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太陽会計税理士法人

得意分野としては、建設業と会社設立を得意としています。
中小企業に不足がちな税務、法務、許認可部門を支えます。

 

● 「生前贈与」の制度変更を知っておこう  

定年前後世代の老後資金は、親からの遺産相続でも大きく左右されます。

相続税の対策の一番人気である「生前贈与」に対する税金が、2024年から大きく変わります。

変わるポイントは2つ。  

①「暦年贈与」の相続税節税効果が少なくなる 

②「相続時精算課税制度」の使い勝手がよくなる  

順番にご説明していきましょう。 

 

● ①「暦年贈与」の相続税節税効果が少なくなる  

暦年贈与とは、1年間(1月1日~12月31日まで)の贈与額(もらう額)が110万円を超えた場合に贈与税がかかる贈与方法です。

前項目でご説明したように、この110万円の非課税枠を使って贈与することで、相続税を節税することができます。  

これまでは、子どもや妻など相続で財産をもらう人への暦年贈与のうち、亡くなった日からさかのぼって3年以内のものは、110万円以下の贈与であってもすべて相続税の計算対象とされていました。

これは、相続税の負担を軽くするための亡くなる直前の駆け込み贈与を防止するための措置です。

これが2024年以降の贈与から、その期間が7年に延長されます。  

つまり、亡くなる前7年間の贈与は、相続税対策としては基本意味がなくなるということ。

相続税の節税効果が今よりも減少してしまいます。 

 

● ②「相続時精算課税制度」の使い勝手がよくなる  

相続時精算課税制度とは、60歳以上の父母または祖父母などから、18歳以上の子・孫などに対し、財産を贈与した場合に選択できる制度です。  

贈与した時には、トータルで2500万円までは贈与税がかかりません。

2500万円を超えた贈与については、一律20%の贈与税がかかります。

2500万円の枠は1年で使い切ってもいいし、何年かにわたって使ってもいいことになっています。

そのかわり、贈与をするたびに、110万円以下でも申告をする必要がありました。  

「2500万円まで贈与税がタダなら、めちゃくちゃいいじゃん!」と思いそうですが、名前の通りこの贈与は「相続時に精算」されます。

つまり、この制度を使った贈与はすべて相続税の計算対象となっていたのです。

しかも、一度「相続時精算課税制度」を選択してしまうと、それ以降の贈与で「暦年贈与」を選択することはできません。

そのため、相続税がかかる人たちにとっては、非課税枠のある「暦年贈与」と比べ、相続税の節税効果も低く、使い勝手のよくない制度として、利用している人も決して多くありませんでした。  

 

ところが、今回の改正でこの「相続時精算課税制度」に注目が集まっています。  

理由は、暦年贈与と同様110万円の非課税枠ができたことです。

しかも、年間110万円以下の贈与財産は無期限で相続税の計算対象にしなくてよい(贈与税の申告もしなくてよい。ただし、初回年に、相続時精算課税選択届出書を提出)ということになったのです。  

暦年贈与制度のほうは、亡くなった日からさかのぼって7年以内の贈与はダメよと「改悪」になりましたが、こちらは逆に、「改良」です。

 

● 「どっちがおトクなのか」の考え方  

では令和6年以降、「暦年贈与」と「相続時精算課税制度」どっちがおトクなのかをパターンごとに見ていきたいと思います。

大前提として、もともと相続税がかからない人は、手間などを考えると暦年贈与で非課税枠を超えない贈与をするということさえ心がけていれば、損もトクもありません。

 

以下は相続税がかかる人を前提に説明します。 

 

● パターン① 110万円以下の贈与の場合  

仮に、毎年110万円の贈与を続けていた人が亡くなった場合、「暦年贈与」だと亡くなる前7年分の770万円が相続税の計算対象となりますが、「相続時精算課税制度」なら、贈与された財産は1円も相続税の計算対象となりません。つまり、非課税枠内での贈与であれば、「相続時精算課税制度」のほうが節税効果があるということになります。

 

● パターン② 贈与税の非課税枠を超えて行う贈与  

では、非課税枠を超えて贈与した場合はどうなるのか。

これは、いくら贈与するのか、何年贈与するのかで、答えが変わってきますので、非課税枠を超えての贈与をするような資産がある人は、税理士に相談をすることをおすすめします。

 

● パターン③ 孫など相続で財産をもらわない人への贈与  

孫などで相続では財産をもらわない人には「暦年贈与」がおトクです。

というのも、暦年贈与の7年以内の財産を相続税の対象にするというのは、相続で財産をもらう人だけの話。相続で財産をもらわない人は関係ありません。

そんな人に「相続時精算課税制度」を使ってしまうと、相続で財産をもらわなくても年間110万円を超えた分が相続税の対象となってしまいます。

しかも、相続人じゃない孫は相続税が2割増しです。

ちなみに、相続時精算課税制度は18歳以上の子・孫に対する贈与にしか使えない制度なので、それ以外の人(配偶者や嫁婿・きょうだいなど)は「暦年贈与」一択です。 

 

● 複雑になる生前贈与  

一度、相続時精算課税制度で贈与を始めてしまうとその後、暦年贈与をしたいと思っても戻すことができません。  

生前贈与を使って、相続税の節税をしようとお考えの場合は、税理士に相談することをおすすめします。  

非課税の枠を超えて贈与したほうがいいのか、誰に贈与したら一番効果的なのか、など、相続税のことも見据えて計画することで、より効果的で間違いのない贈与ができます。

 

 

太陽会計税理士法人

速水新司

〒542-0076

大阪市中央区難波2丁目3番11号 ナンバ八千代ビル10 F

HP http:http://www.jctax.jp/taiyoosk/

TEL:(050)3334-6585

Mail:info@taiyo-pt.com

 

 不動産は大きな財産ですが、それだけにトラブルになる危険をはらんでいます。

 トラブルを避けるにはあらかじめ「遺言書」を作成しておくことが大切ですが、その際、最低限、これからお伝えする3つのポイントを押さえておいていただきたいと思います。

 

ポイント1|不動産の所有権を確認する

 遺言書のベースとなるのが「登記」です。

 登記がきちんとおこなわれていれば遺言書の作成はスムーズでしょう。

 注意が必要なのが、所有権の移転登記を済ませていないケースです。

 

 たとえば、祖父母の代から父母、そしてあなたと3代にわたって住んでいる住居で、祖父母・父母ともに故人であるにも関わらず、所有権が「祖父のまま」ということもあります。

 この場合は特に厄介です。

 祖父からあなたへ所有権をすぐに移転することができないからです。

 

 まず、祖父の法定相続人の遺産分割協議を取りまとめなくてはなりません。

 もしも法定相続人が故人になっているなら、その相続の権利をさらに引き継ぐ人を探さなければなりません。

 祖父の死から遺産分割協議に至るまでの期間が長ければ長いほど、引き継ぐ人は増えていくことになります。

ポイント2|家族が不動産の相続を希望しているのか確認する

 山林や地方の土地など、先祖から引き継いだものの使い道がない不動産がある場合、どうするかも考えておきましょう。

 「先祖代々の土地だから」とはいっても、遺された家族が維持管理の費用を引き受けるつもりがあるのか確認が必要です。

 

 もし、家族にとって負担感が大きいようなら、2023年4月にスタートした「相続土地国庫帰属制度」の利用を検討してもよいでしょう。

 この制度では相続や遺贈された土地の所有権を国にすることができます。

 相続土地国庫帰属制度を利用するための要件は以下の通りです。

 

相続土地国庫帰属制度を利用するための要件】

・建物等が立っていない「更地」であること

・土壌汚染や埋設物がないこと

・崖がないこと

・権利関係について争いがないこと

担保権等(抵当権、不動産質権等)が設定されていなこと

・通路等として使用されていないこと

 

 なお、制度を利用するには10年分の管理費用を納める必要があります。

 

ポイント3|「共有名義」での相続は避ける

 相続財産が不動産だけで他に預貯金等がない場合、唯一の財産である不動産を、複数の相続人でどのように分けるかが問題になります。

 

 本来、不動産を売却して現金化し、現金として相続する「換価分割」が一番シンプルな相続の方法です。 

 しかし、「近辺の開発が進むらしい」「大型ショッピングモールができると聞いた」「とにかく不動産は売らないほうがよい」など、将来的な価値の上昇を期待して売却に積極的になれないことはよくあります。

 

 そこで、相続人同士が話し合った結果、「一番平等だから」という理由で不動産を売却せずに「共有名義」(共有分割)にすることを選ぶケースがあります。

 しかし、これはあまりおすすめできません。

 

 なぜなら、不動産を複数で所有すると、権利関係が複雑になってしまうからです。

 すなわち、不動産の売却やリフォームをする場合は他の共有者全員の同意が、賃貸に出す場合は3分の1の同意が必要とされています。

 

 さらに、共有者の1人が亡くなって、その子供達が共有部分を相続することになると、共有者がどんどん増え、権利関係はより複雑化します。

 

 たとえば、相続人が長男、次男、長女の3人で、残された不動産を3分の1ずつの共有名義で相続したとします。

 その後に長男が亡くなって長男の妻と2人の子が相続したら、長男の妻が6分の1、2人の子が12分の1ずつ共有することになり、権利関係が複雑化してしまいます([図表]参照)。

 こうなれば、不動産の売却やリフォームはもちろん、賃貸するだけでも大変です。

 

 したがって、たとえ将来の値上がりの可能性があったとしても、共有名義で相続させることは避け、遺言で換価分割を指定することをおすすめします。

 

 以上、不動産が遺産に含まれる場合に想定されるトラブルを未然に防ぐため、最低限押さえておいていただきたい3つのポイントを解説しました。

 不動産という大きな財産が厄介ごとの種にならないよう、その後の不動産の扱いについて家族と話し合い、意向を聞いておきましょう。

 

 

 

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 お得感がある「ふるさと納税」は年末が近づくと、注目度が高まる。

 しかし、2023年は9月末までに寄付を済ませた方がいいだろう。

 総務省がルールを変更した影響で、「返礼品の質の低下」や「選択肢の減少」などが予想されるためだ。  

 間もなく9月を迎え、2023年は3分の2が終わったことになる。

 年末が近くなるとふるさと納税の“駆け込み寄付”が増えるが、できれば9月末までに済ませた方がいい。

 ふるさと納税の寄付を受け入れる地方自治体に対して、総務省がこれまでのルールを変更したからだ。  

 地方自治体は総務省の定めに基づいた返礼品を用意する必要があり、違反した場合はふるさと納税の仕組みに参加できない。

 違反して“排除”された自治体は実際にあり、強制力を伴ったものだ。  

 この新しいルールによって生まれる“悪影響”が、「返礼品の質の低下」や「選択肢の減少」などだ。

 まず1つ目については、自治体の必要経費に算入される費用が増加することに起因する。

 これまで、自治体は返礼品を以下の範囲で提供する必要があった。 

 

 【自治体がかけられる返礼品コストには上限がある】 

 返礼品・発送費・ふるさと納税ポータルサイトに支払う手数料・その他必要経費  

  →寄付金額の50%以下  

 

 上記のうち返礼品

  →寄付金額の30%以下  

 

 そして、23年10月以降は必要経費に以下も含まれることになった。 

 【新たに算入される必要経費】 

 ・寄付金受領証の発行費用および発送費用 

 ・ワンストップ特例事務の費用 

 ・その他の付随費用  

 

これまでの返礼品は寄付金額の30%までとされていて、多くの寄付を集めるために、30%の“枠”を目いっぱい使っていた自治体が多かったと推察される。

 そのため、残り20%で返礼品以外のコストをまかなう必要があったが、上記の通り、必要経費の上昇が見込まれるため、返礼品に寄付金額の30%を充てられなくなる自治体が続出する可能性がある。

 つまり結果として、返礼品の質・量の低下、もしくは寄付金額の上昇が予想されるのだ。  

 

 なお、「訳あり返礼品」はもともと量が多めにあるケースが珍しくなく、お得度は23年9月末までに比べれば見劣りする可能性はあるものの、引き続き、有力な選択肢になるのではないか。

 ふるさと納税ポータルサイトで「賞味期限・消費期限間近」「傷あり・傷もの」「ふぞろい・規格外」と検索してみるのも手だ。

 

姿を消す地場産品はこれだ

 2つ目の選択肢の減少も、消費者にとって分かりやすい“改悪”だ。

 ふるさと納税の返礼品は、当該自治体の事業者が携わっている地場産品であることが求められ、その条件が23年10月から厳しくなる。

 「地場産」の定義は細部では議論が生じるが、今回、総務省は下記をアウトとした。 

 【こんな地場産品はアウトになる】 

 ・寄付先の自治体が属する都道府県を産地としない原材料を使った熟成肉、精米 

 ・首都圏など他エリアの飲食店で使えるグルメポイント 

 ・誰でも受講できるオンラインレッスン 

 ・寄付先の自治体以外で生産され、文字や色、パッケージなどを変えたり、加えたりしただけの家電や各種グッズなど 

 ・他の地域の品とセットにしたもので、地場産品が寄付金の7割未満  

 

 23年10月からは例えば他県産の肉を熟成させたり、他県から仕入れて精米したりしたものは返礼品にできない。

 目当ての返礼品が上記リストに該当するなら、最後のチャンスだ。23年9月までに寄付しよう。

 ただし、1~12月の年間所得で寄付の限度額は変わるため、9月以降の将来分について多く見積もってその上限まで寄付すると、結果的にお得度が下がるので注意しよう。  

 

 なお、ロシア産ズワイガニやノルウェー産サーモン、米国で育った牛のたんなども、「自治体の関与は加工のみのためNG」などとして総務省が規制する可能性はゼロではないと私は考えている。

 今後、これらを返礼品とする自治体に寄付するかどうか迷うなら、寄付した方が無難という考え方もあるだろう。 

 

 ●お得な制度ながら、利用率は低調  

 ふるさと納税は任意の地方自治体に寄付する仕組みで、消費者目線では多様な返礼品を実質自己負担2000円で受け取れるのが魅力だ。

 年間寄付金額のうち自己負担は2000円のみで、残りは住民税所得税から控除される(自己負担が2000円に収まる寄付の限度額は所得によって異なる)。  

 

 「納税」「寄付」と聞くと面倒そうに感じるかもしれないが、ポータルサイトを使った一連の手続きはネット通販サイトで買い物をするのとほぼ同じ感覚で済ませられる。

 

 また寄付先の自治体が5つ以下ならワンストップ制度を利用でき、確定申告は不要だ。  

 ふるさと納税は08年から始まった制度だが、現在の利用率は日本全体で14.9%と低い(ふるさと納税比較サイト「ふるさと納税ガイド」調べ、23年8月発表)。お得度は高いので利用を積極的に検討するといいだろう。

 

 

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速水新司

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