…されどステーキランチ | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

ジャン=ピエールの霧の中の原風景

こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

またセピアンに行ってしまった。

その日は初めてステーキのランチにしてみた。

肉の部位はサーロイン150gで、ソースはレフォール入りのデミグラスソースであるという。

巷のステーキランチなんて十中八九肉質が悪く美味しくないが、このお店のステーキならまちがいないだろう。


まずはポタージュが届く。

その日のポタージュはホウレンソウであった。


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ホウレンソウの風味が濃厚だがなぜか優しい味わいを感じさせるポタージュだった。

今までこのお店で食べたポタージュを思い出してみた。

紫カリフラワー、バタースコッチ(イタリアの南瓜)、ルタバガ(スウェーデンカブ)、栗、セロリ等、どれも一期一会の味で絶品だった。

食べごたえがあって美味しいサラダも届く。

私は生野菜が苦手である。

野菜・ソースともに美味しくないと食べることのできない私はこの店のサラダを残したことがない。


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ステーキが届く。

見るからに美しいデミグラスソースである。

濃厚だがバランスがとてもいい。

レフォール(西洋山葵)の効かせ方が絶妙で、辛味ではなくソースの香りを広げるために使っている。

私にとってレフォールにはクレソンは欠かせない。

嬉しいことにジャガイモやコルニションのピクルスとともにしっかりガルニチュールになっていた。


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肉も柔らかく筋はないが、しっかりと旨みを備えているいい肉だった。

焼き加減も絶妙なミディアム・レアである。

美味しい。


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ここはビストロであるが、よき洋食屋のテイストもあわせ持っている。

したがって、今回のランチではパンではなくご飯にした。

このステーキはご飯と一緒に食べたかったのである。

同じレベルの高い技術を持っていても気取っているフランス料理店やパリのビストロではこの店のまねはできないのである。


これで1300円という価格を皆さんはどう思われるだろうか。