ジーナ・ローランズ、ついにこわれゆく | 映画ブログ 市川裕隆の燃えよ ヒロゴン


今月14日に、アメリカの女優ジーナ・ローランズが亡くなった。
94歳。
大好きな女優だった。


インディーズ映画の帝王であったジョン・カサヴェテスの妻であり、彼を支えた。
カサヴェテス作品のジーナの演技は凄まじく、圧巻だった。
特にヒットもした、「グロリア」だろうか?


親を殺されて命を狙われる少年を守るために、マフィアに立ち向かうハードボイルドな役。
格好いい一匹狼のあの役に、影響を受けた女優は多いだろう。
「オープニング・ナイト」や「こわれゆく女」、「ラヴ・ストリームス」等、常に彼女は体当たりだった。


夫のカサヴェテスを早くに亡くしたが、その後もジーナはジーナ・ローランズであり続けた。
晩年の代表作は、やはり息子ニックが監督した「きみに読む物語」だ。
アルツハイマーと戦う役だったが、私生活もアルツハイマーで苦しんでいた。


映画にジーナ・ローランズが出演しているだけで、何か得をした気分になれた。
強さと脆さを、繊細に演じ分けた女優。
ジョン・カサヴェテスとジーナ・ローランズは、いつまでも自分の理想の夫婦像である。