たけ川の肉うどん | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

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河口湖町から富士吉田市界隈に来たのなら、吉田のうどんを食べないわけにはいくまい。
まずは、前日訪れた山麓園のほぼ隣りにあるたけ川を訪れる。
山麓園の大将が話してくれたが、地元民にとってほうとうはどちらかと言うと観光客用、吉田のうどんは昼食などに日常的に食べられるものらしい。
マスコミにもよく取り上げられるみうらうどんや麺許皆伝だと土日は凄い行列になるという。
たけ川は地元では人気店でかなり美味しいと聞いた。
到着してほぼ満席だったが、待たずに何とか座ることができる。


テーブル席は一つもなく全て入れ込み式で座敷にどんどん座っていく。
私は、吉田のうどんの定番である肉うどんをお願いした。


肉うどんは、丼の中に太く硬い麺と馬肉を煮たのとキャベツが入り、その上から醤油と味噌を使った温かいスープがかけられている。
吉田のうどんを出す店はこの地域一帯に50軒以上はあるが、うどんが手打ちなのは10軒少しらしい。
ここたけ川うどんは立派な手打ちうどんを出す。
麺は確かに硬いが噛めば噛むほど小麦の旨みが溢れてくる。
これはかなり美味しい。
東京では吉田のうどんを食べさせる店はほとんどなく、ましてやこのレベルの手打ちうどんを食べたかったら地元に来るしかないのだ。


スープも絶妙な味のバランスで実に美味しい。
添えられた馬肉がまたいい。
この吉田のうどんに入れて食べるべき自家製辛味調味料すりだねやギャバンの山椒をうかつにもうどんが旨すぎて入れないで食べ終えてしまった。


無念である。
しかしながら客はひっきりなしに訪れる。見たところいずれも地元のお客さんのようだ。
たけ川の吉田のうどんは、美味しかったのだ。