足利京かのこで京料理を | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

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こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

栃木県足利市は昔から織物の街として栄え関東の西陣と言われた。
利根川の支流渡良瀬川には昔は鴨川さながらに旦那衆が設えた床さえあったと言う。
そんな足利で京都を彷彿させる京料理を提供するお店があることをご存知だろうか。



京かのこである。

お酒は而今の純米吟醸酒をお願いする。



先附は、タマネギのすり流し。

足利ですり流しが出されるなんて驚きである。



向付は焼き胡麻豆腐だった。

ふわっと片栗粉がまぶされた焼き胡麻豆腐に胡麻ペーストと金胡麻の風味がたまらない。



料理の立ち居振る舞いが美しい。



お造りは、平貝、鰆、中トロだった。



口取は、玉子焼き、春野菜の炊いたん、才巻海老、白筍煮、山菜、サツマイモの蜜煮、鰆の焼魚などがひしめき合っていた。



焚き合わせは、真薯の岩海苔ソースだ。



最後の食事は以前ジャコご飯を食べていたことをお店の方は覚えていてくれていて、牛時雨煮と白筍の炊き込みご飯に替えてくれた。



この炊き込みご飯の美味しいことこの上ない。



お酒を飲んでいた私以外はみんなお代わりをしていた。



赤出しも漬物もぬかりはない。



デザートは豆乳プリンをお願いした。



どこかで食べ覚えがある味わいとセンスだなと思っていたら、店のデザインがあの店の逆バージョンではないか。



瓢亭を彷彿させる味わいが足利で5,000円以下で気軽に味わえるのは実にありがたいことなのである。

しかし、予約なしでは当然店に入ることはできないが。