ドイツのファティ・アキン監督、きっとファンも多いでしょう。
「ソウル・キッチン」のような娯楽から、「女は二度決断する」や「そして、私たちは愛に帰る」のようなドラマ、作品の振り幅も広く、とにかく映画が面白い!
面白い出来事を、より面白くする天才だ。

ドイツのラッパー、カター(危険な奴)の波乱の人生を映画化した「ラインゴールド」。
ドイツでは、大ヒットしたと言う。
面白くないわけがない!
危険な橋を渡り続けた男が、刑務所内でラップを作った。
これが大ヒット。
数人に喧嘩でボコボコにやられて、ボクシングを習いに行くシーンなんて最高。
ボクシングではなく、あくまでも喧嘩ルールを教わる、演出のテンポの良さもgood!
逆境から脱出する方法、そう、彼には父親から受け継いだ音楽の才能があった。

普通なら、埋没したまま終わる。
刑務所から出ても、結局は同じことを繰り返す。
カターは違った。
スーパースターへと一気に駆け上がったのだ。
底辺を知り尽くしたからこそ、人の痛みも悲しみも分かる。
にしても凄まじい人生。