届くか全米No.1(3) | 私、BABYMETALの味方です。

私、BABYMETALの味方です。

アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日10月8日は、2015年、World Tour 2015 in Japan名古屋@Zepp Nagoya2日目が行われた日DEATH。

アスマートから『METAL GALAXY』THE ONE盤が到着しました。
一般発売は金曜日なので、それまでインプレッションは書かないでおきますね。
このアルバムが「全米No.1」になるかどうか、分析を続ける。


(US盤 CD+LP+Download Card $38.99 at Townsend Music)

 

10月5日付のビルボード200のチャートを見てみよう。

1.    Post Malone『Hollywood's Bleeding』(9月6日発売)…14万9000ユニット(3週目)
2.    Zac Brown Band『The Owl』 (9月27日発売予定)…10万6000ユニット(初)
3.    Blink-182『Nine』(9月20日発売予定)…9万4000ユニット(初)
4.    Taylor Swift『Lover』(8月23日発売)
5.    Young Thug『So much Fun』(8月16日発売)
6.    Lil Tecca『We love You Tecca』(8月30日発売)
7.    Chris Brown『Indigo』(7月28日発売)
8.    Billie Eilish『When We All Fall Asleep, Where Do We Go?』(3月29日発売)
9.    Lizzo『Cuz I Love You』(4月19日発売)
10.    Lil Nas X 『7』(6月21日発売)
11.    Ed Sheeran 『No.6 Collaborations Project 』(7月12日発売)

10月5日付のチャートは、9月13日(金)~9月19日(木)の1週間に、アメリカで売れたアルバムの売上を集計したものなので、それ以前に発売されたアルバムも対象となる。
9月6日発売のPost Malone『Hollywood's Bleeding』は、9月21日付で初登場1位(47万9000ユニット)となり、以降、9月28日(19万8000ユニット)、10月5日(14万9000ユニット)と3週連続1位となった。
グラミー賞常連のカントリーバンドZac Brown Band『The Owl』(10万6000ユニット)と、2016年にNo.1となっているポップパンクバンドBlink-182『Nine』(9万4000ユニット)がそれぞれ初登場でベスト3にランクインしているのは、リリースがNME記載の予定より早まったためだろう。
これが現在のトップ3の水準である。
4位のTaylor Swift『Lover』は4週目、5位のYoung Thug『So much Fun』は5週目、11位のEd Sheeran『No.6 Collaborations Project 』は11週目だから、さすがに順位が下がっている。
『METAL GALAXY』は10月11日なので、10月11日(金)~10月17日(木)の1週間の売り上げを競うことになるが、そこには、上記のアルバムのほか、9月13日発売分(5週目)、9月20日発売分(4週目)、9月27日発売分(3週目)、10月4日発売分(2週目)のアルバムも加わる。
もちろん、アルバムは発売初週に最も売れるわけだが、10月5日付チャートベストテン中、新譜は2つだけである。
要は、「話題の新譜」と「すでに売れている旧譜」が競合するわけだ。
そこで、再びNMEのサイトから、10月11日週までベストテンに残り、『METAL GALAXY』と競う可能性のあるアルバムをすべて調べ、2019年にYouTubeにアップされたうち、最も多い視聴回数の曲を調べてみた。

<9月13日週発売>
●Charli XCX『Charli』(Asylum, Atlantic Records UK)
イギリス出身の歌姫。
「Blame It On Your Love feat. Lizzo」(2019/0614)の視聴回数は258万回。
●Hobo Johnson『The Fall of Hobo Johnson』(Reprise)
カリフォルニア出身の男性ラッパー/シンガー。
「Typical Story」(2019/06/21)の視聴回数は338万回。
●The Lumineers『III』(Dualtone, Decca)
デンバー出身のフォークバンド。
「Gloria」(2019/04/05)の視聴回数は1438万回
●Pixies『Beneath The Eyrie』(Infectious, BMG)
マサチューセッツ出身のベテランオルタナティブロックバンド。
「On Graveyard Hill」(2019/07/17)の視聴回数は68万回。
●JPEGMAFIA『All My Heroes Are Cornballs』(EQT Recordings)
NY出身のヒップホッパー。
「Jesus Forgive Me, I Am A Thot」(2019/08/13)の視聴回数は116万回。
●Kojey Radical『Cashmere Tears』(Asylum, Atlantic)
ロンドン出身のヒップホッパー。
「Can't Go Back」(2019/06/17)の視聴回数は34万回。
●Metronomy『Metronomy Forever』(Because Music)
イギリス出身のテクノバンド。
「Salted Caramel Ice Cream」(2019/06/19)の視聴回数は130万回。
●Sam Fender『Hypersonic Missiles』(Polydor)
イギリス出身のギタリスト/シンガー。
「Play God」(2019/01/23)の視聴回数は208万回。
●Djo『Twenty Twenty』(Self-released)
アメリカ人俳優Joseph David Keeryの別名。
「Roddy」(2019/0724)の視聴回数は25万回。
●Belle and Sebastian『Days of the Bagnold Summer』(Matador)
スコットランド出身のポップロックバンド。
「Sister Buddha」(2019/07/01)の視聴回数は10万回。
●Emeli Sandé『Real Life』(Virgin)
スコットランド出身のR&B歌姫。
「Shine」(2019/07/12)の視聴回数は84万回。
●KOЯN『The Nothing』(Roadrunner, Elektra)
2017年、西海岸ツアーに帯同し、最終ステージでは「ギミチョコ!!」で共演した。
「You'll Never Find Me」(2019/07/19)は484万回。「Cold」(2019/08/02)は382万回
●Sampa The Great『The Return』(Ninja Tune)
アフリカ・ザンビア出身のヒップホップバンド。
「Final Form」(2019/06/06)の視聴回数は99万回。
●Devendra Banhart『Ma』(Nonesuch)
テキサス出身のサイケフォーク歌手。
「Kantori Ongaku」(2019/06/18)の視聴回数は26万回。タイトルは日本語!
●Goo Goo Dolls『Miracle Pill』(Warner)
NY出身のオルタナティブ・ロックバンド。
「Indestructible」(2019/08/09)の視聴回数は61万回。
●Chelsea Wolfe『Birth of Violence』(Sargent House)
カリフォルニア出身のドゥーム・メタルクイーン
「Deranged for Rock & Roll」(2019/09/05)の視聴回数は14万回。
●Alex Cameron『Miami Memory』(Secretly Canadian)
オーストラリア出身のテクノシンガー。
「Miami Memory」(2019/05/07)の視聴回数は万回。
●Jenny Hval『The Practice of Love』(Sacred Bones)
ノルウェー出身のプログレポップ歌姫。
「Ashes to Ashes」(2019/07/10)の視聴回数は6万回。
●(Sandy) Alex G『House of Sugar』(Domino)
ペンシルベニア出身のオルタナ系マルチプレイヤー。
「Gretel」(2019/06/04)の視聴回数は37万回。

この週発売のアルバムで、最も視聴回数を集めているのはデンバー出身のフォークバンドThe Lumineersの『III』収録の「Gloria」(1438万回)で、9月28日付で2位、10月5日付では26位となった。
次はKOЯNで、収録曲「You'll Never Find Me」は500万回近いアクセスを集めており、9月28日付で初登場8位となった。これが一つの指標となるだろう。

<9月20日週発売>
●Blink-182『Nine』(Columbia)
アメリカのポップパンクバンド。2016年に前作が全米No.1になっている。
「All The Small Things」(2019/06-10)は2億7000万回、「Dammit」(2019/0616)は6036万回の視聴回数。
●Keane『Cause and Effect』(Island)
イギリス出身のオルタナティブ・ロックバンド。
「The Way I Feel」(2019/06/07)の視聴回数は519万回
●Tove Lo『Sunshine Kitty』(Universal Music)
スウェーデン出身のシンセポップ歌姫。
「Glad He's Gone」(2019/06/18)の視聴回数は830万回
●Sofi Tukker『Dancing on the People EP』(Ultra)
ハウス、DTMシンガー。
「Swing」(2019/07/12)の視聴回数は230万回。
●M83『DSVII』(Mute)
フランスのプログレバンド。
「Feelings」(2019/09/20)の視聴回数は9万回。
●As I Lay Dying『Shaped by Fire』(Nuclear Blast)
カリフォルニア出身のスラッシュメタルバンド。
「Shaped By Fire」(2019/08/10)の視聴回数は150万回。
●Cashmere Cat『Princess Catgirl』(Mad Love, Interscope)
ノルウェー出身のテクノR&Bシンガー。
「EMOTIONS」(2019/08/10)の視聴回数は124万回。
●Vivian Girls『Memory』(Polyvinyl)
NY出身のインディーロックバンド。
「Something To Do」(2019/08/14)の視聴回数は4万回。
●Brittany Howard『Jaime』(ATO)
アメリカンルーツ・ロックの女性シンガー。
「Stay High」(2019/07/16)の視聴回数は689万回
●Liam Gallagher『Why Me? Why Not.』(Warner Bros.)
元OASISのボーカリスト。
「One Of Us」(2019/08/28)の視聴回数は203万回。

この週のダントツは、Blink-182の『Nine』だが、発売が早まり10月5日付ビルボード200で3位になっている。これがあと4週間持続して『METAL GALAXY』より売れ続けているかどうかはわからない。
その他、Tove Lo『Sunshine Kitty』、Brittany Howard『Jaime』、Keane『Cause and Effect』も収録曲が500万回を超えている。

<9月27日週発売>
●Sturgill Simpson『Sound & Fury』(Elektra)
ケンタッキー出身の男性カントリーロックシンガー。
収録曲「Sing Along」(2019/08/21)の視聴回数は138万回。
●Temples『Hot Motion』(ATO)
イギリスのサイケロックバンド。
収録曲「Hot Motion」(2019/06/05)の視聴回数は34万回。
●Tegan and Sara    『Hey, I’m Just Like You』(Sire)
カナダ出身の姉妹インディーポップデュオ。
収録曲「I'll Be Back Someday」(2019/08/28)の視聴回数は84万回。
●Tourist『Wild』(Monday)
イギリス出身の電子音楽家ウィリアム・フィリップス。2015年グラミー賞SOY受賞。
「Bunny」(2019/07/19)の視聴回数は1万7000回。
●Mystery Jets『A Billion Heartbeats』(Caroline International)
イギリス出身のインディーロックバンド。
「Screwdriver」(2019/08/13)の視聴回数は5万3000回。
●Noel Gallagher’s High Flying Birds『This Is The Place EP』(Sour Mash, Universal)
元OASISのギタリスト/ボーカリスト。
「Black Star Dancing」(2019/05/08)の視聴回数は143万回。
●D-Block Europe『PTSD』(Self-released)
イギリス出身のラップデュオ。『PTSD』はすでにUK4チャート4位となった。
「Home」(2019/07/05)の視聴回数は538万回。
●The New Pornographers『In The Morse Code Of Brake Lights』(Collected Works, Concord)
カナダ出身のパワーポップバンド。バンド名は日本映画「エロ事師たち」の英訳から。
「Falling Down The Stairs Of Your Smile」(2019/09/05)の視聴回数は8.9万回。
●Adam Lambert『Velvet: Side A』(More Is More, LLC/EMPIRE)
アメリカンアイドル出身のゲイシンガー。2015年の前作はビルボード200で3位。
「Superpower」(2019/09/04)の視聴回数は334万回。
●Opeth    『In Cauda Venenum』(Moderbolaget, Nuclear Blast)
いわずと知れたスウェーデン出身プログレメタルバンドの3年ぶり13枚目。
「Heart In Hand」(2019/07/12)の視聴回数は46万回。
●John Coltrane『Blue World』(Impulse!, Ume)
いわずと知れたモダンジャズの神ジョン・コルトレーンの1964年のリマスター盤。除外。
●Girl Band『The Talkies』(Rough Trade)
アイルランド出身のポストパンクバンド。
「Shoulderblades」(2019/06/06)の視聴回数は8万回。
●Steel Panther『Heavy Metal Rules』(Steel Panther Inc)
LAメタルパロディバンド。
「Always Gonna Be A Ho」(2019/08/10)の視聴回数は108万回。
https://www.youtube.com/watch?v=bkV0M1qbkcw
好きですねえ。
●DaBaby『Kirk』(Interscope)
オハイオ出身の黒人ラッパー。
「Suge (Yea Yea)」(2019/03/04)の視聴回数は1億5740万回でHot 100の4位になっている。

DaBabyの『Kirk』は次週ビルボード200の1位確定で、10月11日週になってもベストテンに残る可能性は高い。D-Block Europe『PTSD』も強い。

<10月4日週発売>
●Chromatics『Closer to Grey』(Italians Do It Better)※10月2日発売
2001年結成のシンセ・ポップバンド。
収録曲「I'M ON FIRE」(2018/12/14)の視聴回数は20万9000回
●Nick Cave and the Bad Seeds『Ghosteen』(Ghosteen Ltd)※10月3日発売
1983年結成のオーストラリア出身プログレ・ロックバンド。
「Ghosteen」フルアルバム(2019/10/04)の視聴回数は39万2000回。
●Wilco『Ode to Joy』(dBpm Records)
1994年結成のシカゴ出身オルタナティブ・ロックバンド。
収録曲「Everyone Hides」(2019/09/18)の視聴回数は22万回。
●Angel Olsen『All Mirrors』(Jagjaguwar)
2014年デビューのノースカロライナ出身オルタナティブ・フォークの歌姫。
収録曲「All Mirrors」(2019/07/30)の視聴回数は42万回。
●DIIV『Deceiver』(Captured Tracks)
2011年結成のNY出身シューゲイザー/ポストパンクバンド。
収録曲「Skin Game」(2019/07/24)の視聴回数は17万7000回。
●Finneas『Blood Harmony EP』(OYOY)
アメリカ人ポップシンガー/俳優。
収録曲「Break My Heart Again」(2019/04/19)の視聴回数は556万回
●FEET『What’s Inside Is More Than Just Ham』(Clapped Records)
ブリティッシュ・ポップバンド。
収録曲「Ad Blue」(2019/04/24)の視聴回数は2万回。
●City & Colour『A Pill for Loneliness』(Still Records)
カナダ出身男性フォークシンガー。2014年、PinkとのデュオYou+Meでビルボード200の4位。収録曲「Strangers」(2019/08/09)の視聴回数は13万回。
●MIKA『My Name Is Michael Holbrook』(Virgin EMI)
レバノン出身男性ポップロックシンガー。アメリカデビューアルバム。
収録曲「Ice Cream」(2019/06/27)の視聴回数は、126万回。
●The Menzingers『Hello Exile』(Epitaph)
2006年結成のペンシルバニア出身パンクロックバンド。
収録曲「Anna」(2019/07/15)の視聴回数は、21万回。
●Swim Deep『Emerald Classics』(Pop Committee, Cooking Vinyl)
2011年結成のUKバーミンガム出身のインディーロックバンド。
収録曲「To Feel Good」(2019/05/29)の視聴回数は、3万3000回。
●Kelsey Waldon『White Noise/White Lines』(Oh Boy Records)
2007年デビューの女性カントリーシンガー。
収録曲「Anyhow」(2019/07/10)の視聴回数は、7万回。
●Danny Brown『uknowhatimsayin¿』(Warp)
デトロイト出身の男性ヒップホップ歌手。
収録曲「Dirty Laundry」(2019/09/06)の視聴回数は99万回。

この週は、男性シンガー/俳優のFinneasが強い。
アメリカ版エド・シーランといった趣で、556万回視聴の「Break My Heart Again」、「I Lost A Friend」(2019/06/26)は400万回なので、10月26日付ベストテンには入るだろう。
レバノン出身の男性シンガーMIKA、デトロイトの黒人ヒップホッパーDanny Brownも100万回前後の視聴回数となっており、今後伸ばしてくるかもしれない。

さて、いよいよこの次の週、10月11日に『METAL GALAXY』が発売されるわけだが、収録曲の「PAPAYA!!」の視聴回数は910万回である。
他のアーティストのアルバム収録曲に比べても、いい線行っているのではないか。
収録曲が480万回のKOЯNが初登場8位なので、『METAL GALAXY』がベストテンに入る可能性は高いだろう。
9月13日以降発売予定のアルバムの中で、これを上回るのはDaBaby『Kirk』とBlink-182の『Nine』、The Lumineers『III』の収録曲しかない。ただ、これらのアルバムはすでに9月28日付と10月5日付チャートに初登場しているから、1か月後の11月2日付チャートでは、ベストテンには残っても、ベスト3は厳しいのではないか。
前回見たように、少なくともYouTube視聴回数で見る限り、同じ週に出るアルバムには、競合がいない。
となると、BABYMETALが日本人初の「全米No.1」になる可能性は…。
まあ、ぼくらは奇跡みたいな瞬間に立ち会っているので、BABYMETALには、この時点で感謝しかない。
『METAL GALAXY』リリースまで、あと3日。