金沢競馬は県営第4回開催が終了。この日曜日・火曜日(19日・21日)は、開催3日目・4日目のレースがおこなわれました。
この春は気温の高い日が多く、北陸でも夏のような陽気が続いたりしましたが、今週日曜・火曜の金沢はお天気もあまり良くなく、気温が上がらず少しひんやりした2日間でした。
3日目の日曜日(19日)のメインレースは、重賞・北陸東海チャンピオンシップ2024 第5回お松の方賞。
直前になって細かい雨も落ちてくる中、名古屋から2頭、笠松から4頭の遠征馬をむかえ、地元金沢勢は6頭、計12頭でおこなわれました。
人気の中心は、名古屋・セブンカラーズ。
(お松の方賞パドックのセブンカラーズ)
デビューから負けなしの8戦8勝で昨年の東海ダービーを制したこの馬の、復帰4戦目が金沢のお松の方賞となりました。
東海ダービー以来8ヶ月ぶりのレースを笠松で勝ち、さすがの実力と思わせたセブンカラーズが、その後は2戦連続で敗れ、今回は初めての長距離遠征。
どんな走りを見せるのか、どれほど強いのか、あるいは地元の実力馬がセブンカラーズを破るシーンも見られるのか、興味の尽きない一戦でしたが…。
結果、セブンカラーズは実に強い勝ちっぷりでした!
地元金沢のアルカウンが逃げ、同じく地元金沢のエムティアンジェがこれをマークして二番手追走。
(アルカウン)
(エムティアンジェ)
セブンカラーズは三番手からレースをすすめました。
3コーナーでアルカウンが下がり、エムティアンジェが先頭に立ったあたりで後続も差を詰めて馬群は一団となりましたが、ここからセブンカラーズはすぐには抜け出さず、直線に向くのを待ちます。
4コーナーを回り切るや否や、一気に先頭に立ち抜け出したセブンカラーズは、余力たっぷりに後続を突き放しました。
2着につけた差は6馬身(1秒2)。
2・3着には笠松勢、エイシンヌウシペツとヤンチャプリヒメ。
単勝6番人気のエイシンヌウシペツと10番人気のヤンチャプリヒメが2・3着に入り、三連単は11万1570円と高配当になりました。
(2着 エイシンヌウシペツ)
(3着 ヤンチャプリヒメ)
あるいはセブンカラーズを破ることもあるかと期待された地元金沢勢の掲示板入りは、エムティアンジェの4着、ベニスビーチの5着でした。
(ベニスビーチ)
勝負どころの3コーナーから4コーナー手前あたりまでは、セブンカラーズより前にいたエムティアンジェや、コースロスなく上手く追い上げてきたベニスビーチにも勝機十分に見えたのですが、直線だけで突き放したセブンカラーズの実力は、一枚も二枚も上だったと言えそうです。
以下、セブンカラーズに騎乗した山田祥雄騎手と管理する川西毅調教師のレース後談話をご紹介します。この談話の取材には、名古屋・笠松の専門紙「競馬エース」矢部記者にご協力いただきました。
第5回お松の方賞 優勝 セブンカラーズ号
山田祥雄騎手
「(道中三番手の位置取りは)作戦通りです。
ペースがはやくなるのかなと思ったんですけど、まあそんなでもなかったかな。
(3コーナーあたりで馬群が密集したところから早く抜け出さないようにした?)直線まではガマンしたいなと思ってました。
この2戦がアレだったので…早くは行きたくないなと。
(勝っていたときでも直線は止まっていると話していたが?)今日は大丈夫でしたね。問題ない範囲でした。
(抜け出すのをガマンしたのは)もっと早く来られてればまた違ったかもしれないですけど。
最後も止まらずに走れたのは、成長したというより、今日のペースとかそういうことじゃないですか。距離も1500メートルくらいならまあいいかなという感じです。
今後については、体質的なことも考えると無理はしてほしくないですね。」
川西毅調教師
「(レースプランとして)アルカウンは追いかける予定じゃなかったです。ただ、アルカウンが逃げてその二番手でも逃げてるみたいになるから、それでいいかなと。深追いはするな、自分のペースで行けと指示しました。
前回の敗因として、フケの影響がかなりあったので、前回は仕方ないかなと、全くの度外視だったんですが。今回はフケの症状も止まっていたので大丈夫だと思っていました。発情は牝馬には重要な問題なのでね。
今回遠征するにあたって、このメンバーで負けたらイヤだなと正直思いましたね。
やっぱりスピードタイプなので、時計の出る馬場は得意なんですよ。ボクはこの馬は、砂の深い場、園田とか船橋とかを使うことは考えてないんですよ。この馬には力のいる馬場は合わないと思います。
今後は、一息入れて読売レディス杯に間に合えば…と思ってるけど、間に合わなければ地元の秋桜賞とかになると思います。
無理はさせないけど、遠征で勝ったということはすごく自信にもなったし、笠松遠征を一度やってるので、その経験が生きたかなと。
この2走続けて負けて…色々原因はあるんですよ。やっぱり長期休養明けで笠松のオープン(2月9日 プリマヴェーラカップ)を勝ったからって、心臓はまだまだできてないし、いいときのデキには及ばないし、それであの(3月14日 若草賞土古記念)4着というのは、ボクは内容としてはすごく良かったと思います。強い競馬だったと思うよ、あの地方全国交流の4着というのはね、ハナに行ってね。
内容的にはすごい強かった。その次の2着は余計やったけど、ボクとしては思いがあって、若草賞土古記念のあと直接ここに来たら、間があきすぎるんですよ。そこを攻め馬で消費するくらいならレース使って、そこで控える競馬やっておこうかなと。
今回仕上がりについてはスッキリ、必要なところには肉がついて仕上がったと思います。」
無敗で東海ダービーを制したセブンカラーズは、東海地区ばかりでなく、全国的にも注目を集める期待馬です。
この夏、ふたたび金沢で走る姿が見られるのを楽しみにお待ちください。
(もう一枚、セブンカラーズ)
今年の読売レディス杯は、8月6日(火曜日)におこなわれます。
金沢競馬、次週は第1回金沢市営開催前半戦です。
27日(月曜日)
28日(火曜日)
が開催日です。日程ご確認の上、引き続きたくさんご参加ください!