拝啓アラン・ドロン様 | 映画ブログ 市川裕隆の燃えよ ヒロゴン


ラファエル・ペルソナの話をしたばかりで、ついにこの日が来た。
アラン・ドロン死去。
特別な思い入れのある俳優である。


自分が26歳の時に、組んでたバンドが解散した。
路頭に迷っている頃に映画館で観たのが、リバイバル上映された「太陽 がいっぱい」だった。
悪の魅力をいっぱいに振り撒くアラン・ドロンに取り憑かれた。


映画にものめり込んでいった。
二枚目と言えばという存在だが、偉大なる監督と組み、作品にも恵まれた。
イタリアの巨匠ルキノ・ヴィスコンティに愛され、「若者のすべて」や 「山猫」。


「冒険者たち」「地下室のメロディー」に「サムライ」「あの胸にもう一度」、代表作は多数。
フランスの大スター、ジャン・ポール・ベルモンドと比較され、共演作「ボルサリーノ」も傑作になった。
アメリカのチャールズ・ブロンソンとは「さらば友よ」で、二人芝居を魅せた。


日本の三船敏郎さんとも「レッド・サン」で夢の共演。
圧倒的な画力のある、本物のスターだった。
アラン・ドロン特集上映が東京で開催される度に、自分は足を運んだ。


88歳。
映画スターが存在し、映画が今よりも影響力のあった時代。
映画の素晴らしさを教えてくれた人。