心窩部痛=逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニア(?)の整体治療…いわゆる機能性胃腸症(FD)の可能性 | 【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

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心窩部痛=逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニア(?)の整体治療

いわゆる機能性胃腸症(FD)の可能性…

15診目で全てが改善していた症例の解説です。


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①    Tさんの病歴・・・
以前から心窩部痛のあった患者Tさんは、3か月前に後鼻漏と咽喉が痛んだので耳鼻咽喉科を受診したところ、逆流性食道炎と診断されたそうです。ただ実際には、10年前くらいから心窩部痛などの逆流性食道炎の症状はあったそうです。同病院で制酸剤と抗炎症剤等の処方を受けたそうです。しかしほとんど改善せず、最近では心窩部痛が強くなってきたのでオステオパシー治療院で施術を受けたそうです。ところがそこでも一進一退で改善傾向は全く見えず、不安な気持ちでいたそうです。内科にも受診されましたが、その際に内視鏡検査などは受けていないそうです。改めて別のオステオパシー治療院を受診されましたが、やはりそこも同様だったので、逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニア(☚確定診断は無いがTさんが心配されている)の改善を目的に、当院に来院されました。

 

 

 

 

②    Tさんの診察
・血液検査で特段の以上の指摘は無いそうです。血圧は上が100mmHg以下だそうです。下は覚えていないそうです。内視鏡検査は受けていないそうです。
。胸やけ(胸内苦悶)は少しあるそうですが(☚特に早朝に多い)。呑酸は就寝時に「それらしきものがある」との事です。背中痛は時折あるそうですが、この件については10年ほど前に階段から仰向けに落ちたことがあり、「それが原因では」との指摘をオステオパシーの先生から受けていたそうです。
・その他の愁訴として吐き気、頭痛、側頭部痛、眼の奥の痛み、息苦しさ、歯の痛み、倦怠感、易疲労感、排ガス(50~80回/日)、右季肋部の差し込むような痛みなどがあるそうです。3年前の胆石の検査で結石は無かったそうです。
・10年ほど前から時折、突発的で強い腹痛(☚ほとんど左下腹部)が生じる事があり、時には半日ほど持続する事があるそうです。その際に受けた大腸の内視鏡検査で異常は無く、確定診断は無かったそうです。ただ学生時代の虫垂炎の手術による盲腸部の癒着が指摘され、また残留便の多さも指摘されたそうです。またTさんは、かなり以前から腹部の冷えを気にしていたそうです。
・月経周期は24日で月経期間は5日前後だそうです。生理痛はやや強く、ほとんど下腹部痛あるいは右下腹部痛だそうです。子宮内膜症や子宮筋腫等の指摘を受けたことは無いそうです。
・他の既往歴としてアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、胃アトニーがあるそうです。学生時代に虫垂炎の手術を受けているそうです。
・胸部聴診上、呼吸音や心音に特段の所見はありませんでした。しかし頸部の気管が右側凸で軽度弯曲していました。
・腹部聴診上、グル音は極めて弱く聴取され、振水音がも聴取されました。血管雑音はありませんでした。
・胸部触診上、胸骨右縁(R1~7)で著明な緊張と圧痛がありました。
・腹部打診上、軽度膨隆し全般的に鼓音が目立ちました。触診検査では回盲部~腸間膜根と左下腹部全域に緊張と圧痛がありました。また、右季肋部にも緊張と圧痛がありました。抵抗感や腫瘤感はありませんでした。さらに左大腰筋の走行部位で著明な緊張と圧痛がありました。回盲部と左下腹部の押圧で心窩部に放散痛が誘発されました。
・胸椎のT10-11セグメントで著明な屈曲偏位がみられました。

 





➂ 治療目標と整体治療
  ⑴    回盲部-腸間膜根の緊張を解放し、腸の吸収能力を回復する
  ⑵    S字結腸部の緊張と癒着(?)を解放する
  ⑶    ⑴、⑵により「腸間膜根-十二指腸空腸曲-トレイツ筋&横隔膜脚」と「内側臍索-肝円索-肝鎌状間膜/小網」の緊張を解放する
  ⑷    胃体の平滑筋と下部食道括約筋の疲労を改善し、筋力を回復する

・消化管平滑筋テクニック
・回盲部-腸間膜根解放テクニック
・幽門括約筋解放テクニック
・平滑筋テクニック
・下部食道括約筋解放テクニック

 





④    経過と結果・・・
・初診治療後、

心窩部の疼痛はほぼ解消していました。また、Tさんが気にされていた腹部の冷えが解消し、生暖かく感じたそうです。


・2診目来院時、

初診治療後に解消していた心窩部痛は少し元に戻り、半分くらいの痛みがあったそうです。


・その後、治療の度に「改善⇔後戻り」を繰り返していましたが、ある時(7診目)その「後戻り」がかなり強く、心窩部痛が酷かった時がありました。改めて確認するとTさんは「ピラティス教室」に通っており、腹圧を上げる様な体操をされている事が分かり、腹圧の上昇は悪化要因になる旨をTさんへ説明し、相談の上、ピラティス教室は一次中断することにしました。


・その後もある程度の「改善⇔後戻り」はありましたが、安定した改善傾向を示していき、それに比例して治療間隔も開けていきました。その結果、15診目にはほとんど心窩部痛や呑酸などの症状は解消しましたので、今回の集中治療を終了することにしました。

 





⑤     今回の症例の概説、、、
◆ 心窩部痛の原因臓器…胃、食道、心臓、胆嚢、十二指腸、血管、、、

・心窩部、いわゆる「みぞおち」の痛みは多くの原因が考えられます。胃はもちろん、十二指腸や胆嚢・胆管、あるいは心臓etc、数えだしたらきりがありません。また、一つ心窩部痛の原因を見つけたからと言って、その一つだけとは限らず、他部位の原因が幾つも重なる事も少なくなく、逆に複数の原因がある事が、一般的な心窩部痛の患者像と考えられます。Tさんの心窩部痛も同様でした。
 

・患者側からすれば、それはただの「心窩部痛=みぞおちの痛み」で、他の心窩部痛患者と原因は同じだと思われがちですが、しかし治療する側からすれば、心窩部痛の患者は大変難しい病態の一つなのです。そのとっかかりから、つまりその病因の特定に、そして隠れている他の原因の特定に苦慮するからです。
 

 

◆ Tさんの心窩部痛の原因臓器「腸、腹膜、胃、食道…」 複数ある ?!

・Tさんの心窩部痛に話を戻すと、次の様に少なくとも数か所はあるのでは、と推定され、その治療方針も当然複数あります。
   ⑴    回盲部-腸間膜根の緊張を解放し、腸の吸収能力を回復する
   ⑵    S字結腸部の緊張と癒着(?)を解放する
   ⑶    ⑴、⑵により「腸間膜根-十二指腸空腸曲-トレイツ筋&横隔膜脚」と「内側臍索-肝円索-肝鎌状間膜/小網」の緊張を解放する
   ⑷    胃体の平滑筋と下部食道括約筋の疲労を改善し、筋力を回復する

ひょっとしたら、上記以外にも原因があるのでは、と思います。昨今流行の機能性胃腸症(FD)については、特にこの事が強く言えます。

 

  

 


 

 

◆ Tさんの心窩部痛-整体治療

・しかし、その全部の原因を探す事はほぼ不可能ですので、上記仮説に従い
   ・消化管平滑筋テクニック
   ・回盲部-腸間膜根解放テクニック
   ・幽門括約筋解放テクニック
   ・平滑筋テクニック
   ・下部食道括約筋解放テクニック

などの整体手技を施術していきました。

 


 

 

◆ 治療抵抗の発見と解除、、、これも整体治療のひとつ…

・余談ですが、心窩部痛などの症状が「改善⇔後戻り」を繰り返す症例ほど、多数の原因が重なっている事が多く、あるいは隠れた別の原因がある事が多いと言えます。また、いわゆる「治療抵抗」がある事も少なくありません。

Tさんの場合、やはりこの治療抵抗がありました。それはピラティス教室でした。そこで腹圧を高める様な体操があったのです。

腹圧増強は胃酸の逆流や裂孔ヘルニアにとって増悪因子ですから、逆流性食道炎が改善するまで、同教室の一時中断を、相談の上に決めました

 


腹圧増強は胃酸逆流の大敵

 

 

・それ以降、比較的治療経過は安定して改善傾向を示していきました。もし、腹圧を高める体操(治療抵抗)をずっと継続していれば、おそらくまだまだ治癒しなかったでしょうから、隠れた治療抵抗の発見は、非常に重要な要因である事が実感できた症例の一つでした。

 


 

 

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