くれちうどんの冷やしうどん | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

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こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

確かに吉田のうどんは美味しかったのだが、ハシゴをするのに、マスコミによく出てくる人気店で行列に並びたくないし、何よりも入れ込み式の座敷は足が痛くなり耐えられない。
それではと入れ込み式ではないテーブル席やカウンター席があって手打ちの店はないかと調べてみたらほとんど皆無であった。
そんな中カウンター席がある店を一軒だけ見つけたのである。
吉田のうどんの店がわりと多くある下吉田駅や富士山駅周辺ではなく寿駅までいけばくれちうどんという実力店のカウンター席で食べることができそうだった。
本来は特急パスポートを持っているし、特急に乗りたかったが、


寿駅は特急の止まらない無人駅なので、


やむなく普通列車に乗り、


各駅停車で、


ことぶき駅に着いた。
あろうことか駅を降りた後、左に行くべきところを右に行ってしまい、


くれちうどんに着くまでに時間をだいぶロスしてしまったのだ。


それでも暖簾をくぐり、


カウンター席に座って、くれちうどんの吉田のうどんを味わうことができたのだ。


私が注文したのは冷やしうどんである。
地元の方がよく食べるうどんだ。
冷たく締めたうどんを皿の上に載せ、上からニンニクが少し効いた甘みの少ないドライなつゆがかかっている。
具はキャベツだけだ。


冷やしてあると麺はより硬く感じる。
しかし、この硬さがまたたまらない。
より噛みしめることによって口の中に旨みがほとばしりでる。


これは肉うどんと違ってまた美味しい。


今度は忘れずにすりだねを入れて味変させる。



味変させた冷やしうどんはまた一歩上の味わいとなった。


カウンター席だとご主人が手際良くうどんを手打ちで打っているのを眺めることができる。


気さくなご主人で顎が疲れたでしょうと帰りしなに声をかけてくれた。
しかし、またやらかした。
ギャバンの山椒をうどんに入れるのを忘れたのである。
店の前の自動販売機で缶コーヒーを買いながら思った。
次回からは吉田のうどんを食べる時は、迷わずくれちうどんにするのだと。