てんぷら山の上の天丼 | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

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チェックアウトした後、てんぷら山の上で401号室のいにしえの宿泊者のように天丼を食べようと思っていたのだが、うっかりしていて予約が9時頃になってしまった。
その時間に予約をしても12時からは満席で席はないという。
仕方ないので、13時半に店に伺う約束をし、店を訪れた。


カウンター席に通される。
目の前には木製の冷蔵庫があり、職人が目の前で品良く手際よく天ぷらを揚げているのが見える。


今回は天丼だったが、次回はお好みで天ぷらを揚げてもらおう。
何を隠そうと前日は別の老舗天ぷら店でお好みで揚げてもらった天ぷらを味わってしまったのだ。


程なくして目の前で揚げてもらった天ぷらが天丼となり、私の目の前に鎮座する。


海老が3本、キス、伏見唐辛子の下には海老と貝柱のかき揚げが隠れている。
天ぷらは絶妙の揚げ具合でカラッと揚がっているが種に火が通り過ぎていることはなく、生で食べるよりも旨みが凝縮されているような感じがした。
天丼のタレが思っていた以上に江戸前で香ばしく味が濃い。
これは天丼好きにはたまらないだろう。
昼はやはり天ぷら御膳よりも天丼が食べたくなるのは生粋の江戸っ子でなくても人の性ではないだろうか。


漬物も沢庵が特に美味しかった。


蜆の赤だし味噌汁に使われているものも十三湖のものだろうか、いいものが使われていた。


私の大好きな天米の天丼が4つ程食べられる価格だったが、これはこれで実に美味しい天丼だった。
次回の宿泊時には、余計な料理や刺身など頼まず、お好み天ぷらをひたすら気が済むまで食べたいものだ。