著者 伊予原新
表題含め、五つの短編集
どの作品にも、くたびれた主人公が登場します
・自信をなくしている
・人生に疲れている
・現状に疑問を持っている
・失恋の痛手を負っている
・やる気を失くしている
・幼いころから幸薄め
主人公は、就活生、シングルマザー、不動産屋社員、原発下請け社員など
人生うまくいかないことばかりで、背中を丸めた人たちの話です
ところが、この短編集は、主人公が必ず顔を上げ前へ進むような展開になります
それぞれ、人との出会いやあるきっかけで、意識が変わります
そう、面倒がらずに、話してみることは大事ですね
自分を語ることも必要です
人生の先輩は、案外、大きく包み込んでくれます
さらに、この短編集に特徴的なことは、理系的素材が絡んでくることです
地学、気象、微生物、生き物
科学のエッセンスが添えられ、時にファンタジーな世界感が漂います
また、私的には小難しくて、ちょっと苦手分野もありましたね(笑)
読者も、前向きになれるストーリーです