トランジット天体による影響がある時期に出会う人

例えば冥王星とか土星とか、自分に対して圧力をかけてくるトランジット天体からのアスペクトがある時に出会う人というのは、まさしくその天体を具現化した人であることが多いです。

今まですでに仲良かったり、知っている人であっても同様です。

圧力がかかっているときにどうにか脱却したいと鑑定をお申込みになる方もいらっしゃるのですが、そういう時決まって、意図せずとも私がその圧力をかけている天体のような発言をせざるを得ない状況になります。

客観的に見れば、「だってそういう時期に(鑑定に)来てるんだから、そりゃそういうこと言われるよね」というのは分かり切った話ではあるのですが、でも、私は意図してその天体になり切ろうなどとは思っていません。

私は割と誰の肩も持たないような鑑定をするので(その良し悪しは置いておくとして)、すでにしんどい思いをしているのはチャートを見て分かっているのに、さらに追い打ちをかけるようなことをわざわざ言うつもりはないのです。

しかし…なぜか、そういう人に限ってというか、「だからさぁ」とでも言いたくなるような状況になるというか。

逆もしかりでしょう。

木星の恩恵をたくさん受けるような状況の時には、私も木星の一端のようにお客様からすれば見えるでしょうし、天王星の影響を受けて何か変えたい！変えなきゃ！と鑑定にいらした方であれば突飛さを私から感じることもあるかもしれません。

私はもちろん一個人、一占い師としてお客様に向かい合っているのであり、その天体を代弁しようなどと大それたことを思っているわけではないのですが、トランジット天体の影響というのは、もしかするとこうしたアンテナが立ちやすいということでもあるかもしれません。

思い返せば自分も、ここ数年は太陽に対してトランジット天王星がアスペクトをかけてきていたので、関わる人関わる人「へぇー！」の連続だったのです。

これには良いも悪いも含みますが、天王星はどちらに転ぶかが一番分かりにくい天体であることを考えれば、それもまた自然なことだと言えます。

だからここ数年、私の口癖は「いろんな人がいるもんだねぇ」でした。私の社会的経験値の少なさももちろんありますが、それにしてもお客様や友人、それにまつわる人々のどの人たちも、私の概念にはない生き方や考え方をしている人たちばかりで、私はとても面白く過ごしました。

私の月は9ハウスにありますから、知らないことを知れることがどれだけ楽しいか。わくわくするか。

私はあまり「わくわくする」みたいな言葉を使わないのですが、それでも使わざるを得ないほど、毎日が興味をそそられる日々で、大変に楽しい時期でした。そうした人たちから学ぶことは多く、自分を変えたいという教科書通りな太陽と天王星のアスペクトを体感したものでもあります。ずっとそわそわしていたのですが、今は金星に対して天王星がアスペクトを取るため、毎日のように「断捨離、断捨離」とつぶやいています。実際に何ができるということもなくのんべんだらりと日々は過ぎていきますが、それでもそうした意識が絶えずあることは、今までの人生でほとんどありませんでした。

中年の危機などではしんどい思いを長期的にしている人もいらっしゃると思いますが、周りの人から自分の中に取り込めるものは何なのか、中年の危機は何を示唆しているのか、観察することで見えてくるものがあると思います。

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