ダユウキのマルゲリータDOC | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

ジャン=ピエールの霧の中の原風景

こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

夜に予約してダユウキに初めて行った。
ピッツェリアだと認識していたので、他のものには期待せず、マリナーラとマルゲリータをひっかけてとっとと帰ろうと思っていた。



ところがである。

置いてあるワインがかなり魅力的だった。

まず、グラスでフランチャコルタのサテンが1300円で提供されているではないか。

エトゥルスキのワインリストでも見たことがない。



そして、前菜のラインナップを見ると垂涎物の料理が並ぶ。



悩んだ末、フィンフェルリつまりジロール茸のフリッタータを、まず、注文した。

ジロール茸と生ハムと卵の取り合わせがたまらない。



続いて、間人産サザエとズッキーニのソットーリオである。

間人つまり、たいざはカニで有名だが、夏のサザエや岩牡蠣・白バイ貝・白イカもたいそう美味しい。

サザエをオリーブオイルで煮るのだから、食べた後はアヒージョのように美味しいオイルが残る。

それも間人のサザエのエキスが含まれているのだから美味しいに決まっている。

それを拭いとるためのパンを頼もうと思ったら、お店の方が粋なアドバイスをしてくれた。



注文したピッツァの耳を残してそれをソットーリオのオイルにつけるといいという。

アドバイス通りオイルを残した。



魅力的なワインがリストに並んでいるのだから、当然2杯目にいく。

2杯目は、ヴェネト州マウレ・サウロのノンフィルター、SO2なしの白ワイン、グランレゼルバだ。

甘夏やポンカンなど酸味のある柑橘類の果実味とハーブ香が感じられる。

これは魚や野菜に確かに合う。



ピッツァも届いた。

マリナーラはニンニクがそれほど効いていない。

さっぱりとした印象が残る。



聖林館のマリナーラのような存在感のあるものが個人的には好きなので肩透かしを食らった感じだろうか。



それに対してマルゲリータは凄かった。



トマトソースと濃厚でミルキーな水牛のモッツァレラとの相性がいいこと、この上ない。

これはかなり美味しい。

例のオイルをつけてピッツァの耳を食べたら身震いする程の美味しさだった。



前菜に頼んだ子羊の肩肉のアロステッチーニつまり串焼きはタイミングが悪くピッツァを食べただいぶあとに届いたのはサービスとして減点材料だが、




概してすばらしいお店である。



次回はピッツェリアとしてではなく魅力的なイタリア料理店として再訪したい。