏、この様に日本の音楽の方々とプログラムをご一緒しているのですが、今夏は一層ステージの景色が新鮮かつ深遠に感じ、一部の方々の音楽から沢山のヒントを頂戴することができました。自分のアンテナが異なってきたのは確かなのですが、新たな感覚器官が目覚めた気分です。

私はピアノの音でどんな景色を描いていきたいのだろう?…今までもリピートしてきた自問ですが、美しい景色に触発されて心を膨らませています。
音楽が繋げてくれるご縁から創り出される、多様な景色に出会え、幸せに思います。
皆さん、お世話になりました。
感謝いっぱい💝

2022.8.24