赤ワインで作ったパン・オ・ヴァン | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

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こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

赤ワインと一緒にパンを食べた。
近くに行ったらしいので家族の希望で買ってきてもらったのがシニフィアン・シニフィエのパンであった。
こだわっているのはわかるが今一つありがたがって食べたいと思うパンではなかったので、今まであまり触手が伸びないでいた。
何しろバゲットにいい印象がない。
フランスのパンとは違う個性的なものではあるがゆえに…
今回は海洋深層水を使ったらしい特別なバゲット、パン・オ・ノア、パン・オ・ヴァンを買ってきたらしい。
スペシャルなバゲット、バゲット・ブラタヌにはラクレットやブリーを溶かしたものを載せたり、エクストラヴァージンオイルを塗ったりして食べてみた。


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ポルチーニ入りのオムレツやスープも一緒に作ったが…


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バゲットはそのまま食べるよりもチーズを載せた方が普通に美味しかった。


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でも他店の通常のバゲットの二倍近くする凡そ500円の価値は私には個人的に全く感じない。
パン・オ・ノアも普通に美味しかったが、今は作っていないドュヌラルテの黒小麦とペリゴール産の胡桃で作ったパン・オ・ノアほど感動を覚えるものではない。
この価格だったらポールかヴィロンのパン・オ・ノアの方を私なら迷わず買ってしまう。


しかし、パン・オ・ヴァンはよかった。
甘くないフルーツケーキのようである。


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ピスターシュ、カシューナッツ、マカデミアナッツ、アーモンド、クルミ、イチジク、クランベリーなどがこれでもかという程入っている。
生地は水を使わず赤ワインで仕込んでいるようで確かに深い味わいが楽しめる。
フルムダンベールやスティルトンに蜂蜜をかけたものと一緒に食べても美味しいだろうが、このままでも赤ワインに充分に合う。
重量感とコクのあるパンであった。
ただし価格は一本3600円なので普通の消費者が日常の食卓で食べるものではないだろう。

私はパンは嗜好品ではなく日常使いの食べ物だと思っているので、私の個人的な考えとは異なる。
こういうものを毎日食べて美食だとほくそえむ感覚は私にはない。
考えの違いなのでこれは仕方がない。
ただ価格を考えなければ普通に美味しくいただけるパンであることは再確認できたのだった。