皆様、新春のお慶びを申し上げます。
本年も日本推拿協会をよろしくお願い申し上げます。
さて、去る1/6(日)に第2回目の学術勉強会が行われました。
テーマは「慢性頭痛の見分け方と対処法」
講師は日本推拿協会会長でありオリエントセラピースクール校長の島田明広先生です。
まずは慢性頭痛の種類を学びました。
慢性頭痛には
・一次性の“緊張型頭痛”“片頭痛”“群発頭痛”
・二次性の“脳卒中”“脳腫瘍”
などがあります。
この中でも大半を占めるのが
『緊張型頭痛』と『片頭痛』です。
この2つはどちらも症状は頭痛ですが、
タイプは全く異なり、対処法などが違います。
◆緊張型頭痛
タイプ・・・※血管収縮型
原因・・・①筋緊張(栄養、睡眠、運動不足)、②ストレス
特徴・・・※入浴、飲酒、マッサージで軽減
症状の現れ方・・・主に夕方、ほぼ毎日痛む
症状・・・キューッと締付けられる様な鈍痛
吐き気を伴うこともあるが吐かない
前兆・・・ふわふわした感じがする
痛む部位・・・後頭部、項部、こめかみ
対処法・・・少量のアルコール、マッサージ(即症状軽減)、軽い運動
◆片頭痛(1:4で女性に多い→ホルモンバランス)
タイプ・・・※血管拡張型
原因・・・①血管説(癒し満足ホルモンであるセロトニンの減少)
②三叉神経血管説
特徴・・・※入浴・飲酒・マッサージで増悪する
・遺伝しやすい
・空腹時に起きやすい
・睡眠をとり過ぎた時
症状の現れ方・・・主に朝方、月に1~2回、4~72時間
症状・・・心拍動と同期してズキンズキン又はガンガンと波打つ様に痛む
吐き気を伴い嘔吐してしまうこともある
首を振ったりおじぎをすると痛む
前兆・・・前兆タイプ(閃輝暗点)と予兆タイプ(めまい)がある。
60分以内に頭痛が起こる
痛む部位・・・主に片側、側頭部(40%で両側に起こる)
対処法・・・・薬物療法(イミグランなど)
・月経、排卵の3日前に推拿を行うと効果が期待出来ます。
(講義ではツボの場所を教えて頂きました)
また、片頭痛は未然に防ぐことが出来ることを学びました。
1.生活改善(食事、生活習慣など)
2.予防
①上記対処法である推拿
②誘発因子であるチョコレート、チーズ、トマト、オレンジ、赤ワインなど
を控えることです。
③次の物を積極的に摂取する
ウナギ、納豆、牛肉、とうもろこし、ひじき、レバー(覚え方:ウナギトヒレ)
ビタミンB2、Mg(マグネシウム)が多い
→血管収縮作用/神経の働きを安定させる
3.適切な処置(冷やす)、薬
また、片頭痛のある人は脳卒中になりやすいとの考えもあります。
血管が伸ばされると傷が付きやすく動脈硬化が出来やすいことが理由です。
片頭痛が起こらない身体にして行く事が大切です。
正しく頭痛を理解しないと
マッサージをして悪化させたり、異なるタイプの薬を服用し効き目が無かったり
また、薬の乱用により頭痛が悪化したりするケースが生じます(薬物乱用頭痛)。
緊張型頭痛は2000万人、片頭痛は800~820万人居ると言われています。
正しく理解し、適切な処置をしましょう!
最後に、頭痛に付いて理解した上で、有効な経穴を教えて頂きました。
片頭痛の女性の内、6割が月経に絡んでいるとされており、
今回は特に、【月経に関連する片頭痛】について詳しく学びました。