№3 硬軟・寒暖・緩急自在バランス《スティーヴ・グロスマン(ts)》 | 壊滅的刺激的・体感できるジャズノート

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Jazz?! 『何を聴くか??』では無い。
 好きなモノを聴く。好きなアルバムを買う。コレでは勿体無い。
 例えば、1人のジャズマンのアドリブ変化をズ~~と追う。
Jazz『何を聴くか?』では無い。『どう聴くか!』が大事。 

強く&鋭いアタック音が・・・力的・攻撃的音質に。

合間に「ふっ」と、力を抜く優しい音。

緩急自在な音のランスが魅了する。
 ③『ラブ・イズ・ザ・シング』(86)
《Love Is The Thing/Steve Grossman》
スティーヴ・グロスマン(ts)、シダー・ウオルトン(p)、デヴィッド・ウイリアムス(b)、

ビリー・ヒギンズ(ds)。

アルバム②から2年後の録音。完璧なハードバップの仕上がり。
②のピアノレスと異なり、カルテットの演奏は落ち着いて聴ける。
だが、ハードバップのグロスマンであっても、音質は力的・攻撃的。

ウオルトン(p)の出番がくると、メロディアスなフレーズでついホットする。

グロスマンのテナーはタック音が強い。音の立ち上がりが鋭い。
高域の音ほどデカク吹いてくる。
それが、攻撃的な音質になる1番の要因。
ところが、攻撃的な音質の合間に「ふっ」と力を抜いた弱い音が顔を出す。
緩急自在な音のバランスとメロディアスなフレーズが②と大きく違う。

 

B#2 唯一のオリジナル曲。

この曲だけは、迫力とンション・フルレンジのアドリブ展開を聴かす。
このアルバムは楽しめる1枚。
精神力と体力勝負で聴く①とは大きな違いがある。