3歳馬たちの活躍を振り返る | 金沢競馬担当日記

金沢競馬担当日記

金沢競馬のレース実況を担当するアナウンサーが、金沢競馬に関するあれこれをつづります。

 

 

 

金沢競馬担当日記、今週は鈴木が担当します。

 

県営第4回の前半の開催が、5月12日(日)、14日(火)と行われました。

 

まずは、区切りの勝利から。

 

14日1Rはエイシンソナタが勝利。

 

この勝利で鞍上の栗原大河騎手がデビュー以来通算600勝を達成。

 

 

 

また、同日7Rには、中島龍也騎手が加賀九谷賞(JRA3歳未勝利交流)にてジョニールを勝利に導き通算800勝を達成。

 

(泉アナ撮影)

 

 

いやあ…思わず個人Xアカウントにてポストしてしまったのですが、それにしてもこのジョニールはとてつもない走破時計でした。

 

1500m戦で1:32.4ですって。

 

「こんな時計なかなか出ないですよ!」

 

と大興奮の中島騎手。

 

さらに同じレースに騎乗していた吉原騎手も

 

「いやあ…ちょっと速すぎたわ、追っても追っても追いつける気がせんかったね。1400の時計かと思った」

 

と驚嘆されてました。

 

 

 

今週は、3歳馬たちの走りを中心に振り返ります。

 

まずは、12日の最終に組まれた石川優駿トライアル特別から。

 

1着馬は希望すれば石川優駿へ優先的に出走できるという一戦。

 

人気を集めたのは、先日当ブログでも百瀬アナが注目馬として挙げていたナミダノキスでした。

 

(ナミダノキス号)

 

当日の朝、柴田騎手に今日の意気込みと、ここ2戦の内容を振り返っていただくと

 

「能力さえ発揮できれば、好勝負になると思いますし、これまでの走りから距離延長自体も問題ないと感じています。

 

石川優駿でも好勝負になるんじゃないかなという感触もありますね。

 

(どんな個性を持つ馬?)大人しいです。すごい従順。

 

攻め馬から乗せてもらっていますけど、ほんとに人の指示に対して素直に従ってくれる馬で、癖のない馬ですね。

 

だから初戦で『こんな走るんだ』と驚いたくらいです。

 

走る馬って、ゴールドシップとかオルフェーヴルみたいな気性の荒さを闘争心に変えて走るタイプであったり、一癖あるというか、それが“普通”みたいな認識もあると思うんですけど…。

 

でも、この馬にはそれがないんですよね。

 

本番で騎乗できたらうれしいですし、もちろん今日も楽しみです」

 

とお話をしてくれました。

 

柴田騎手が言葉にしたこのナミダノキスの「従順さ」。

 

それは今回のレースでも感じさせるもので、2周目の向正面中間までは3番手インを追走も、そこから柴田騎手の合図に応えスーッと加速し、3コーナーでは内から先頭に立ちます。

 

そのあとは後続を突き放し、3馬身差の快勝。

 

着差も十分でしたが、内容的にはそれ以上のものを感じさせるレースぶりで「優等生」という言葉が当てはまるのかなと。

 

道中でタメを作れる展開ではあったにせよ、1900m戦で上がり3F37.8はなかなかこの時期の3歳馬に出せる終いの時計ではありません。

 

改めて能力の高さを示す一戦に思えますし、ナミダノキスは石川優駿に出走すれば、間違いなく有力候補の一頭でしょう。

 

父:ホッコータルマエ

母:レーヌベルキス

母父:マンハッタンカフェ

 

という血統構成的にも忙しいレースより、ゆったりと走れる距離が合うかもしれませんね。

 

2着にはロックシティボーイ。

 

出遅れながらも終いは鋭く伸びて、上り3F37.3にまとめ3着には5馬身差はこれまた驚異的。

 

この日は全体を通して極めてイン前でレースを運べた馬が有利な馬場傾向でありながらも、外からの追い込み。

 

石川優駿に出走が叶うのであれば、流れ一つでチャンスがあるのではと思わせる存在です。

 

ただ、この日は馬体の発汗も目立っていたので、当日のテンションがカギを握るのではと個人的に考えています。

 

 

 

また同日には、ノトキリシマ賞勝ち馬・ハリウッドスマイルがA2二(1400m)戦に出走し、古馬と初対戦を迎えました。

 

(ハリウッドスマイル号)

 

目下6連勝中1番人気のマリンデュンデュンが逃げる展開。

 

その1馬身後方、2番手でピッタリマークという正々堂々と古馬攻略に挑みましたが、勝負所でも余力を残していたマリンデュンデュンに振り切られ2着という結果に。

 

 

 

また、14日(火)日本海スプリントトライアル(B1一)には、昨年の最優秀2歳馬ダヴァンティが出走。

 

名古屋のネクストスター中日本4着からの臨戦で、移籍初戦を快勝で飾ったラスティネイルと人気を分けあう形に。

 

(ダヴァンティ号)

 

逃げるラスティネイルを見ながら2番手外で進めたダヴァンティではありましたが、3コーナーで余力が無くなったような印象で、そこからは後退していく一方。

 

結果は11着に敗れることになりました。

立て直しに期待しましょう。

 

 

 

改めて3歳頂上決戦・石川優駿は6月9日(日)に行われます。

 

名称は変われど、金沢競馬の3歳トップを決めるレースであることには変わりません。今から非常に楽しみです。

 

 

 

金沢競馬次回の開催は、19日(日)、21日(火)に行われます。

 

19日には北陸・東海交流3歳上牝馬の重賞・第5回お松の方賞が組まれています。

 

東海勢からは力のあるメンバーが遠征してきますし、迎え撃つ地元金沢勢の奮闘にも期待したいところです。

 

出走表はコチラ

 

 

今週も金沢競馬でお楽しみください!