新聞記事音読(1) | ZUKKIE'S国語教室

ZUKKIE'S国語教室

「子どもが育つ国語授業」をテーマに自分の考えを綴ります。

 以前にもお話ししましたが、私は量を生み出すために「モジュール授業」を導入しています。

 http://ameblo.jp/jef-buffaloes/entry-11341322341.html

 45分間の授業時間を通常3分割して、以下の流れで国語の授業を行います。 

「話す・聞く」または「書く」学習(10分)+「読む」学習(5分)+教科書の学習(30分)


 授業始めの10分+5分、計15分間が国語の基礎体力をつける「筋トレ」の時間です。

 http://ameblo.jp/jef-buffaloes/entry-11344310236.html


 「筋トレ」最初の10分間に行っているのが、話す力、聞く力、書く力を鍛える「再話」と「超速書き」です。

 この2つについては前回までに述べましたので、今日は次の5分間に行っている読む力を鍛える「筋トレメニュー」を紹介します。
     
 文章をはっきりした声で正しく読むこと。すなわち、文章を音読する力が、読む力の基礎体力と言っていいでしょう。
 私の経験から言っても、一文を読むだけでも難渋する子が、読解力に優れているとか、読書家だというようなことはありえません。
 音読の重要性は若い頃からわかっていた(つもりだった)ので、初任の頃から音読指導を国語授業の中に位置づけ、教科書の教材文を毎日少しずつ音読させていました。
 教科書音読を毎日宿題にして、「音読カード」なるものに親からサインをもらっていた時期もありました。
 「音読集」を併用していたこともありました。 

 1つの単元が終わる頃には、全員がすらすら音読できるようになったので、それである程度満足していました。
 

 ところが、数年前自分のこれまでの指導の仕方に疑問を持つようになりました。
 「同じ文章をくり返し練習することで確かにその文章はすらすら読めるようになる。でも、新しい文章を読ませると、たちまちたどたどしい読みに戻ってしまう。このような子は音読の力がついたとは言えないのではないか」と。
 そして、新しい文章、つまり「初見の文章」をすらすら読めることが本当の音読力であり、それが読解力に結びつくと考えるようになったのです。
 本だって新聞だってインターネット上の文章だって、読むのはたいていは初見の文章です。
 初見の文章に自力で立ち向かって、内容を理解しなければなりません。
 そのためには、初見の文章をすらすら音読できることが前提であると考えたのです。

 

 では、どうすれば初見の文章をすらすら音読できるようになるのでしょうか?
 まず、「初見の文章に慣れさせることではないか?」と考えてみました。
 読書習慣が身についている子はしょっちゅう初見の文章と出会っているから、初めての文章でも支障なく音読することができるのではないか?と考えてみたのです。