裏窓 (1954) 米 | ゆうべ見た映画

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懐かしい映画のブログです。
ときどき、「懐かしの銀幕スター」「読書」など
そして「ちょっと休憩」など 入れてます。

 

アルフレッド・ヒッチコック監督

 

映画史上、最も有名な「窓」

 

「窓」ではなく

「裏窓」となると 俄然、覗きのスリルを感じますね

 

お話、ざっくり

 

マンハッタンの グリニッジ・ヴィレッジにある

アパート群

 

 

ここの住人

報道カメラマンのジェフ(ジェームス・スチュアート)は

撮影中の事故で左足を骨折、長期の車椅子生活である

 

それでつまり 暇を持て余し

窓の向こうに広がる アパート住人たちの様子を

こっそり双眼鏡で覗いて 愉しんでいる

 

それは

若いダンサーの部屋

 

新婚夫婦の部屋

 

 

作曲家の部屋だったり・・・

左側の客人は カメオ出演のヒッチ監督

 

真夏のニューヨーク

 

クーラーの無い時代であるからして

今どきなら 壁にごちゃごちゃ並ぶ 四角い室外機も 見当たらないし

窓もカーテンも みんな開けっ放しである

 

午後になると

看護師のステラ(セルマ・リッター)が来て

人の部屋を覗くなんて 悪趣味だと怒る

 

ステラが帰り 夕方になると

 

恋人のリサ(グレース・ケリー)が来た

 

掃き溜めに鶴

美しい 社交界の華であるリサは

ジェフとの結婚に 超積極的で

毎日のように訪ねて来ては ジェフに猛アタックする

 

「どう? 今日はネグリジェ持参よ」

 

しかし 

ジェフは裕福なリサと 自分は住む世界が違うと考え

のらりくらりと逃げている

 

ある雨の夜、ジェフが一人でいると

突然、女性の叫び声と ガラスの割れる音がした

 

ジェフが望遠レンズで覗くと 

それは真向いの部屋の ソーワールド(レイモンド・バー)という男と

病気で寝たきりの妻が住む部屋からで

 

その後、ソーワールドは 雨の中をスーツケースを持って

何度もアパートを出入りし そして部屋は真っ暗になった

 

翌日、ジェフは ソーワールドの妻の部屋のベッドに

妻の姿がないことに気づく

 

そして、キッチンでは 肉切り包丁を洗うソーワールドが見えた

 

ジェフは ソーワールドが妻を殺し バラバラにして

遺体を処理したと考え

それを リサとステラに話す

 

 

するとはじめは 耳を貸さなかった二人だが

ジェフの話しに巻き込まれ あれこれ推理しているうちに

この"殺人事件"に すっかり夢中になる

 

 

ソーワールドの電話番号を調べ

嘘電話で 彼を外に誘い出したすきに

 

リサは 非常階段を使って

ソーワールドの部屋に入り "証拠"を探すが

 

 

ぎゃっ!

 

ソーワールドが 帰って来た!

 

 

ジェフは 警察に通報したが

恋人がこんな目に遭っているというのに

あとは身動きも取れず もどかしい もどかしい・・・

 

 

          赤薔薇

 

改めてヒッチコック監督の 天才ぶりを感じる作品

 

主人公のカメラマンは 

一歩も外へ出られない 一種の密室劇であり

望遠鏡で覗く窓の向こう側の 人々の会話は聞こえないから 

そこは サイレント映画のよう

 

この小さな ミニチュア・ガーデン的な世界で

想像をめぐらす主人公と 一緒になって

観客も知らず知らず その推理に乗っかってしまう

 

こんな映画を創られたら 

もう、誰にも真似出来ない

 

このとき25歳のグレース・ケリー

劇中でも 「同じ服は二度着ない」と言う台詞があり

登場するたび 衣装が変わる

そのファッションに ため息の嵐

 

          赤薔薇

 

アパートのセット

 

 

主人公の窓から見える 近所のアパートとの距離、見える角度

その向こうの車道を通過する 自動車のタイミングなど

すべてが完璧に 計算されたものとなった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

映画好きなら 一度は観ておきたい傑作よ