木屋町三条にあるフランス料理店コム・シェ・ソワの北大路オーナーシェフが一緒に経営しているカフェ・レストラン・ファリンヌドールの店の前を夕方通りかかった。
デセールの盛り合わせに目がとまった。
4つのデセールの盛り合わせと飲み物で1050円と書いてある。
北大路シェフのことであるから手抜きのデセールは出さないはずである。
食時前だったが迷わず2階のお店への階段を上った。
4:月のデセールの盛り合わせは、グレープフルーツのプリン・カンパリグレープフルーツのつぶつぶソース、
洋梨の入ったマンゴーのムースとムースショコラのケークショコラ、
はっさくジュレとフロマージュブランのソルベ、
赤ワインで煮込んだプラムのファーブルトンであった。
席に座り、デセールの盛り合わせとアイスコーヒーを注文する。
2階のお店からは高瀬川沿いの桜が見える。
デセールの盛り合わせが届けられた。
一つ一つがしっかりとしたデセールで結構なボリュームである。
単純にデセール4人前の量だ。
私はデセールが好きだからいいが、甘いものが苦手な方はまず食べきれないであろう。
まずは、グレープフルーツのプリンを食べてみる。
グレープフルーツ味のプリンはコクはあるが爽やかな味わいである。
その上にカンパリで味つけされたグレープフルーツの果肉のジュレとピールが心地よい。
なかなか美味しいではないか。
次にケークショコラに手をつけてみる。
酸味と甘みが程よいマンゴーのムースの中に洋梨がたっぷり入っている。
その後に風味のいいショコラのスポンジ生地、滑らかだが味のしっかりとしたムースショコラ、濃厚なガナッシュが層になっている。
手の込んだ美味しいケークショコラであった。
続いてフロマージュブランのソルベである。
まずソルベ(フランスのシャーベット)に熟成させていないチーズ、フロマージュブランを使うところが心憎い。
フロマージュブランはフランスでもコンフィチュールをかけヨーグルトのようにして食べるからこういうデセールにすれば美味しくないわけがない。
はっさくの程よい酸味と香り高いミントの葉がいいアクセントになっている。
最後に一番興味深いファーブルトンをいただく。
これはすこぶる美味しかった。
渾身の一皿であろう。
中に入っているプラムのワイン煮も全く手を抜いていない。
焼き上げ方も絶妙で久しぶりに美味しいファーブルトンを食べた。
デセールを食べた後に飲んだアイスコーヒーもコク・香りともしっかりしていて当然美味しい。
店内はクリーム色に統一されていて広いし、雰囲気もいいと思う。
驚くことにこのデセール盛り合わせのセットは一日中OKのようである。
コムシェソワのランチは最低でも5000円以上はする。
同じオーナーシェフが関与するこれだけのデセールの盛り合わせが飲み物もついて1050円とは信じがたい。
こんな夢のようなお得なセットを京都の方は皆ご存知なのであろうか。
デセール好きは訪れるべしであろう。