土曜日の日経夕刊に連載されている文学周遊を毎回楽しみにしている。先々週は、藤澤桓夫の大阪自叙伝の特集だったが、なんば南海通りの行きつけの波屋書房が舞台になっていて興味深かった。波屋書房に通い出したのは、30年前くらいからだろうか。書店の中央に番台のような一段上がったレジがあって店主の娘さんらしき方が絶世の美女だった記憶がある。いつのころか料理書専門店のようになったが難波に行くとついつい立ち寄ってしまう。今はなき天王寺のウニタ書店と並んで大好きな本屋さんだ。さて創業者は大阪在住の作家を手助けしてきたようだ。先代の店主は織田作之助の神経という小説にも登場する。「戎橋筋の端まで来て、私は南海通へ折れて行った。南海通にもあくどいペンキ塗りのバラックの飲食店や闇商人の軒店や街頭賭博屋の屋台が並んでいて、これが南海通かと思うと情けなく急ぎ足に千日前へ抜けようとすると、続けざまに二度名前を呼ばれた。声のする方をひょいと見ると、元「波屋」があった所のバラックの中から、参ちゃんがニコニコしながら呼んでいるのだ。元の古巣へ帰って、元の本屋をしているのだった。バラックの軒には「波屋書房芝本参治」という表札が掛っていた。」。波屋書房に行くと隣でオダサクが立ち読みしている錯覚に陥る。



iPhoneからの投稿
白川日銀総裁への安倍の圧力が続き、中央銀行の独立性が脅かされている本邦であるが、アメリカの次期財務長官にジャック・ルーが就任することに、決まった。ルーはウォール街とは無縁の堅物らしい。何せこれまで財務長官にはルービン、ポールソン、ガイトナーと全部ウォール街からの使者が続いてきたために異色である。ジェイコブ・ルーはポーランド系ユダヤ人の末裔だが、ウォール街とはほとんど関係がないらしい。彼が関わった「われわれが99%」という運動は民主、共和の党派性を越えて、富裕層への反逆。とくに議会がウォール街の思惑に添って数々の規制緩和を実行し、富裕層が富んでも貧乏人は救われない政治への抗議だったらしい。ヒスパニックの支持により誕生した感があるオバマ政権にとってルーは救世主となれるのだろうか。



iPhoneからの投稿
ブラームスの弦楽四重奏曲をYouTubeで検索していたら、素晴らしいカルテットに出会った。その名もエルサレム・カルテット。このカルテットは、
1993年にエルサレムで結成されたが、結成時は平均年齢が15歳だったとの事。メンバーは第1ヴァイオリン:アレクサンダー・パヴロフスキー(Alexander Pavlovsky)第2ヴァイオリン:セルゲイ・ブレスラー(Sergei Bresler)ヴィオラ:アミハイ・グロス(Amichai Grosz)チェロ:キリル・ズロトニコフ(Kyril Zlotnikov)、ウクライナ系ユダヤ人2人とイスラエル人2人。彼らの甘美かつ哀愁のある旋律に酔いしれる。
photo:01


iPhoneからの投稿