原題:Fruitvale Station(2013年)
評価:★★★☆☆
【STORY】
2009年、新年を迎えたサンフランシスコのフルートベール駅。多くの人が入り乱れるホームで、22歳の黒人青年オスカー・グラント(マイケル・B・ジョーダン)が銃で撃たれてこの世を去る。命を失ったオスカーにとって、母の誕生日を祝い、娘と遊び、家族や友人と過ごしたいつもの日常が、悲しいことに最後の日となってしまった。(シネマトゥデイ)
【CAST】
マイケル・B・ジョーダン
メロニー・ディアス
オクタヴィア・スペンサー
ケヴィン・デュランド
チャド・マイケル・マーレイ
etc,,,
2009年1月1日、22歳の黒人青年が警察官に銃で撃たれて死亡した“オスカーグラント三世射殺事件”を基に映画化し、映画祭や賞レースを席巻したドラマ。
新年を迎えようという12月31日、家族や友人といつもの日常を過ごす青年の姿を描き、突然この世から去った彼の運命の残酷さやはかなさを浮き上がらせる。
監督は、本作で長編映画デビューを飾ったライアン・クーグラー。主人公の黒人青年を『クロニクル』などのマイケル・B・ジョーダンが演じ、オスカー受賞者のオクタヴィア・スペンサーが共演。事件の痛ましさや、残された者の憤りと悲しさが胸に突き刺さる。
最近実話ベース映画をよく観ているような?そして白人警官による黒人市民への暴行というニュースは定期的に問題になっている気がする。1番最近だと去年の5月にジョージ・フロイドさんが白人警官に執拗な押さえつけ拘束を受けたことにより死亡した事件でしょうか。
この映画は実際の映像から始まり、ピストルの音が鳴り響いて物語が始まるのですが、行きつく結果がわかっていて観るのはとても悲しい。
映画はほぼありふれた日常を映し出すだけ。だからこそ、その先に待ち受ける悲劇との差が辛かった。いろいろ抱えながらも頑張ろうとしてて、22歳という若さでこの世を去ることになるなんて悲しい。他の警官がなぜ撃ったんだ?!って聞いた場面を観てて、私自身も理解できなくて。あまりにもひどすぎました。
オスカーのお母さんも「電車で行けば?」って言ったばっかりに・・・ってすごい後悔の念を抱えてるかもしれない。後悔してもしょうがないことを遺族は思い続けるのかもって思うといたたまれない。
テーザー銃と間違えたという主張で懲役2年、11か月で釈放されたっていう事実。警官は普段から訓練をしてるでしょうし、銃を撃ち間違えるなんてありえないと思う。しかもあの状況でテーザー銃であったとしても撃つ必要はあったのかな?実際の映像でみんな床に座って両手をあげてた状態だったのに、その後もうつぶせにされて押さえてるんだからもう撃つ必要はないじゃない。
こういう事件調べてみると本当にたくさんあって、最近だと“Black Lives Matter(BLM)”っていうスローガンのもと人種差別抗議の運動も活発に行われているみたいで。どうしてこういう悲しい事件がなくならないんだろうって涙が出ました。
最後も実際の映像が流れて、ドキュメンタリーチックな映画ではあるけど、もうこういう悲しいことが起こらないと良いなと思うばかりです。