日本ファミリーオフィス協会 -37ページ目

「ハーバード大図書館、朝4時の光景」についてーこれは完全なウソ

ここ数日、中国人がデッチあげた「ハーバード大図書館、朝4時の光景」で学生がビッシリ勉強している姿がネット上で話題になっている。しかし、これは完全なウソだ。少なくとも「朝4時」はありえない。現在「朝4時」に開館している図書館は「ラモント」という大きな図書館だけだが、この光景は「ラモント」ではないからだ。


私がハーバードにいた20年前、あるいは10年前は「ラモント」図書館も24時には閉まっていた。それでも一番遅くまで開いている図書館だったので、よく利用していた。有名なワイドナー図書館(世界最大の大学図書館)や東洋書が全米一のエンチェン図書館は午後10時までだ。普通の学生は寮の自分の部屋で勉強している。


それでも「朝4時」で信憑性があるところがハーバードたるゆえんだ。但し、これが信憑性を持つのは試験前はそれこそ皆「朝4時」まで勉強していて、2時間くらいの仮眠を取り試験に向かう人もいる。日本人はこんな体力はないので、そこまで恒常的にする人は見かけたことはないが、いい成績を取ろうと気合の入ったアメリカ人でそういう学生を何人か知っている。


エールにいたときは、ロースクールの図書館が24時間開館していた。せっかくなので、昼間寝て夜、徹夜でこのロースクール図書館で本を読んでいたことがある。人間ウォッチングが目的だったが、そこに徹夜でいたのは約50人のロースクールの学生で、鬼気迫る形相の人もいた。職場派遣で顔が緩んでいる日本人とは相当違うなとカルチャーショックを受けたものである。


翻って、今の日本人の学生で何かに命がけで取組んでいる人がそれだけいるか?あるいは学生に限らず、日本人にハングリー精神がなくなったと指摘されて久しい。アメリカはどんどん貧富の差が拡大して、一般的にはよくないと言われるが、まだまだハングリー精神に富んだ人が多いことがアメリカの強さの秘訣だろう。ジョブスにしろ、ビル・ゲイツにしろ、貧困な幼少期を送った。


「朝4時」の話もウソから出た真のような話だ。

文部科学次官に森口泰孝さんが就任ー旧科技庁出身

今日の日経夕刊によると、次の文部科学次官に森口さんが内定したようだ。役所の「きまり」通りの人事とはいえ、旧科学技術庁出身で意外に多くの事務次官が出ている。もっとも、森口さんは15年くらい前の科学技術庁の宇宙開発課課長時代から、間違いなく将来、科学技術庁の事務次官になる人という評価だった。


科学技術庁は文部省と一緒になって、事務次官はしばらく出ないというウワサもあったのだが、かなり健闘しているというのが霞ヶ関の評判だ。前々事務次官の坂田東一さんも宇宙政策課の課長時代からトップになる人と言われていたが、考えてみれば霞ヶ関の人事評価は課長時代にはもう決まっているので、恐ろしい。


経済産業省の親しい人から聞いたが、入省10年くらい経つと、同期のキャリア25名のうちで将来の事務次官候補は既に「三人」に絞られるという。東大法出身者の中での争いだ。皆大学時代の成績もいいのだが、4年目の留学のときにちょっと差が出る。しかし、帰国後の数年間の「働きぶり」が実際の出世街道を左右するようだ。


でも30歳そこそこで60歳までの役人人生が「見えてしまう」というのは恐ろしい。その時点で8割の出世争いに敗れた人は、その後のサラリーマン人生を趣味に生きるのだろうか。皆それぞれ優秀な人だけに、非常に人材の墓場となりもったいない気がする。日本社会が人の能力を十分に活かしていないと言われる一例だろう。


ともかく、森口さんが事務次官になり、原子力行政をうまく乗り切ってほしいものだ。森口さんは「もんじゅ」を推進した張本人なので、これをどうするかがまずは注目されるだろう。最近はお会いしていないが、ゴルフ好きで有名な方だ。しかし、今年の原子力事故以来とてもそんな暇があるとは思えず、個人的にはお気の毒だ。まあ、役人人生最後の1,2年を原子力行政に没頭できて、どうなるにせよご本人としては本望だろう。



大王製紙問題が起きた今こそ、ファミリービジネスの実態を知ってもらう好機?

今年はファミリービジネスにとって、優良企業と思われていた林原と大王製紙の問題が起き、イメージは悪い年になってしまった。しかし、これは特に不思議なことではない。日本企業の95%がファミリービジネスで上場企業の3分の一がファミリービジネスである以上、問題が起きる企業のかなりの数がファミリービジネスになる。確率上も当然だ。


でもなぜか、マスコミは同族や世襲ということを嫌う。「世襲議員」の悪い例がすぐに頭をよぎるのだろうが、こと同族企業に関してはこちらの方が業績はいい。しかし、このことはマスコミ関係者にも相当「意外」なことらしい。ある大手雑誌の編集長と話をしているときに、「ある慶応の先生がファミリービジネスは実は強い、とか変なことを書いていた」と言ったのには驚いた。いやいや、それはもうデータもある公知の事実ですよ、と言ったらまた驚いていた。


さらに、一般の人になると、ファミリービジネスが実は業績がいい、などということはまず知らないだろう。まずはそこからだ。やはり同編集長に、大王製紙の問題が起きたが実はファミリービジネスはいいものだ、という特集を組んだら、、、という提案をしたのだが、ウーンという感じだった。それでは読者の注意を引かないということだろうか。


毎年起こるファミリービジネスの不祥事だが、ファミリービジネスが注目されるのは不祥事のときだけだ。これは何ともバランスに欠けるマスコミの姿勢だ。「本当は強いファミリービジネス」であることは、多くの人にとって意外なので、そこをむしろマスコミが「利用」し注目を集めるようにならないと、なかなかファミリービジネスの本当の姿は浸透しない。ファミリービジネスをサポートする当協会としても大きな課題だ。

日本の国産ロケット「H-ⅡA」が国際競争力を持つまでに成長

私が経団連で宇宙開発を担当し始めたのが1992年で、98年までやっていた。92年は毛利さんが宇宙に行った年で98年は国産ロケットH-ⅡAによる商業化の方針が決まった年だ。「商業化」の条件は20機以上打ち上げて、成功率95%以上、かつ一機50億円以下だ。それを今度H-ⅡAが達成したのだから、感無量だ。


1992年当時は、日本のロケットは欧州、アメリカに比べて大きく出遅れていた。良いのは失敗しないところだけで、コスト的には欧米のロケットの2倍以上。これでは商業化はとても無理だ。私はそのころから、日本の宇宙産業も商業化できるくらいにならないとダメだとメーカーの方に言っていたが、非常に煙たがられていた。


当時は日本の宇宙産業は、国家予算に頼っていた。もちろん膨大な費用がかかり、失敗の危険のある宇宙産業は国の予算に頼らざるを得ない。いかし、そこから各国は商業化の道に向かっていった。日本だけは官需に頼っていた面が強かった。


この傾向を一変させたのは、ここでも海外からの黒船だった。GATTの政府調達協定で宇宙開発も内外無差別にするという動きが加速してきた。日本の宇宙産業もコストダウンを進めないと海外のメーカーに勝てない。まずコストダウンの矢面に立ったのがH-Ⅱロケットだった。欧米並みのコスト(約半額)にすることが求められた。


当初は絶望的な雰囲気だったが、そこは日本の技術力だ。これを10年で達成してしまった。まだまだ日本の技術力も捨てたものではない。中国のロケットは安いが信頼性がない。ロシアも安いが意外に失敗が多い。ヨーロッパのアリアンロケットは商業化の最先端を行っていたが、信頼性では日本の方が上だ。多少日本の方が高くても失敗をしない日本を選ぶ傾向が、特にアジア諸国では強いそうだ。


外からの刺激があれば日本人はまだまだ世界一の力を発揮できる。TPPも賛否両論あるが、これを正面から「外圧」として利用すれば、農業なども強くできるのではあるまいか。

「養子と番頭」は日本的ファミリービジネス経営の核心

ファミリービジネスは長所も多いが、もちろん短所もある。それが相続・事業承継の難しさだ。これを補うために江戸時代から様々な試みが続いた。その結果、でてきたのが養子であり番頭だ。言うまでもなく後継者がいない、あるいは不適切な場合には養子が取られ、後継者を補佐し教育するのが番頭だ。日本のファミリービジネスが長寿なことの一つの原因が養子と番頭にある。


ところが、最近ではどうも「時代遅れ」と思われているフシがある。いわゆる日本的経営の否定である。バブル崩壊後は一億総懺悔で、日本的経営を否定しアメリカ流の科学的経営が持て囃された。しかし、その結果は失われた20年につながった。そろそろ捨ててきた日本的経営のよさを再認識すべきだろう。


もちろん日本的経営にも弱点はある。終身雇用や年功序列だ。しかしこれも完全に弱点だろうか。終身雇用により会社は家族になり、家族の中では年功序列がまとまりをつくる一つの手段だった。もう一度、日本的な経営はどうあるべきか、原点に戻って一億総人口が考えるべきではないか。


エンロン問題以来、アメリカ自身もアメリカ的経営が万能だとは思っていない。それを信奉することほど愚かなことはない。日本は日本のやり方で高度成長を遂げ、先進国の仲間入りをした。そのやり方がよかったから日本は発展できたはずだ。全否定からは衰退しか生まれず、いい制度ー例えば養子と番頭などはもう一度研究し直し、活用しないと日本の復活は遠くなる一方だろう。政治が弱かったら、せめて経済が強くならないと話にならない。

ところが





日本でファミリービジネスのイメージが悪い4つの理由

今回の大王製紙の井川問題で、またまた「同族はダメだね」というイメージが広がりつつある。しかし、この問題を冷静に考えると原因は同族には関係ないことが分かる。親の教育、本人の自覚のなさなど、全くの個人的な話だ。しかし、こんな「バカ殿」の出現でまともにやっているファミリービジネスまでがトバッチリを受けるのは筋違いな話だ。


そもそも、まだまだ日本ではファミリービジネスのイメージが悪い。だから、ファミリービジネスに関係のない不祥事でも「同族だから」と言われてしまう土壌がある。これは早く何とかしなくてはならない。日本は企業の95%がファミリービジネスの国である。そのイメージが悪いことは日本経済の発展にも支障があるだろう。私はファミリービジネスのイメージの悪さを何とか改善できないかと考え、活動を始めた。


このファミリービジネスのイメージの悪さは、ある研究者によると4つの理由があるという。①マスコミの問題、②学界の問題、③行政の問題、④日本人の精神構造である。順に解説していくと、まず①マスコミの問題とは、まさに今年の林原、大王製紙の問題をことさら強引にファミリーと結びつけてスキャンダラスに報道する。このことが人々のファミリービジネスに対するイメージを悪くしている。


②の学界の問題とは、日本ではファミリービジネスというタイトルの講座がなかったのだ。今年明治のビジネススクールで初めてできたくらいで、この分野を「学問」として正当に扱っていなかった傾向にある。


③行政の問題とは、2000年の中小企業白書では「家族経営からの脱却」が大きなテーマだった。ただし、経済産業省は最近、地域経済活性化の観点からファミリービジネスを見直している。


④日本人の精神構造とは、成功者、お金持ちに対する日本人独特のねたみ、そねみがあることだ。特に地方にいくとお金持ちのほとんどがファミリー企業だ。この人たちを「たまたま幸運にもそういう家に生まれただけ」と見て、ねたむ傾向はある。


こうしてみると、①マスコミの報道もかつてに比べてはよくなってきているし、②学界も③行政も時間の問題でファミリービジネスを認めてくると思われる。最大の難関は④の日本人の精神構造だ。これは変わるのに時間がかかる。但し、ファミリービジネスの対する嫉妬はかなりの程度「誤解」に基づくものと思われ、ここは私のような第3者による広報活動でかなり変わってくると考える。


アメリカも30年前はファミリービジネスのイメージが悪かったことを考えると(今は改善)、日本でもファミリービジネスの誤解を解くことは可能だろう。問題は「時間」だ。人によっては30年かかるという意見もあるが、個人的には10年あればファミリービジネスのイメージ改善はできると感じている。時代の動きは早くなっているからだ。



明治大ビジネススクールで「ファミリービジネス」を講義ー日本で初めての講座

今日は明治ビジネススクールで「ファミリーオフィスとファミリービジネス論」の講義を行った。この9月から明治で日本で初めての「ファミリービジネス」の講座を青井倫一教授が始めたのだが、そのお手伝いをしている。青井教授にこの講座をつくることをお願いした経緯もあり、またなかなかできなかった「ファミリービジネス講座」を応援しなければいけないという使命感もある。


普通のビジネススクールの授業は10人から多くて20人くらいだが、この講座は青井教授の人気もあり、今日は35名の方が参加していた。皆社会人だ。ファミリービジネスに関心のある税理士、証券、生保、FPの方々が中心で、ファミリービジネスの二代目の方もいた。本来はファミリービジネスの方々が参加する講座ではあるが、何せ今年できたばかりなのでまだ周知が十分でない。今後は明治のこの講座にファミリービジネスの後継者も参加することになるだろう。


ファミリービジネスの方々に伺うと、なかなかファミリービジネスについて学ぶ場がない。特に大学で学びたい、という方が多い。大学だと体系的に学べるというメリットがある。しかも、来年の講座は今年よりバージョンアップすることは間違いない。どんどんファミリービジネスの方々に来てほしいものだ。


国の方もようやくファミリービジネス振興に舵を切っている。かつては同族からの脱却を中小企業庁は言っていたが、最近はファミリービジネスのよさが分かりかけてきたようだ。経済産業省の報告書でも、「ビジネススクールでの講座の必要性」を明示している。


明治ビジネススクールで講座ができたのは、あくまでも第一歩で、今後は他の大学にも広めねばならない。それとともに、ファミリービジネスのイメージ向上のためにファミリービジネスの優れた実態を広く世間に知らせることも必要だ。まだまだ課題は多い。

当協会の理事に高梨一郎氏が加わるーキッコーマン、東京コカコーラの創業一族

当日本ファミリーオフィス協会は本年から「ファミリービジネス」の研究、高揚をテーマに活動しているが、その一環としてこの分野の産業界での第一人者で、ファミリービジネスネットワークジャパン(FBNJ)の理事長でもある高梨一郎さんに理事に加わって頂いた。この方は研究熱心で、私が日本でファミリーオフィスを始める数年前に欧米のファミリーオフィスの研究をされていた。自社でもファミリーオフィス的な組織をつくられた。


日本にはファミリービジネスの団体は二つある。スイスに本部のあるFBNJとファミリービジネス学会(研究所)だ。この二つの団体のトップに当協会の理事にご就任頂いたので、日本ファミリーオフィス協会も日本におけるファミリービジネスの研究と実践の両面から一翼を担う存在にならなくてはいけない。


高梨家といえば、茂木家とともにキッコーマンの創業7家の中核だ。高梨家はコカコーラを日本に持ってきたことでも有名だ。高梨一郎さんは、そんな家のバックを感じさせない、非常に控えめな方だ。9月から明治大学のビジネススクールで日本で初めて「ファミリービジネス」という名前の講座ができた話をしたら、非常に喜んで頂いた。


今年もファミリービジネス関係で、林原の破綻や大王製紙の元会長の問題がマスコミを騒がせた。もっとも大企業でも3分の一がファミリービジネスならば、世の中のスキャンダルの3分の一くらいもファミリービジネス関連になるのも当然だ。


今後はファミリービジネスが正統に評価され、「わが社はファミリービジネスです」と胸を張って言えるような日本をつくっていくことが、私の当面の目標だ。欧米は既にそういう世界に入っていることから、日本でもそうなるのは十分可能だ。もっとも今の日本の状況では想像もしにくいが、ビジネススクールでの講座ができたことをきっかけに、ファミリービジネスが正統に評価されるよう、私も微力を尽くさなくてはならない。

和文英訳で苦労した話ーなかなかハイレベルの人はいない

日本の英語教育は英文和訳が主体だ。これについては学校の先生も相当ハイレベルの人が揃っているのではないか。ところが、和文英訳については「自信がある」人は極端に少なくなる。何年アメリカにいた人でもネイティブチェックをしなければ自信が持てないものだ。経団連でも英文和訳については、ドラッカーの翻訳をしている上田惇生さんなど、プロ以上の人が何人もいるが、和文英訳になるとプロはいないので外注することになる。


昔はサイマルインターナショナルなどに頼んでいたが、出てきた英文を見ると日本語の意味とはかけ離れた英文であることが多い。日本語が不十分なアメリカ人が訳しているからだが、また自分で英訳して何度かその外人とやりとりすることになる。非常に時間がかかる作業になるのだ。


ハーバードクラブの中でさえ、なかなか和文英訳の達人は見つけるのが難しい。日本語が完璧に分かるアメリカ人が少ないからだ。その中で、日本人でアメリカ生活が長いとなると、山本君ということになる。彼は日本の中学生のときにTOEFLで満点を取ったという稀有な人物だ。その後、全米一といわれるフィリップス・エグゼターという高校に入り、ハーバードに行った。


先日、彼に和文英訳を頼んだら、かなりの英語がきた。もちろん直すところもない。山本君は現在、東大大学院で「漢詩」を研究しているらしいが、ハイクオリティな英訳をウリにすればいくらでも稼げると思われる。まあ本人はその「価値」に気づいていないだろうが、需要と供給を考えると高品質な和文英訳は今後とも希少価値を保ち続けるだろう。反対に、英文和訳はできる人が多すぎて、商売にはなりにくいだろう。

東芝が防衛庁を提訴ー企業が官需で役所を訴えるのは異例

今日は東芝が防衛庁を訴えるという事件があった。私も長年、経団連で宇宙開発を担当していたので防衛も若干分かるが、基本的に企業は役所のいいなりという面は否定できなかった。今回のように防衛庁が契約にないことを要求してきても、泣き寝入りしながらやってきたのが現実だ。それが10年前の企業と役所の関係だったが、今日の事件は企業と役所の関係が変わってきた一つの証となるだろう。


訴えられた防衛庁も面喰ったに違いない。担当者は、契約書にはないがこのくらいの上乗せ要求をしても企業は言うことを聞くと思ったに違いない。しかし問題は防衛庁の威光も、例えば守屋事件で大きく崩れてきており、そうなると以前の力関係でものを言うと大変なことになるということだ。これは我々の身近でもよくある話だ。


企業側も以前のようにある程度余裕のある時期だったら、多少の要求は泣いて、次はお願いというふうにあうんの呼吸になるのだろうが、今やその余裕がある企業は少ない。あのパナソニックでさえ、1000億以上の赤字になる時代だ。東芝もいつまでも甘いことは言っていられないという事情もあったに違いない。


それでも官民が「対等」になるというのはいいことだ。宇宙の分野ではJAXAというか昔の宇宙開発事業団が調達を担当していたので、民間企業に対して随分頭が高かった人もいた。確かに相手が官であれ民であれ、自分の顧客には丁寧に接するのは当然だが、官の場合は度を過ぎたタカリが問題になることがある。調達官庁である厚生省や防衛庁で問題が表面化することがある。しかしこれは氷山の一角だ。


但し、宇宙開発事業団に関していえば、そういう民間企業にタカル職員は少数で、ばれたときには飛ばされたりしていた。役所の中ではまともな方で、防衛庁と同列に論ずると怒られるが、ともかく役人が威張っていられる時代ではなくなった。


昔、学生のころ、官僚を目指している男に「何で役所にいきたいの」と聞いたら、「給料は低いけど民間みたいに人にヘコヘコしなくていいから」ということだった。それも変わってきた今、中央官庁の魅力がなくなり優秀な人がいかなくなると、今度は別の問題が出てきそうで、世の中うまくいかないものだ。