素敵な人に会いました -8ページ目

「一日一季語一句」第32回(2018年10月8日〜10月14日)

肌寒いと感じる日が何日か続きまして、秋が移ろっていくのを感じます。
今年はとくに凄まじい天災が相次いで、秋の風情もあったものではなかったのですが、この後しばらくは平穏な日々を過ごしたいですね。


□10月8日の季語 「秋麗(しゅうれい)」

   秋麗や少女剣士の面の声
   (しゅうれいやしょうじょけんしのめんのこえ)

□10月9日の季語 「銀杏(ぎんなん)」

   銀杏の踏まれし道の現住所
   (ぎんなんのふまれしみちのげんじゅうしょ)

□10月10日の季語 「身に入む(みにしむ)」

   便りかと開けば友の訃身に入みて
   (たよりかとひらけばとものふみにしみて)

□10月11日の季語 「稲妻(いなづま)」

   軒下の猫の目光り稲妻す
   (のきしたのねこのめひかりいなづます)


□10月12日の季語 「そぞろ寒(そぞろざむ)」

   ストールを落とせし帰路のそぞろ寒
   (ストールをおとせしきろのそぞろざむ)

□10月13日の季語 「かぼす」

   指先のかぼすの香また嗅ひでをり
   (ゆびさきのかぼすのかまたかひでをり)

□10月14日の季語 「秋惜しむ(あきおしむ)」

   いま少し味わひ足らぬ秋惜しむ
   (いますこしあじわひたらぬあきおしむ)



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「一日一季語一句」第31回(2018年10月1日〜10月7日)

昨日は友人たちと鎌倉散歩に行ってきました。
鎌倉へ最後に行ったのは、子供達がまだ小学生だったと思うので、二十年近く経っているでしょうか。
鎌倉駅から鶴岡八幡宮へ向かう小町通りは、鎌倉というより原宿のようで、ちょっとたじろぎました。
まあ、日本中どこへ行っても、観光地というところは様変わりしているのかもしれませんね。

□10月1日の季語 「秋灯し(あきともし)」

   美術館出て歩み緩やか秋灯し
   (びじゅつかんでてあゆみゆるやかあきともし)

□10月2日の季語 「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」

   まじまじと見れば精巧曼珠沙華
   (まじまじとみればせいこうまんじゅしゃげ)

□10月3日の季語 「柿(かき)」

   求め来し中に一個の渋き柿
   (もとめきしなかにいっこのしぶきかき)

□10月4日の季語 「新蕎麦(しんそば)」

   信濃路に新蕎麦幟はためきて
   (しなのじにしんそばのぼりはためきて)


□10月5日の季語 「団栗(どんぐり)」

   トンクリと云ふ子のクセは正さずに
   (トンクリといふこのくせはたださずに)

□10月6日の季語 「寒露(かんろ)」

   我が膝を求め猫来る寒露かな
   (わがひざをもとめねこくるかんろかな)

□10月7日の季語 「菊花(きっか)」

   食すべき菊花の色を愛でる宵
   (しょくすべききっかのいろをめでるよい)



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「一日一季語一句」第30回(2018年9月24日〜9月30日)

なにかこう、パニック映画を見ているような1ヶ月でした。
次から次へとやってくる台風。復旧が追いつかぬまま、さらなる被害。そしてまた次の台風。加えて地震も。
10月は、どうか平穏でありますように。


□9月24日の季語 「今年米(ことしまい)」

   なにはさて塩むすびにせむ今年米
   (なにはさてしおむすびにせむことしまい)

□9月25日の季語 「秋日和(あきびより)」

   秋日和茶筅の動き滑らかに
   (あきびよりちゃせんのうごきなめらかに)

□9月26日の季語 「秋の草(あきのくさ)」

   勢ひてやがて衰ふ秋の草
   (いきほひてやがておとろふあきのくさ)

□9月27日の季語 「月光(げっこう)」

   月光やフジタの描く細き顎
   (げっこうやフジタのえがくほそきあご)


□9月28日の季語 「芒(すすき)」

   小さき手で祖父に手向けむ芒草
   (ちさきてでそふにたむけむすすきぐさ)

□9月29日の季語 「栗(くり)」

   栗届く去年の切り傷よみがへり
   (くりとどくこぞのきりきずよみがへり)

□9月30日の季語 「九月尽(くがつじん)」

   列島の壊れしままに九月尽
   (れっとうのこわれしままにくがつじん)



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「一日一季語一句」第29回(2018年9月17日〜9月23日)

外に出かけるのも一大決心が必要だった今年の夏。驚異的な暑さもやっと終わったようです。
行楽の外出によいシーズンですが、なにか新しいことを始めるのにも最適な季節なのではないでしょうか。さあ、なにを始めましょうか。

□9月17日の季語 「金風(きんぷう)」

   金風や駅への道も華やかに
   (きんぷうやえきへのみちもはなやかに)

□9月18日の季語 「虫すだく(むしすだく)」

   廃屋の草鬱蒼と虫すだく
   (はいおくのくさうっそうとむしすだく)

□9月19日の季語 「秋思(しゅうし)」

   語らひてふと黙す間の秋思かな
   (かたらひてふともだすまのしゅうしかな)

□9月20日の季語 「秋彼岸(あきひがん)」

   山門に声明流る秋彼岸
   (さんもんにしょうみょうながるあきひがん)


□9月21日の季語 「秋高し(あきたかし)」

   赤白帽逆光の子に秋高し
   (あかしろぼうぎゃっこうのこにあきあかし)

□9月22日の季語 「鮭(さけ)」

   熊のごと鮭を捕らへし漢笑ふ
   (くまのごとさけをとらへしかんわらふ)

□9月23日の季語 「良夜(りょうや)」

   善き人と佳き膳ありて良夜かな
   (よきひととよきぜんありてりょうやかな)



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「一日一季語一句」第28回(2018年9月10日〜9月16日)

北海道の地震による停電や流通の混乱の影響でしょうか。東京では野菜の値段が上がって、牛乳が品薄状態です。
縦に長い日本列島ですが、よそで起きた災害もしっかり他の場所につながっていきます。痛みを共有しながら、再生していくのですね。


□9月10日の季語 「涼新た(りょうあらた)」

   ゆっくりと柳刃を研ぐ涼新た
   (ゆっくりとやなぎばをとぐりょうあらた)

□9月11日の季語 「梨(なし)」

   帰宅せぬ娘の梨皿に残りをり
   (きたくせぬこのなしさらにのこりをり)

□9月12日の季語 「萩(はぎ)」

   男手の無骨に活けし萩こぼる
   (おとこでのぶこつにいけしはぎこぼる)

□9月13日の季語 「白露(はくろ)」

   洗面の鏡の曇り白露かな
   (せんめんのかがみのくもりはくろかな)


□9月14日の季語 「秋湿り(あきじめり)」

   足裏でしかと段踏む秋湿り
   (あしうらでしかとだんふむあきじめり)

□9月15日の季語 「破芭蕉(やればしょう)」(芭蕉はバナナの木のこと)

   風のまま雨のまま生き破芭蕉
   (かぜのままあめのままいきやればしょう)

□9月16日の季語 「案山子(かかし)」

   原色のアロハ着こなす案山子かな
   (げんしょくのアロハきこなすかかしかな)



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来週の「情熱大陸」は、尾畠春夫さん。

昨夜、長女となにげなくNHKの音楽番組を見ていて、

「11時から、なに見る?」
「そだね。情熱大陸かな」

(TBSの「情熱大陸」とそれに続く「ゲンバビト」というのが、最近の私たちのお気に入り)

チャンネルを6に合わせたら、そこでびっくり。
いま見ていた音楽番組で、オーケストラでサキソフォンのソロを演奏していた人が今日の主役だったんですね。

「サックス奏者・上野耕平」

続けて出てくるって、あら、この人って、いまをときめく人だったのね。

まじまじ見入った上野耕平さんも素敵だたったのですが、さらに、来週の予告に釘付けになりました。

次回の「情熱大陸」、行方不明の2歳男児を自らの経験によって見つけ出した尾畠春夫さんです。

長女が、
「これ、絶対友だちに拡散しなきゃダメでしょ!」
と言っています。

「情熱大陸」“神”と呼ばれるスーパーボランティア尾畠さんが被災地に行く理由。秘めた想い初告白

このHP、見てくださいね。

「一日一季語一句」第27回(2018年9月3日〜9月9日)

この半年ほどの間に、日本が体験したさまざまなこと(主に自然災害、環境被害)を振り返ると、目がくらむ思いがします。
でも、いい季節にはとことん人にやさしいのも日本の自然で … …。
これからますます付き合い方が難しくなっていくのでしょうか。


□9月3日の季語 「野分(のわけ)」

   友の住むあたり如何にと野分の日
   (とものすむあたりいかにとのわけのひ)

□9月4日の季語 「秋の朝(あきのあさ)」

   蛇口よりキラキラ溢る秋の朝
   (じゃぐちよりキラキラあふるあきのあさ)

□9月5日の季語 「星月夜(ほしづきよ)」

   光なき北の大地の星月夜
   (ひかりなききたのだいちのほしづきよ)

□9月6日の季語 「秋刀魚(さんま)」

   豊穣の海を夕餉に秋刀魚焼く
   (ほうじょうのうみをゆうげにさんまやく)


□9月7日の季語 「夜長(よなが)」

   明日せむ事を指折る夜長かな
   (あしたせむことをゆびおるよながかな)

□9月8日の季語 「鶏頭(けいとう)」

   鶏頭のひしめき合へる庭狭し
   (けいとうのひしめきあへるにわせまし)

□9月9日の季語 「水澄む(みずすむ)」

   水澄みてこの列島に生きむこと
   (みずすみてこのれっとうにいきむこと)



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「一日一季語一句」第26回(2018年8月27日〜9月2日)

夜は、タオルケット一枚かけて眠りについたものの、明け方の肌寒さに目を覚まして、横に用意していた布団を全身にかけて、じわじわぬくぬくしてきながらの二度寝が、私は「最高の二度寝」だと思います。
季節が変わったようです。今週の七句です。


□8月27日の季語 「秋の雷(あきのらい)」

   四方より憤怒放つか秋の雷
   (しほうよりふんぬなはつかあきのらい)

□8月28日の季語 「処暑(しょしょ)」

   処暑の風ふと水色に見えしかと
   (しょしょのかぜふとみずいろにみえしかと)

□8月29日の季語 「葡萄(ぶどう)」

   重き房比べあひ食ぶ葡萄狩り
   (おもきふさくらべあひたぶぶどうがり)

□8月30日の季語 「虫の音(むしのね)」

   まどろみて虫の音深く聴く夜かな
   (まどろみてむしのねふかくきくよかな)


□8月31日の季語 「秋めく(あきめく)」

   車窓過ぐ稲田かすかに秋めきて
   (しゃそうすぐいなだかすかにあきめきて)

□9月1日の季語 「震災忌(しんさいき)」

   備へなき己れ戒む震災忌
   (そなへなきおのれいましむしんさいき)

□9月2日の季語 「銀河(ぎんが)」

   映写機の銀河の中にたゆたひぬ
   (えいしゃきのぎんがのなかにたゆたひぬ)



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「一日一季語一句」第25回(2018年8月20日〜8月26日)

一旦「ちょっと涼しくなったみたい」と思ってしまったので、心と体が暑さに付いていけません。
「暑さの中に秋を見つける」というのが、この時期の句材なのだと思うのですが、なんだか雑な暑さに逆戻りしてしまったかんじです。


□8月20日の季語 「残暑(ざんしょ)」

   坂道の己れ励ます残暑かな
   (さかみちのおのれはげますざんしょかな)

□8月21日の季語 「晩夏光(ばんかこう)」

   北の子にグラウンドの土晩夏光
   (きたのこにグラウンドのつちばんかこう)

□8月22日の季語 「滴り(したたり)」

   滴りの一粒を受け恵みとす
   (したたりのひとつぶをうけめぐみとす)

□8月23日の季語 「鰯雲(いわしぐも)」

   鰯雲回遊の果て崩れ消ゆ
   (いわしぐもかいゆうのはてくづれきゆ)


□8月24日の季語 「秋の蝉(あきのせみ)」

   黒土のうえそっと置く秋の蝉
   (くろつちのうえそっとおくあきのせみ)

□8月25日の季語 「大噴水(おおふんすい)」

   大噴水昇りつめれば落つるのみ
   (おおふんすいのぼりつめればおつるのみ)

□8月26日の季語 「秋暑し(あきあつし)」

   油断せし身に狂ほしく秋暑し
   (ゆだんせしみにくるおしくあきあつし)



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「一日一季語一句」第24回(2018年8月13日〜8月19日)

100回記念高校野球の決勝戦の二校がドラマチック過ぎて … …。超有名校とまったく無名校。どっちが勝っても、100番目の優勝校ですからね。
(いまこれを書いているのは準決勝の二試合目が終わった直後なんですけど)最後まで、あきらめない試合を期待しています。


□8月13日の季語 「迎へ火(むかへび)」

   迎へ火を焚くご近所を気にしつつ
   (むかへびをたくごきんじょをきにしつつ)

□8月14日の季語 「夏太鼓(なつだいこ)」

   男前一丁あがりや夏太鼓
   (おとこまえいっちょうあがりやなつだいこ)

□8月15日の季語 「終戦(しゅうせん)」

   年古りし父の双眼鏡終戦日
   (としふりしちちのそうがんきょうしゅうせんび)

□8月16日の季語 「花火(はなび)」

   新ビルに隠れしあたり遠花火
   (しんビルにかくれしあたりとおはなび)


□8月17日の季語 「新涼(しんりょう)」

   新涼や犬のリードのピンと張り
   (しんりょうやいぬのリードのピンとはり)

□8月18日の季語 「蜻蛉(とんぼ)」

   捕らへたる蜻蛉の目の機械めき
   (とらへたるとんぼうのめのきかいめき)

□8月19日の季語 「流れ星(ながれぼし)」

   飽きるほど流れ星見ゆ山の宿
   (あきるほどながれぼしみゆやまのやど)



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