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ジャズサックス「ベニー・ウォレス」のレコード紹介です。
グチャ・ギクシャク!
奇妙・突拍子もない・目ま苦しく動き回る!
テナー版エリック・ドルフィーが降って来た!
①『ザ・フリー・ウイル』(80)
《The Free Will/Bennie Wallace(ts)》
ベニー・ウオレス(ts)、トミー・フラナガン(p)、エディー・ゴメス(b)、
ダニー・リッチモンド(ds)。
巧い・綺麗、こんなジャズに飽きた方にお勧め。
特に、エリック・ドルフィー(as)ファンには外せない。
私は、そのド真ん中の1人。
爆発音・奇妙・突拍子もない・目ま苦しくフレーズが動き回る。
ウオレスのテナーはこんなサウンド。
他に似た奴はそうも居ない。
こんな奴が好きで溜まらない。
「ゴオ~・ガア~・ボオ~」力強く、太い。
音質はデクスター・ゴードン。
フレーズはエリック・ドルフィーのテナー版。
ただ、フレーズの昇り詰めた時の「キイ~、ギャア~」は無い。
1音毎に上下し、目ま苦しくフレーズが動き回る。
まさしくドルフィー節、これが物凄い「刺激」を与える。
脈絡の無いフレーズ。
モードの上下音階でも無い「グチャ」なフレーズ。
統率のとれないメロディーがやたらと上下運動。
これでもかと刺激を与える。
「グチャ・ギクシャク」なのに不思議と乗れる。
この「ノリ」を牽引するのはピアノ。
ピアノのトミフラのノリの偉大さが良く分かる。
叉、リッチモンドのドラムが的確な4ビートで、
グイグイと乗りをプッシュする。
次世代を切り拓くドルフィーのスイング・ヴァージョン。
それが、ベニー・ウオレス。
別なアルバムですが、ピアノレスでお聴き下さい。