James Setouchi

2025.10.20

 

他の頁に書いていたが長くなったのでこの部分を加筆訂正して再掲。

 

 維新の会について

 

(私は「支持政党なし」の「無党派」層です。懸命なるみなさんはご自分でよくよくご判断下さい。)

 

 数日前公明党が離脱した高市自民党に、維新の会が急接近という報道が出ている。 

 私はよく分からないのですが、「公明は親中だからダメ」と言っていた「反中」「嫌中」派の人は、「親中」と言われる維新についても、「維新は親中だからダメ」と言うのでしょうか?   維新は「親中」ではありませんとしきりに言い出したようですが?

 ・・でもここで注意すべきは、「あそこは親中だからダメ」「いいえ、ウチは親中ではありません」と言いあって、「反中」「嫌中」を前提とした話し合いになっていることです。それはヘイトではありませんか?     本当の世界平和・東アジアの平和・安心して暮らせる社会が、そんな態度から生まれるのでしょうか? 戦前に政治家もマスコミも大陸への進出を競い合って大変な悲劇を招いたことを思い起こすべきです。

 もちろん(私は中国の専門家ではありませんが、報道で見ている限り)中国内部に色んな問題が山積みであることはいうまでもありません。貧富の差(農村部や都市の貧しい人びとなど)、公害、少数民族(チベット人、モンゴル人、ウイグル人などなど)への抑圧がある、信教・言論の自由がない、天安門事件について情報操作して隠蔽している、時代遅れの大国主義、今では経済的なピンチも含め、人民中国という名の割合には人民を本当に大事にしているのかしら、と思えることなどなど、沢山あります。そこは中国が改めるべき所でしょう。ですが、だからと言って日本人の態度として、「反中」「嫌中」を前提とした話し合いになってしまうのはいかがなものでしょうか? 「公明は親中だからダメ」と悪口を言っていた人の姿勢に、疑問を感じます。私見では韓国嫌いを言っていた人たちもいましたが、今はそんな人は減っている、いやほとんどいないのではないか? と思います。同じように、日中関係も好転しますよ。中国人の対日感情、日本人の対中国感情も、よくなる日が来るはずです。魯迅が仙台で藤野先生に大事にされずっと慕っていたことを思い出します。日本でも魯迅を尊敬する人は沢山います。日本人は長年漢詩や漢文にしたしみ、たとえば孔子や陶淵明や李白や杜甫の名前は中学生でも知っています。田中角栄は周恩来と会って「国交途絶幾星霜・・」という漢詩を贈りました。もちろん日本人は台湾の人とはすでに仲がいいです。お互いに観光で行き来しています。「あちらかこちらか二つに一つ」ではありません。「あちらもこちらも」みんなと仲良くすればいいのです。  それが平和の道です。    

                           R7.10.16 10.20改

 

(維新への疑問)

 (私は「支持政党なし」ですが)維新のいわゆる「社会保障改革」とは、要するに、みんなで担う社会保障費の積み立てを減らし、高齢者や病気の人が倒れても放っておきます、今の若者の将来も保証しません、金持ちだけが伸び伸び暮らす社会にしよう、公立高校も潰れていい、公立病院も含めて「公立」と名の付くものはどんどんなくそう、ということでしょう? それはダメです。社会保障負担を減らすと言うと聞こえはいいが、現在及び将来の社会保障の分配も切り捨てるという意味です。

 

 社会インフラ(上下水道・学校・病院・警察・消防から健康保険や生活保護なども含め)の整備・拡充の財源として、維新は、年収5億円以上の超富裕層や年収1億円以上の富裕層にガッツリと税金や社会保険料を負担して貰う(累進課税を強化して)、それによって社会正義、社会的公正を実現する、j誰でも安心して暮らせる社会にする、という発想をお持ちですか? 岸田さんは言いかけていましたよ。石破さんも累進制強化を匂わせていました。いずれも潰れた(潰された)けど。ロールズじゃないけど、「あなたも明日は最弱者」ですよね?・・・ところが富裕層は非課税・温存というわけですか。

 ・・国民の負担を減らすというのなら、軍事費(防衛費)を減らしたらどうですか? ところがそこは税金を投入して武器を買いたいのですね。自衛隊装備や核基地を吉村さんや前原さんはご自宅に置く覚悟がおありですか? 自分は逃げて一般国民に無理(基地や戦闘)を強いるのは卑怯ですよ。税金を投入して大阪万博なんてやらなくていいお祭り騒ぎ(国民の目をそらす)をやりました。カジノも誘致するのですか・・愚民化政策ですな。残念です。(関連企業はもうけます)。れいわの大石さんが怒るはずです。れいわが全部正しいかどうかは知りませんが、維新の「身を切る改革」と称してその実態は「国民の・困っている普通の人の身を切る改革」に対するれいわの批判は、当たっていると思いますが・・?

  

 自助努力至上主義・自己責任主義は誤りです。福沢諭吉は「独立自尊」と言いましたが、真に自分だけ独立自尊して生活している人なんて一人もいません。誰もが互いに依存し関係しあって生きています。社長や資本家は前線で働く人やお客のお蔭で生活できています。外国なら金持ちはすぐ誘拐されたりしますが日本ではそうでないのは、穏やかに非暴力的に暮らすことを決意している多くの人のお蔭です。

 

 大阪副首都構想は、大阪都構想(住民票で何度も否決されている)の焼き直しでは? ここはよく存じませんが・・

 大阪は災害に弱い(海抜以下の土地がかなりある、埋め立て地面や水路が多い、狭いところにごちゃごちゃ人やビルが雑居しすぎている、もう一つ決定的に防衛上深刻な課題があるがここでは言わない→「自助努力」でなく金持ちや大企業からとった税金を投入してインフラのサポート等をすべきでは?)、大阪で水を使いすぎると上流が枯渇する(逆に、上流で水が枯渇したり汚染されたりすると、下流の大阪はたちまちアウトになる)、副首都と称して官公庁などを移転・建設しようとするとまた税金コストがかかる(関連業者はもうける)、大阪市をなくして特別区にすると何が起きるのか? ・・・私は政治経済の専門家ではないが、もしかして経済特区にして労働者の雇用条件などを緩和して外国人労働者と外国資本を大量に入れようとしているのだとすると、人権侵害などなど色んな問題が起きる恐れがある、などなど・・・?

 大阪関係の有名人は多く、大塩平八郎、緒方洪庵、幣原喜重郎、折口信夫、松下幸之助、高橋和巳、丸山真男(全員読めますか?)のようなエライ方もおられますが、源義家、福沢諭吉、梶井基次郎、川端康成などはちょっと困った面のある人ではありました(その意味はここでは書きません。各自お勉強の上お考えになってみて下さい)。

 どうですか?                       R7.10.17付記

 

 維新の会の「国会議員定数削減」は一見いい話に見えますが、気をつけないといけません。チームみらいの安野貴博氏があるTV番組で発言しておられました(断片的にしか聞いていない)が、比例区を削減すれば少数政党が不利(消滅する危険も)、既成政党が有利になる、と。その通りです。その時吉村さんは話を誤魔化しました。鋭く正しい指摘だったから逃げた、と感じました。他のコメンテーターもそこを受けて鋭く切り込むことをせず、他の話題に逃がしてしまいました。これが民放の(某社だけかもしれませんが)ダメなところです。はじめから高市ポチを決め込んで世論誘導をしようとしているのでしょうか? (ストレートに言ってもいいですか? )ああいやだいやだ。例のあの人の時代を思い出します。あの人は言いました「悪夢のような・・時代」と。いや、あの人の時代こそ「悪夢のような・・時代」でした。

 

 全国に少しずつ支持者がいるマイノリティのための政党もあるべきだが、それらが皆落選し少数政党が消滅することは、よくない。多数のごり押し(多数決専制)(ヒトラーのやったやつ。丁寧な議論をさせず数で押し切る)で少数者への差別・抑圧が加速する。削減するなら、小選挙区を減らすべきだ。小選挙区を統合して県ごとの選挙区(複数当選の中選挙区)にして一県あたりの定数を削減してもよい。比例はブロックをやめて全国区にしてもよい。(無所属の人に不利、政党有利になるだろうか?)

 

 そもそも小選挙区は「歪んだ鏡」で、民意を正確に反映しない。例のあの人の時代は、投票に行かない人・行けなかった人が50%、行った人で与党に入れた人がその半分だから全有権者の25%。それなのに、小選挙区で僅差で当選し続け、当選者の75%が与党議員、死に票(野党に入れたのに議員数に反映されない)が多すぎるということが、安倍政権時代の選挙だった。 民意(投票者の各党別%)と各党当選者が比較的正比例したのは、比例代表制だ。これらはデータではっきり出ている。

 小選挙区で民意を反映せず安定多数になった与党が、慢心して何でも閣議決定で(国会審議を経ずに)横暴をした挙げ句に、裏金やT一教会や森友問題もみ消しやら集団的自衛権やら米国製の武器を向こうの言い値で高く買わされるやら気に入らない官僚のトップをどんどん更迭するやら学術会議の警醒の士を排除するやらの大問題が横行したはずだ。それで国民の多数の不満がたまって爆発しつつあるのが最近の選挙だ。(石破さんのせいにしたがる人がいるが、誤りだ。真犯人は上記のごとしだ。)比例代表のところで定数削減するのはダメだ。小選挙区のところで定数削減するのなら可。だが、議員にとっては死活問題なので、大騒ぎになるだろうね。で、結局比例を減らそう、とごり押ししてしまう危険性がある。有権者はだまされてはいけない県別の中選挙区にして、1県1人区かける4で4人を、1県3人区かける1で3人、にしてはどうですか? でもそれもやらないだろうね。野田さん(立憲)曰く、「維新はだまされます」と・・・! 私のようなシニアから見ると維新でTVに出てくる人は皆若く男前で、しかしもしかしたら老獪(ろうかいな)連中に手玉に取られるのではないか? と。ううむ・・

 

 維新としては、維新を批判するれいわ(大阪市役所の事情に詳しい大石さんら)を落としたいから比例を削減する、と持っていきたいのでしょうか。高市自民も社民や共産を落としたいからそうしたいのでしょうか。実にケシカラン。首相の座を党利党略で政争の具にしていますね。(石破おろしの時からそうですが。)

 

 そうしておいて憲法改正に持っていきたいのでしょうか。実に短慮で、目先のことしか見えていない政治家のやることです。平和日本の看板を降ろしてまた戦争をして日本を焼け野原にしたいのですか。心配です。政治家はもっと長期を見通す眼(大局観)が必要だ。国民もマスコミもものを見通す力が必要だ。日本は食糧もエネルギーも自給率が極めて低く、戦争になるとたちまち日本国民は飢えてエネルギーもなく夏は冷房もなく(熱中症死)冬は暖房もなく(凍死)物資も窮乏し物価高に苦しみコンビニやスーパーからモノが消えていやコンビニやスーパー自体が消滅し会社も潰れ給料は支払われず・・となることをお忘れなく。 

 

 公明党は自民党に対し政治資金問題(企業・団体からの献金)を突きつけましたが、維新はその要求を降ろしたのでしょうか? それも気になります。

 斉藤さんも指摘しておられる。政治資金問題をうやむやにしてはいけない。問題をすり替えられていることに選挙民(国民)は気付くべきだ。

                           R7.10.20追記

(とりあえずここまで。)