荒野の七人 (1960) 米 | ゆうべ見た映画

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懐かしい映画のブログです。
ときどき、「懐かしの銀幕スター」「読書」など
そして「ちょっと休憩」など 入れてます。

 

 

 

ジョン・スタージェス監督

 

黒澤明監督『七人の侍』のリメイク作品。

舞台を西部開拓史時代の メキシコに移しています。

 

洋画・邦画を問わず

リメイク作品は嫌いなので 観ないのですが

これは、ちょっと、どんななのかな・・と

はじめて観てみました。

 

メキシコの 極貧の農村 

毎年刈り入れ時期に 盗賊に作物を奪われ苦しんでいたが

 

この先、子どもたちに 

この苦しみを 与え続けるわけにはいかないと

村の長老と相談の結果 盗賊との戦いを決意。

 

村人は 国境を越え テキサスに出向き

わずか 20ドルの報酬で

七人の凄腕ガンマンに 助っ人を頼む。

 

あらすじは、ほぼ原作そのままでしたね。

 

クリス (ユル・ブリンナー)

勘兵衛 

 

ヴィン (スティーブ・マックイーン)

五郎兵衛

 

ベルナルド (チャールス・ブロンソン)
平八 
 
ブリット (ジェームス・コバーン)
久蔵 
一番カッコよく、まさしく久蔵。
 
 
チコ (ホルスト・ボッフホルツ)
勝四郎 & 菊千代 

ガンマンたちを怖がって 外に出て来ない村人を

教会の鐘を鳴らして誘い出す・・という(菊千代)と

 

村娘との恋・・という (勝四郎)とのいいとこ取り。

 

 

私はスティーブ・マックイーン目当てだったのだけど

マックイーンさんは この前年に 

『戦雲』で映画デビューしたばかりなので まだ大人しかった。

 

彼はぜんぶで、75しか台詞が無いので

目立つように 帽子や 小道具を使って

いろいろ、小細工の演技をしたそうで

 

ユル・ブリンナーが 喋っている隣りで

クルクル、見事なガンさばきを見せるので

ブリンナーが スネて怒っちゃったって。

 

メイキングによると

はじめに『七人の侍』に 感銘を受け

話を持ち込んだのは ユル・ブリンナーで

 

当初の構想では 監督をユル・ブリンナー、

主演がアンソニー・クインだったそうですが

 

スタッフ間の対立により 

なんだか、いろいろ、ごちゃごちゃ、あったみたいで

このスタッフ・キャストに変更されたとありました。

 

また、最初に日本公開された時のポスターは

ブリンナーが中心でしたが

 

その後、マックイーンとブロンソンが 有名になったので

リバイバル公開のポスターでは 

ブリンナーは小さく縮められて この二人がメインになった

 

ブロンソンは 映画では髭をはやしてないが

男性化粧品マンダムのCMの イメージに沿って 

髭が書き加えられた。

 

ウィキペディアによると

 

この後に『続・荒野の七人』、『続々・・』、第三作、第四作、

TVシリーズなど 

多数の子供、孫、ひ孫作品が 生まれたが

 

作者である黒澤、小国、橋本は 誰一人、承認しておらず

アメリカ側と「東宝作品」との 契約になっており

黒澤さんは晩年まで 東宝にクレームをつけ続けたそうです。

 

また後年、イタリアの 無名の映画会社から 

『用心棒』のリメイク許諾を 求める手紙が来たが

東宝はこれも 黒澤サイドにも伝えず 手紙も無視。

 

イタリア側は「無視=勝手にしろ」と判断し

リメイクしたが 

これが予想を超え 世界的にも超大ヒット。

 

クリント・イーストウッド主演の

マカロニ・ウエスタン『荒野の用心棒』です。


これには、黒澤サイドも座視できず 

このイタリアの会社を訴え 勝訴しましたが

その裁判の過程で 

東宝が許諾申請の手紙を 握りつぶしていたことを知り

 

黒澤さんは東宝に猛烈な 不信感を抱くようになり 

専属契約を解除したとあります。

 

いろいろ、あったんですね。

 

・・・で、この『荒野の七人』はと言うと

これはこれで、結構、面白かった。

 

マックィーン、ブロンソン、ジェームス・コバーン

この3人はこの作品で スターの道を歩み出しました。

 

でも実は、一番いいのは

エルマー・バーンスタインの音楽ですね。

聴けば 誰もが知ってるくらい ヒットしました♪

 

「荒野の七人の侍」

左から

ユル・ブリンナー スティーブ・マックイーン ホルスト・ボッフホルツ

ロバート・ボーン チャールス・ブロンソン ブラッド・デクスター

ジェームス・コバーン

 

 

真ん中、ジョン・スタージェス監督