寿し処おたる亭弥助で本鮪の赤身と干瓢巻きを | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

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こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

札幌狸comichiの中に寿し処おたる亭弥助があった。
小樽に行った時、屋台街のようなところに弥助があったが、満席で入れず諦めた思い出がある。


今回は満席というわけではなかったので、カウンター席に座り、まずは、サッポロクラシックの瓶ビールをお願いした。



握りは食べたいものの名が書かれた札をカウンターの上に置いて握ってもらうシステムになっていた。

私はまず本鮪の赤身をお願いした。

赤酢の酢飯で煮切りが表面に塗られているクラシカルな江戸前寿司のスタイルだ。

酢飯の握り方がこれまた上手だ。

すぐに崩れないような絶妙な力の入れ具合である。



烏賊も美味かった。

烏賊の上質さは当然のこと、包丁の入れ方がまたいい。



鯵も良かった。

臭みはなく口の中でとろけていくようだ。



そして、半ば半信半疑で干瓢巻きをお願いしたが、山葵を入れてもらえますかと尋ねた時、職人は心なしか嬉しそうな表情を浮かべたのだ。

そんな干瓢巻きが美味しくないわけがない。



ただ江戸前の熟練職人のいる老舗寿司店のものと比べると干瓢がやや甘く、そこはかとなさがやや足りないだろうか。

いずれにしても期待以上のいい仕事がなされた江戸前寿司が味わえたのは良かったのである。