ル・プレヴェールのババ | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

ジャン=ピエールの霧の中の原風景

こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

表参道ブルガリの入っているビルの4階にあるビストロワインバー、ル・プレヴェールをデジュネをとるために訪れた。


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ヴァン・ド・ペイだが、流石にパリで人気のビストロワインバーの東京店のセレクトである。
シラーやグルナッシュが中心のセパージュで、グラス一杯600円であったが、バランスがよく美味しい赤ワインであった。


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一緒に出されたバゲットがすこぶる美味しい。


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間違いなく同じビルのブーランジェリーの名店ドュヌラルテのバゲットであろう。
まず、前菜としてお願いしたスープが届く。


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これは…
私の好きなポアロ葱とジャガイモで作ったスープ・パリジャンではないか。
スープ・パリジャンはビシソワーズの原形となったスープだと私は思う。


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このスープがかなり美味しかった。
主菜は鴨肉のトマト・ファルシーである。


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ほぼ生のトマトにつくねのような鴨肉の粗めのミンチが入っていて、周りにソース・エスパニョールがかけられている。


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シンプルだがしみじみとした美味しさを感じさせる一皿であった。
こういう料理は好きである。
デセールのリストを見るとババという文字が真っ先に目に入った。
迷わずデセールはババに決める。
ババは日本ではサヴァランと呼んだ方がポピュラーであろうか。
本場フランスではブリオッシュ生地を香辛料やフルーツ入りのラムに漬けておいたり、たっぷりその場で染み込ませたりして食べる。
このお店のババには…


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瓶にたっぷり入れられたラム酒が添えられ、好きなだけおかけになって召しあがりくださいと無言のメッセージが届けられていたのだった。


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さすればそのメッセージに応えないわけにはいくまい。
たっぷり過ぎるほどラム酒をふりかけいい気持ちになりながらババを食べたのであった。


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辺りにはきっとラムのいい香りが漂ったであろう。
最後はエスプレッソをすすりながら一息つく。


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このお店の料理と雰囲気は私の心の琴線に強く響いたのである。