「エクソシスト」50年後! | 映画ブログ 市川裕隆の燃えよ ヒロゴン


1973年製作の「エクソシスト」から50年、ついに続編「エクソシスト 信じる者」が公開された。
待ち望んだ方も多かったことでしょう。
「エクソシスト」は、ホラー映画の金字塔なんて言葉では収まらない。


傑作、名作、衝撃作、どんな言葉も弱い気がする。
そのくらいとてつもない作品である。
その監督であるウィリアム・フリードキンも今年8月に亡くなったばかり。


彼の貢献度は大きいでしょう。
彼が撮っていなければ、これほど歴史に残る作品にはならなかったかもしれない。
その後、「オーメン」や「サスペリア」、「キャリー」等優れたホラー映画が作られたが、始まりは「エクソシスト」だった。


新作を語る上で重要なのは、前作で主演だったエレン・バースティンの出演でしょう。
ずっと断り続けていたそうだが、よくぞOKを出してくれたなと思う。
現在91歳のオスカー女優、 出るだけで映画の重みが違う。
エレン・バースティンも凄かったが、ついリンダ・ブレアの怪演を思い出してしまう自分もいた。


悪魔に憑依された二人の少女を巡る家族の物語であり、特に今回は父と娘が中心だ。
「ハロウィン」シリーズのデヴィッド・ゴードン・グリーンが手堅くまとめてるとは言え、何せ後半が弱い。
それは当然、あの「エクソシスト」を知っているからだ。


正直、えー、クライマックスこれで終わりって思った。
怖い、怖過ぎたあの映画とどうしても比較してしまう。
あっさりと、しかもそれほどの怖さもなく失速していくのだ。


前半、導入部も悪くなく、「エクソシスト」のテーマが流れる辺りでは、ゾワゾワとしたものだが。
何故もう少し粘らなかったのか、勿体ない。
ラストにはしっかりとオチもあり、ファンの心をくすぐるが、それは往年のファンにしか伝わらないだろう。


それでもホラー映画ファンであり、もちろん「エクソシスト」も大好きな自分は満足。
エレン・バースティンがスクリーンで拝めたことも。
かつての「エクソシスト」の衝撃を受けた方達と語らいたくなった。