先輩のコンサルタントとある社長のところに経営相談に行った帰り道、
私:「では、今日の社長の課題認識を踏まえて、来週までにはコンサル提案書を書き上げますのでみてください。」
先輩コンサル:「書かなくていいよ。時間の無駄になるから。」
私:「どうしてですか?悩みは多そうだし、我々の支援を必要としているように感じたので、上手くいけばコンサルを受注できそうな気がするんですが」
先輩コンサル:「お客は選ばないとだめだよ。なかなか受注できないからといって、あんな社長を相手にしちゃだめだ。」
私:「だめな客なんですか?」
先輩コンサル:「だめだよ。コロコロ言うことが変わるし、気も変わる。そして、決断力がなくて、実行力もない。あの会社は長くないと思うな」
私:「そうですか・・・」
先輩コンサル:「我々の仕事は会社をよくすることであって、社長のご機嫌をとることじゃないよ。あの社長は自分に都合の良いことは受け入れるけど、痛いところを突かれると拒否するタイプだよ。社長の太鼓持ちみたいなコンサルをやってはいけない。悪い社長と付き合えば、こちらまで悪いコンサル会社になってしまうからね。うちが経営支援してるのに倒産したらうちの評判まで落ちるしね。」
私:「そうですか」
先輩コンサル:「そういったことまで、社長との会話の中で見抜けるようにならないとね、一流のコンサルにはなれないよ。」
私:「分かりました。」
その会社は1年ほどして倒産した。
jazzクラヴの経営でも似たようなことがいえると思う。
お客が少ないからといって、誰でもいいから呼び込めば良いというものではない。
「jazzの生演奏でも聴きながら、いろいろとおしゃべりしよう!」といったお客は、残念ながらSweetRainには向かない。
そういったお客さんを入れてしまうと、少人数のお客ながらとても親密で良い緊張感にみちていた店の雰囲気が一瞬にして壊れてしまう。
「店は客を選ばなくては!」、と感じる今日この頃である。