銀座ハプスブルク・ファイルヒェンで食事を | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

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こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

昼過ぎ、銀座ハプスブルク・ファイルヒェンにオーストリア料理を食べに行った。



この店はオーストリア大使館にも一目置かれる本物のオーストリア料理を出すお店だ。



せっかくなので、日本ではここでしか飲めなさそうなレベルの高い造り手によるオーストリアワインを味わうためにワインペアリングをお願いした。

まずは、力強いゼクトである。



コクがあり華やかだが味が強くて美味しかった。



アミューズギュールは、クロケットとビーツのピクルス、半熟卵を底に忍ばせたクリームスープだった。



ワインの2杯目は、この店の名物、フレッシュハーブのクレープ、フリタッテンを浮かべたウィーンのコンソメスープに合わせてソムリエが選んでくれた。

何と赤ワインである。



その味わいは、風味があって深く強い。

ブルゴーニュのポマールを感じさせる。



それに負けないウィーン風コンソメの味わいに再び驚く。

このコンソメはフランスでいうところのコンソメリッシュを力強くした感じの味わいだった。



自家製パンも作りたてバターとともに出された。



ワインの最後はメインの肉料理に合わせた白ワインだった。

この白ワインは、飲んだことのないオーストリアの造り手によるスパイシーでミネラル感をしっかり感じさせるものだった。



確かにこれなら鶏肉料理にもしっかり合う。



メイン料理は、福島の伊達鶏のような旨みのある地鶏とウィーンの白ソーセージとジャガイモ、ニンジンを煮込んだボトフーのような料理だった。

これは美味しかった。



デザートは最初に伝統に基づいたザッハトルテをまずいただき、



その後に今回の食事の一番の目的でもあった皇帝に愛されたパンケーキ、カイザーシュマーレンをいただいたのである。

これは震える美味しさだった。



プティフールを摘みながら、



食後のコーヒーを啜る。



それも生クリームがたっぷりと載せられた本物のウィーンナーコーヒーにキルッシュが添えられた馬車の侍従が飲んでいたコーヒーをいただいたのだ。

内装や調度品、ヘレンドとリーデルと銀のお盆。

ウィーンの貴族になったような気持ちで食事ができるこのお店は素晴らしいと思う。